バラードについての考察。
バラードをヒットさせるのは難しいです。バラード曲は名曲が多いですが、名曲であることとヒットさせることは全く別です。ヒット曲とは30秒で良さがわかる曲のことを言います。バラードの良さを30秒でわからせるのは至難の業です。なんせ曲の進行が遅いからリスナーに与えられる情報量が非常に限られます。メロディーも限られた音符数で伝えなければなりません。リズムの良さ、という音楽にとって非常に有効な武器も封印です。
バラードは既に人気のあるアーティストが出してこそヒットします。最初から最後まで聴いてくれる人が一定数いるからです。そして名曲と認知されます。バラード以外の曲よりも感動する確率は大きいかも知れません。バラードはじっくりと聴くべきものだからです。じっくり聴けば名曲に感じられます。
バラードはヒット曲は少ないけれど名曲が多いのはそのためです。でもそこに落とし穴があります。自作のバラードは名曲に聴こえがちです。アーティストは自作曲に関しては評価が激甘ですが、ことバラードに関しては更に甘くなる傾向にあります。制作過程で何度も聴くからです。アップテンポの曲は何度も聴くと飽きるのも早いですが、バラードに関してはその「飽き」が遅れてやってきます。
バラードは難しいです。本当のホントウの名曲じゃないとヒットしません。ヒットしないと言うことは名曲とも認識されません。逆に言うとバラードをヒットさせたら、多くの人に名曲だと認識されるようになったら、それは本当のホントウの名曲かも知れません。
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