見出し画像

40歳を過ぎたらランニングは控えめに

日本人は本当に有酸素運動が好きです。その代表格はやはりランニングでしょう。私も大好きでした。医者もフィットネスクラブもランニングに代表される有酸素運動を推奨しています。
 ランニングは心肺機能を高め、その結果、持久力を向上させます。これは本当です。さらに見かけ上の体重を減らすことにも貢献します。「見かけ上の体重」とは、体脂肪率を無視した文字通りの体重です。例えば同じ60kgの人でも、体脂肪率が20%のAさんと体脂肪率が10%のBさんでは、当然、Bさんの方が筋量は多いことになり、健康的であると言えます。ランニングはやればやるほど、速筋繊維が削がれるので見た目も細くなります。ただし、お腹が割れることはありません。手足が細く、お尻も小さくなり、お腹はダブついたままとなります。脂肪も確かに燃焼されますが、そのためには糖質を枯渇させた状態で走る必要があります。
 またよくある勘違いとして、ランニングに限らずすべての有酸素運動は、脂肪を燃焼させることはできても、太りにくい体にはならない、ということです。それは速筋繊維が削がれてしまう、つまり筋量が減るためです。基礎代謝量を増やすには筋量(速筋繊維)を増やす必要があるのです。マラソンにより筋肉が強化されることで代謝のよい体づくりができるというのは間違っています。確かに筋持久力は向上します。筋持久力に貢献するのは遅筋繊維です。遅筋繊維がいくら発達しても筋肥大は起こらず、従って基礎代謝量も増えません。
 40歳を過ぎたら、ランニングは控えめに!さらに腎臓や心臓に何かしらの問題がある人は、ランニングは症状を悪化させる可能性があります。中高年の人にとっても健康に問題がある人にとっても、有酸素運動としてはウォーキングがお薦めです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?