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本を薦めること

2024.3.5火曜日

この前、本の会に行った。
参加するのは2回目で、どの本を持っていこうかなと思ったりする。

今回は、

今読んでる歌集、
比較的手に入りやすい歌集…
私が選ぶと短歌関係が多い。もう少し広がりが欲しいのでもう一冊選ぶ。

それから、短歌以外の本ということで、
『USO』vol.5を持参。
色々な人のエッセイや小説や漫画が載っていて、面白いと思ってもらえそうかな、と。
実際、本の会では面白そうと手に取ってくれた人がいた。

自分は、ひとに本を薦めるのは、どちらかというと苦手だなと思う。
もちろん、自分が好きな本はこれです、というのは言える。それと薦める、とは、自分のなかでは感覚的に離れている気がしてる。

プロのおすすめとか、信頼できる人から薦められた本を読んでいたりすることは多い。でも逆に、自分が薦める側になるとなんだかぎこちなくなるし、ともすれば好みがそれぞれあるから難しいなあ、とまで思う。

作った本や同人誌を謹呈したりするんだけど、「読んでください」とおずおずするような…むしろ「こんなん作ったんです」という創作物として楽しんでほしいという気持ちの方が勝るというか。
どきどきしながら、良いものを作りましたよ、という気持ちで差し出している。読んで!というより、本が素敵に仕上がったから見ていただきたく!みたいな…(歌人としてそれはどうなんだ?というのも考える、読んで!という姿勢も要るのだろうし…)

なので、いまだに歌集批評会で皆さん読んでくださっていたことに驚きつつ、感謝してます。

そう、ここまで書いて、自分がわりと本を薦めるのは、しごとの記憶が絡んでいて、どこかで責任重大なんじゃないかな?という気持ちがあるからだと思う。うかつに薦めると柔らかい心の若者に響きすぎるんじゃなかろうか?とか、的確に薦めないと大事なところを伝え損ねてしまうのでは?とか…そういう場面では思考が行ったりきたりする。

それでも今年は何冊か紹介したりもした。
良い本は良い本だと思って、ぎこちなくでも紹介する。お薦めというより、紹介。

ふとした時に読みたくなるのが本…

本でつながる面白さと、自分でゆっくり味わう読書の醍醐味と。両方の良さについて思う。

植物を眺めるように本屋さんで本棚を眺めるのが好き。

読みながら寝落ちして、ふとまた目が覚めて眠くなるまで読むのも好き。

じぶんのために選ぶ本、誰かのために選ぶ本を見つけるのも好き。

ということで、時々は薦めつつ、春も読書。

【今日の一首】
ページめくれば灯りのやうな言葉たち眠れぬ夜のお守りとする