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理念、ビジョン、方針、基本戦略ってそれぞれ何?

おはようございます😀
今日は企業戦略に関係した話を書きます。
理念、ビジョン、方針といったことはよく耳にするようになりましたが、それぞれの違いやなんなのかというのが曖昧だったりしますよね。
整理して書いてみました。

1.組織開発には理念、ビジョン、方針、基本戦略が大事

企業の理念とは、わかりやすく言うと「我が社は、世の中のどんな役に立っているのか、どういう姿勢で経営に取り組むかを自分の言葉で言い切る」ことです。
これを個人レベルに下すと、「自分たちは何故この会社で働いているのか」になります。
個人レベルにまで下していくには、「社員は長所を発揮すれば幸せになれる」とわからせることが重要になります。
これが理念の徹底です。
トップが社員を肯定することが、社員の素朴なやる気の原点となります。

ビジョンとは夢のことです。
あくまでも実現の可能性がある夢です。
理念+基本目標で語られることが多いのですが、特に中堅・中小企業では、ビジョンとはトップの魅力に置き換えてもOKです!
理念もビジョンも嚙み砕いて、機会あるごとにわかりやすくして語りかける。
トップが「いつか必ずやってやる」と夢を持っていると、それは組織の夢になります。

人は何かを確信することによって、自分でも思ってもみないような大きな力を得たり、仕事を成就したりすることがあります。
脳科学では、確信することによって脳の活性が高まり、難しい問題を解決する知恵が出ると報告されています。
どこかで聞いたことがあるような美辞麗句ではなく、心から自分の会社の存在価値がわかる魅力的な夢に出会うとき、働く者は大きく動機付けられます。
理念やビジョンは、論理的にも筋が通っていて、納得がいくものでなくてはなりませんが、直感的に成功のイメージが湧くほうが良いです。
時代の変化や環境の変化に合わせて、様々な角度から何度も何度も語るべきです。
組織の求心力が高まります。
これはトップマネジメントの主体性の発揮そのものです。
日本には太古の昔から「言霊」という概念があります。
言葉には力があります。
一度二度で、自分の考えていることや想いが伝わるならばマネジメントもリーダーも誰でも担えますw

なので何度も何度も特に重要局面では繰り返し、言葉で想いも含めて語りかける、説明することが大事です。
そうするといつしか皆もそれを理解したり、刷り込まれていきそれぞれが自分のものとして捉えるようになっていきます。

基本目標とは、この戦略目標を目指せば、我々は必ず成功すると信じられる「目標」のことです。
中長期の戦略と当然リンクしています。
基本目標があやふやなのであれば、まずは中長期の目標をしっかりと考え、定めましょう!

方針とは、戦略をつくる際のバックボーンになり、基本的な考え方や行動の仕方を示すものです。
方針は、よく基本戦略とか基本方針という簡潔な言葉や文章で示されます。
方針とは目標へ向かう際に脇道へ逸れないようにするための指針です。
また、ある種の制約条件でもあります。
ビジネスでは必ずなんらかの制約条件がありますね。

人・物・金(=時間)のすべてが100%満たされていることはありませんから、ある制限の中で目標達成をするための手段、方法、計画を頭を痛めながら考えることになります。
それが仕事というものですし、醍醐味ですね。
難問を解けた時のあの達成感は制約条件があるからですw
組織の基本目標と方針が示され、ゴールイメージとそこに行く道筋が見えてくると、社員の頭脳活動は活発化します。
トップの魅力は、基本戦略(何をするか)に凝縮されます。
そして、実際に基本戦略で組織の運命は決まります。

2.組織開発と戦略、戦術、戦闘

重点戦略という言葉が使われることがありますが、戦略は多くの問題認識の中から、これだけはやると決めたものを意味しています。
つまり、主として製品、価格、顧客についての決定です。

 ①誰をヘビーユーザーとするのか
 ➁ヘビーユーザーに向けてどんな製品を出すのか
 ③いくらの価格で出すのか

という3点が戦略の基礎となり、この決定が会社の命運を左右します。

戦術とはマネジメントのことです。
マネジメントとは、先行管理です。
業種であるとか、市場の成熟度であるとか、自社の競争上の地位、製品の特性に応じて、我が社に最も相応しいPlan→Do→Seeの本来のマネジメントサイクルを確立し、これを効果的に回転させていく(仕組化する)のが管理であり、マネジメントの仕事です。
先行管理は、基本的にはマネージャーの役割です。
組織マネジメントとは現実的には、マネージャー陣がほとんど全てを引き受けているので、そのマネージャー陣の力量、練度が高ければ高いほど、その組織は強いのです。

