ツタウルシを自然療法で和らげる

　「3枚の葉、そのままに」。長年にわたり、このシンプルな童謡は、数え切れないほどのハイカー、キャンパー、ガーデニング愛好家たちを、ツタウルシに触れた後に起こるかゆみの惨事から守ってきました。 しかし、最善のアドバイスにもかかわらず、年間35万人以上のアメリカ人がこの有毒植物に接触し、不快なアレルギー反応を起こしています。

　痒みのある赤い発疹や、滲み出るような水ぶくれを示すツタウルシで悩んでいる、という方に朗報です。 3つの自然療法のおかげで、すぐに楽になるかもしれません。 ツタウルシによる不快感を和らげ、今後発症しないようにするための、エビデンスに基づいた方法をいくつか見てみましょう。
 
●Colloidal oatmealは、皮膚に癒しのバリアを作る
　有益なβ-グルカン、フラボノイド、多糖類を豊富に含むオートミールは、保湿、鎮静、洗浄、炎症肌の保護などの効果が証明されています。 多くのホリスティック療法家は、かゆみを和らげ、炎症や腫れを抑えるために、Colloidal oatmealの入浴を勧めています。 Colloidal oatmealは、皮膚のpHを正常なレベルまで下げることで発疹を和らげる緩衝剤として働き、特にツタウルシに有効です。

　著名な皮膚科医であるPamela Ng医学博士は、オートミール風呂がウルシに伴う発疹を「乾燥」させるのに役立つことを確認しています。 Colloidal oatmealは細かく砕かれているので、お風呂の底に沈むことはなく、お湯の中に分散して皮膚をコーティングしてくれます。 使い方は、温かい（熱くない！）お風呂にColloidal oatmealを1カップ入れ、15～20分浸かるだけ。 また冷水浴でも使うことができます。

●アロエベラジェルの癒しの力を利用し、ツタウルシを緩和する
　アロエベラジェルは、炎症を起こした肌を鎮めるために何世紀にもわたって使われてきました。 パキスタン医師会雑誌（Journal of the Pakistan Medical Association）に掲載された研究では、表面的な火傷の痛みを和らげるのに、アロエベラジェルが銀スルファジアジンクリームよりも効果的であることが判明されています。 アロエベラ外用クリームや軟膏を購入することもできますが、植物から以下の方法で直接抽出して使用するとさらに効果的です。
 
「熟したアロエベラの株から健康な外側の葉を選び、茎の近くで切り取ります (植物にストレスを与えないよう、あまり多くの葉を取らないこと）。 葉を洗って乾かした後、ナイフでトゲを切り落とし、指でジェルをすくい取ります。黄色い樹液（ラテックス）は、そのまま排水してもOKです。 ジェルを冷蔵庫で冷やし、1日に数回塗ります。」
 
　アロエベラに対するアレルギーが報告されているので、アロエベラジェルを使用する前にパッチテストを行ってください。 ニンニク、タマネギ、チューリップにアレルギーがある場合は、アロエは使用しないでください。
 
●Witch hazelタンニンと没食子酸が炎症を抑える
　Witch hazelは、食品医薬品局（FDA）から市販用として認可されている数少ない植物のひとつで、皮膚の炎症を抑えることが臨床的に証明されています。 Witch hazelの低木（植物学的にはハマメリア・バージニアナとして知られています）の葉と樹皮に由来するWitch hazelは、タンニンと没食子酸を含み、ツタウルシを抑える効果があります。

　これらの化合物には抗炎症作用、抗酸化作用、収斂作用、抗菌作用があり、感染を防ぎ、かゆみや腫れを抑える効果があります。 最大限の効果を得るには、使用前に冷蔵庫でWitch hazelを冷やしておき、 その後、1日に数回、コットンに含ませて患部に塗ります。 Witch hazelを使用する前に、小さな面積で「パッチテスト」を行い、アレルギーがないことを確認してください。
 
●ツタウルシから身を守る
　ツタウルシはつる状または低木状に見え、滑らかなまたはギザギザのある光沢のある葉を持ちます。葉は春は赤緑、夏は緑、秋は赤、緋色、黄色、オレンジ色になります。

　重要：発疹が広範囲でひどい場合（体の25％以上に及ぶ）、または目、口、性器に影響がある場合は、医師に連絡してください。 呼吸困難を起こすような重度のアレルギー反応がある場合は、直ちに救急車を呼んでください。

　最も重要なことは、ツタウルシを肌に触れさせないことです。 また、ツタウルシに触れた道具にも触らないようにします。 ツタウルシに含まれるかゆみを誘発するオイルであるウルシオールは、最長で5年間表面に残る可能性があります。 また、ペットに付着することもあり（通常は影響を受けませんが）、ツタウルシの植物を燃やしたときに空気中に拡散することもあります。アメリカ疾病予防管理センターは、ツタウルシの煙にさらされると重度のアレルギー性呼吸器反応を引き起こす可能性があると指摘しています。 ツタウルシの煙にさらされる環境にいる場合は、R-95、P-95以上のNIOSH認定のハーフフェイス型防じんマスクを着用することが重要です。
 
　引き抜いた無害そうに見える雑草がツタウルシであった場合、油の影響と反応の深刻さを軽減するために、皮膚を水と消毒用アルコールまたは食器用洗剤でよく洗い流してください。温水サイクルを使用して衣類を洗濯し、消毒用アルコールと多量の水で用具を拭きます。（ウルシオールオイルが外科用手袋に浸透する可能性があるため、これらの作業には厚手のビニール手袋を着用してください）。また、ペットにツタウルシが付着した場合は、ペットをシャンプーでしっかりと洗ってあげるようにしてください。

　参考：15 ～ 25 パーセントの人はウルシオールに対して何の反応も示しません。しかし、残りの人は重大な皮膚発疹を起こす可能性があります。