見出し画像

頭痛と炎症に関連する意外な事実

 北米放射線学会(Radiological Society of North America)の研究により、頭痛と炎症に関連する意外な事実が明らかになりました。それは、しつこい頭痛は特に首の筋肉の炎症に根ざしている可能性があるというものです。
 
●頭痛の謎は解明されたのか?
 片頭痛や広く見られる緊張型頭痛を含む一次性頭痛の根本原因を理解することは、長い間医学界を悩ませてきました。 緊張型頭痛は、全米の成人の3分の2以上を悩まさせています。
 主に20歳から31歳の女性を対象とした新しい研究が行われました。このグループの中には、片頭痛を伴う緊張型頭痛を経験した人もいれば、純粋な緊張型頭痛を経験した人もいます。より明確な像を示すために、健康な人の対照群も比較分析のために組み入れられました。

 この研究で注目されたのは僧帽筋です。僧帽筋は背部と頸部にまたがって伸びており、首の後部の大部分を包含しています。 参加者はそれぞれ、特殊な3D(3次元)スピンエコー・ターボMRI(磁気共鳴画像法)を受けました。 この高度なイメージング技術により、研究者は僧帽筋をセグメント化してデータを抽出することができました。 その後の分析では、この筋組織データと報告された首の痛みとの間の潜在的な相関関係に焦点が当てられました。
 さらに、頭痛の頻度や徒手触診によって確認された僧帽筋内の筋膜トリガーポイントの罹患率などの変数も加味されました。 すべての所見は、肥満度、年齢、性別などの要因を考慮し、綿密に調整されています。要するに、この研究は一次性頭痛の謎の解明に一歩近づくものであり、僧帽筋とこれらの衰弱性頭痛との間に、これまで見過ごされてきた関係がある可能性を指摘するものです。
 
●首の筋肉の重要性
 片頭痛に加えて緊張型頭痛を患っていたグループは、T2筋の値が最も顕著でした。 MRIのような医療画像処理において、T2は特定の組織特性を強調する画像シーケンスの一種を指します。 筋肉に関連する場合、T2値の上昇は水分含有量の増加、炎症、または検査対象の筋肉内の他の組織の変化を示す可能性があります。
 この研究では、頚部の筋肉の炎症と頭痛の頻度や強さの関連が観察されました。 結果として、研究者らは一次性頭痛のある人とない人を区別することができたのです。 興味深いことに、研究者たちは製薬会社の医薬品に頼るのではなく、頸部筋肉の痛みのある特定の部位をターゲットにした非侵襲的な治療法へのシフトについても言及しています。
 
●頭痛を和らげるホリスティックなアプローチ
 タイレノールやアスピリンのような市販の鎮痛剤に頼るのではなく、まずは自然療法を考えてみましょう。 一晩ぐっすり眠ったり、昼寝をしたりすることで、ズキズキする頭痛を抑えることができるかもしれません。
さらに重要なポイントとして、簡単な首や上半身のエクササイズをすることで、血行を促進し、筋力を高めることができます。 その結果、上半身の筋力を必要とする日常的な活動をやりすぎることで起こる、炎症に関連した頭痛のリスクを減らすことができるのです。 簡単に言えば、上半身が弱いと僧帽筋が炎症を起こし、頭痛が起こる危険性が高まるということです。

 こめかみ、額、首に温湿布を貼ると、すぐに楽になります。 さらに、首や肩の筋肉をマッサージして血流を良くし、緊張した部分をほぐすと楽になる可能性が高まります。 もうひとつ、一見関係ないと思われるかもしれませんが、水をたくさん飲むことも役に立ちます。 脱水は頭痛の引き金になることが多いからです。
 また、ユーカリ、カモミール、ラベンダー、ペパーミント、ローズマリーなどの香りは頭痛を和らげる効果があることで有名ですが、強力な香りの中には症状を悪化させるものもあります。 常にテストし、自分に合ったものを選ぶようにしましょう。
 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?