これはマーケティングを早くから取り入れている日雑品、日用品などの業界を例として書きます。
最も効果的な先行管理とは、注文の先取りです。
つまり、製品開発とエリアマーケティングの連動です。
これが予実一致のもとになります。
先に売っておいてから生産して納めることが可能ならば、まったく無駄が発生しません。
資材、仕掛品、製品を在庫しなくてすみます。
今は超超低金利ですから気にしなくても良いかもしれませんが、支払うべき金利も発生しませんw
押し込み販売も価格ダンピングもしなくてもすみます。
レベルの高いマネジメントとは、最前線の社員がごく日常的に先行手配、先行管理できる状態にあることを意味します。
これは仕組みで行う必要があります。
マネージャーがいつも目を光らせていて、慎重にPlan→Do→Seeしなければならないマネジメントレベルは低いのです。

戦闘とは、先行手配や先行管理が維持できるように一人一人の仕事を効率的に設計してしまうことです。
その上で、一人一人の個性(長所)を発揮できるようにすることです。
しかし、まずルーティンワーク(基本動作)を決めるのが先です。
最前線の社員へこのルーティンワークを徹底します。
評価の基準を作り、その結果をできるだけ数値などで示し、見える化し、いつでもだれでも閲覧できるようにします。
納得と合意の証拠にします。
繰り返し教育し、公平、公正に評価する。
敗者復活はあるし、降格もあります。
ルーティンワーク(基本動作)を徹底すると会社のレベルが上がります。

ルーティンワークとは、先行管理を確実にするための分担作業です。
それはほとんど製品開発とエリアマーケティングのためのものです。
社員がこの戦略(意思決定)は正しいものであると理解・納得し、承認すると、予実一致に向けての組織的な行動が起こります。

結果は正しく評価されるとわかると、本人の自主的な創意工夫が始まります。
日々、分担作業をレベルアップするための探すToDo、創るToDoが個人の側から形成されます。
主体性の発揮です。
ルーティンワークのレベルが最前線から向上していきます。
多能な人材が育つ土壌も作られます。

「経営の重要要素と情報の還流」は、それぞれ上下に行ったり来たりします。
例えば、製品戦略と先取り戦術はしょっちゅう行ったり来たりしますし、戦術レベルの先行管理、先行手配と戦闘レベルの探す仕事(ToDo)、創る仕事(ToDo)とは密接な関係があります。
この各要素の段階を、情報が駆け抜け、駆け巡り、駆け上がり、早いスピードで回転している状態を組織が活性化していると言います。
公平・公正に評価されると信じられる時、コミュニケーションのToDoが激増し、コミュニケーションの質と量に爆発的な変化が起こります。

活性化すると上下の境がなくなり、情報のトップダウンとボトムアップが激しく行き交うようになります。
ミドルマネジメントが戦略、戦術の立案と執行の中心に立ちます(ミドルマネジメントによるボトムアップ)。
個人の脳が、製品開発とかエリアマーケティングに向けて活発に活動するようになります。
基本動作をもっと効率のよいものにする工夫が生まれます。
その情報を創造します。
交換することで、最も望ましい戦闘ができるようになります。

情報の創造とは、付加価値の創造であり、主に製品開発とエリアマーケティングの問題解決についての創意工夫です。
社員がマーケティングの目標をよく理解していると、創意工夫は、職場でも、個人の段階でも活発になります。
それが叶うかどうかはミドルマネジメントが鍵を握っています。

主体性とは創造性の発揮であり、長所の発揮のことです。
これは本人の目的意識によってはじめて発露します。
トップマネジメントからミドルマネジメント、ミドルから最前線の社員にまで、現代経営実践理念、マーケティングの体系とノルム、ODの体系とノルム、マネジメントの原理・原則がその連繁も含めてよく浸透していると目的意識は高いレベルで解け合います。
戦略・戦術・戦闘は一体化します。

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