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定年後フリーランス☆趣味系講師業のリアル(2)・展開①

2006年(平成18年)4月に開講したNHK文化センター京都教室の俳句講座は、しばらく4、5人ぐらいの受講者で続いて、ピークで12人ぐらいまでいったが、現在は開講時の人数に戻っている。辛うじて継続している感じで、新たな受講者が入らず現在高齢の受講者が退会することになれば、消滅する可能性はじゅうぶんにある。直近の新型コロナウイルス蔓延の影響はたしかに大きかったが、それ以前にカルチャースクール受講者の数は全国的に減少傾向であった。
(カルチャースクール受講者の減少については、インターネット経由講座の普及を中心に、さまざまな学びの場が出来たことによるものと推測するがどうか。別のところでもう少し言及したい。)

講座内容についてだが、開校当初は受講者が事前に提出した俳句(最大5句まで)を一句一句丁寧に、全句講評した。前任の講師の淡白な講評に不満をいだいていた受講者があったということだったので、まず丁寧な講評を心掛けた。
この遣り方は、よかったのではないかと思う。
疑心暗鬼のふうであった、前任講師から引き続き受講の方の様子がいくぶん変わった印象。

その後、受講者各自があらかじめ名前を明かして作品を事前に提出、プリントし、それを踏まえて講師を含めた全員が選句、講評する形式に変えた。(一部受講者からの要望を汲んだ)
この形式は、初級者からベテランまでが一緒くたに参加する状況においては、みんながそれぞれのグレードでそれなりに楽しめて、有効に機能したのではないかと思う。とくに初級者にはよかった。作品(俳句)を無記名で出しあって選句するガチンコの句会だと、初級者の俳句はまずほとんど選ばれずおもしろくないから。NHK文化センター京都教室の私の俳句講座は、いまもこの形式でおこなっている。

新卒で入ったひとつ目の会社(地方金融機関)を、2011年、54歳で退職(満期扱)して、間髪入れず同年、ひとつ目の会社の関連会社(実質的に子会社で、代金回収や給与計算代行を業とする)に移った。仕事の質、量が軽くなったこともあり、55歳あたりから他のカルチャースクールの講師もどんどんするようになった。ただ仕事が軽くなったとはいえ、現役(ひとつ目の会社)のときの勤務要件(月曜日から金曜日までは8:45〜17:15のフルタイム、土曜日・日曜日・祝日が休み)と同じであったから、講座実施日を土曜日、日曜日に集中させた。それで
結局、一時的(定年後退職後、サラリーマンをやっていた時期)に、休みの日がほとんどなくなった。

NHK文化センター京都教室の次に俳句講座を開いたのは、JEUGIAカルチャーセンターである。
JEUGIAカルチャーセンターは、京都市中京区に本店を置く株式会社十字屋が運営するカルチャースクール。因みに株式会社十字屋は、楽器、楽譜、CD、DVD販売、音楽教室(ヤマハ)、カルチャーセンターの運営をおこなっている企業である。かつては株式会社JEUGIAの名前で東証2部に上場していたが、MBOで非上場となった。株式会社十字屋の主要事業であるところの、JEUGIAカルチャーセンターはカルチャースクールとしては大手で、近畿(2023年4月1日時点で28教室)を中心に東北、北陸、関東、東海、四国、九州に全56教室展開、ブランド力もそこそこある。

カルチャースクール講師の履歴手控を確認すると、JEUGIAカルチャーセンターでのいちばん初めの教室は2012年4月スタートとなっている。
たしか京都市南部のMOMOテラス教室(当時は近鉄百貨店)か、滋賀の平和堂アルプラ瀬田教室だったと記憶するがちょっとはっきりとしない。いちばん初めに講座を開かせてくれとお願いしにいったのが、イオンモール洛南教室だったのだが、受講者が集まらず(ひとりも入会しなかった)開講できなかった。JEUGIAカルチャーセンターは滋賀県内に6つの教室を運営していたが(現在も)、私が俳句の教室を開くまではひとつもなかった。
私はその事実にたいへん驚いた。松尾芭蕉と縁の深い土地である滋賀(近江)に、ひとつも俳句の教室がないことを奇異にかつ残念に思ったので、かたっぱしから声をかけて、瀬田、石山、草津と俳句講座をつくっていった。


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