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製造、建設業界以外でも役立つ"ヒヤリハット"で重大トラブルを防ぐ方法

おはようございます😀
みなさん、この図を見たことあるでしょうか?
ハインリッヒの法則と言われているもので、別名ヒヤリハットの図です。

ハインリッヒの法則

もともとは労働災害における経験則の1つ、「ハインリッヒの法則」から来ています。

別名「ヒヤリハット」と言われています。

これは1件の重大す事故の背景には29件の軽微な事故があり、さらに300件の異常やヒヤリとしたり、ハッとすることが潜んでいるというもので、事故が発生する前の段階で、それらの原因をつぶしていき、重大事故を防止するということを目的にしているモデルです。
この考え方は労働災害だけではなく、開発プロジェクトや組織運営、事業運営にも当てはまります。

大きなトラブルに発展してから対処しようとすると、その分だけ多くの時間や人の手が取られます。
そういった事態を避けるためにも重大な問題やミスが発生する前に、対策を行っていくことが最善手となります。
それを実現するための考え方がこのヒヤリハットを報告し、軽微な事故も起きないようにし、重大事故を発生させないように常日頃から行動するという考え方です。

ヒヤリハットに該当する事象は、事故につながる前に食い止められていはいるので、ともすると軽視されがちです。
しかし、例えば個人ではたまたま起こったことだと思っていても、組織全体で見ると発生頻度が高く、無視できない事象である可能性も十分にあります。
そういったリスクを見逃さないためにも、ヒヤリハットは1件でも多く報告してもらうことが大切です。
件数が多いほど、どのような事例が多いかといったデータの信憑性が上がり、どの対策を優先して行うべきかの目安にもなります。

報告内容としては、下記のような事柄をしっかり盛り込むことが理想です。

①内容(できるだけ具体的に)
➁原因(多く挙げられれば挙げられるほど良い)
③対策(ハード面、ソフト面両方)

しかし、いきなり完璧にやろうとしても、求められるレベルが高くて報告しづらいとなったら本末転倒です。
そこではじめは気軽に報告できるように、内容だけでも報告してもらうといったことでも良いです。
報告するということが浸透してきたら(報告件数が上がってきたら)、発生した原因を考える→対策まで考えて報告する、といったように少しずつ段階を踏んでいくというやり方がおすすめです。

▼運用時の注意点
①報告すること=良いこと

一歩間違えればミスしていたことを報告するということは何となく報告しづらい、後ろめたさのようなものを感じることもありますが、報告することは決して悪いことではありません。
むしろ、早期に対策を講じるチャンスです。
したがって、報告が上がることは悪いことではない(報告者に不利益が生じない)、むしろ報告してくれて助かる(事前に対策できるよいチャンス)、ということを全員に周知することが大切です。

➁一方的に押し付けない
上司から部下へ「いつまでに必ず報告すること」と一方的に言ってもなかなか出てこないかと思います。(やらされ感が出てしまったり、無理矢理に
案を出しても改善に至らなかったりします)思い当たる事象があれば職位に関わらず、積極的に報告することで誰でも報告しやすい雰囲気を醸成することが大切です。

③事例を横展開する
ヒヤリハットを報告した人がしっかりと対策を考えて実行に移すのは大切ですが、他にも同様の体験をした人がいて、先に有効的な対策を行っている可能性があります。
そういった有効的な対策が個人で留まってしまうのは非常にもったいないことです。
それを避けるためにも、挙げられた報告は積極的に公開し、組織全体のナレッジにします。
また、多くの人が確認することでよりよい改善策が出てくることもあります。

ディズニーランド

このヒヤリハットはディズニーランド/ディズニーシーを運営しているオリエンタルランド社では、アルバイト社員にまで教育し、徹底しています。
パーク内のほんの些細な気になることでも、報告が上がるようになっており、すぐに対策がされる体制になっているそうです。
それでも軽微な事故は発生していますが、開園から数十年経ちますが重大事故は起こしていません。

「これくらいは問題ではない」とするのではなく、「これは念のため報告しておこう」が根付いているということです。

前者はいずれ、感覚を麻痺させていき300件のヒヤリハットはおろか、29件の軽微な事故も「これくらいはいつものこと」と見過ごすようになり、重大事故を引き起こしかねないことになってしまいます。

300件のヒヤリハットを放置せず、対応すればその上に発生する可能性がある29件の軽微な事故の発生を抑止でき、その上に発生する一件の重大事故も起こさないようにできるということなので、「これくらい」にならないような組織風土を作り、問題が上げやすい、懸念を言いやすい場づくりというのが大切になります。

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