気づかない儚さと、分かってあげられる豊かさ【君は放課後インソムニア】
なんか今日からほんと耐えられない暑さになってきましたね〜まじ夏です!
今日観た映画は
「君は放課後インソムニア」
映画の善し悪しをひとに言うのって
私的になんか難しくて、
私が良いと言っても貴方が良いと思うかはわからんな…(自分としては小一時間尺とっておすすめしたいくらいいいけど!!)といつも思ってしまうので、映画を見ながら自分が考えていたことについて書きたいと思います。
曲伊咲(まがりいさき)と中見丸太(なかみがんた)は不眠症に悩みながら、その悩みを周りに打ち明けられないまま毎日をやり過ごす高校生のふたり。
ふたりは高校の校舎にある誰も寄りつかない天文台で出会い、2人の居場所になった天文台を守る為、天文学部を立ち上げ、撮影や展望会に挑戦するが全部うまくいくこともなく、
伊咲の生まれ持った心臓の病気やそれに対する漠然とした不安、中見の家庭でずっと自分を押し殺してきた気持ちが、うまくいかない現状にぶつかって、溢れて、整理できないまま、また朝になっていく。
ふたりの悩みや気持ち、各々違った気持ちと、お互い惹かれ合う気持ち。
中見が夏休みの合宿で伊咲のお姉さんに、「曲は俺には眩しいひとです。」って言っていて、
私にはそんなふたりがすごく眩しかった。
高校生の恋愛を描いた作品を見ると、
あ〜もうこの頃には戻れないのか、とかキラキラしてるな〜とか、これからはもうこんな事ないんだろうなとか、
今までの自分がすっごく輝いていたようにみえる切なさと、これからの自分が濁ってみえる苦しさを感じる事が多くなりました。
今21で自分は学生として生きているけど、友達はもう社会人をしていたり、先輩は学校の先生として働いていたり。学生生活の映像も、生徒より先生に自分を重ねる方が正当な歳かな、と思ったりしています。(まだクソガキやないかい!と思われるかもしれませんが笑)
伊咲と中見も、実際本人達は気がついていないような、キラキラした存在に見えて、自分はもうそっちじゃないかもしれないな〜って。
今まではそれが嫌だな、大人になりたくないなって思ってたんですけどね。
伊咲の本音を聞いて自分の気持ちよりも伊咲のことを思って抱きしめた、伊咲が通っていた家の奥さん(伊咲と同じ病院に入院していた息子の母親?)、
生徒の思いを分かって見逃してあげる倉敷先生、
向き合えなかった弱さを認めた中見のお父さん、
娘の心配と幸せを両方考えて、中見を許した伊咲の両親、
この映画に出てくる大人の人たちが本当にあたたかくて、
きっと伊咲や中見たちにはまだ気づけない、
自分より、相手の心をわかってあげられる人間としての大きさがあるなと思いました。
それはきっと其々の歩んできた人生の中で培ってきたものなんだろうな。
自分たちの輝きに気づかない少年少女の儚さと、
他人を分かってあげられる大人の豊かさ。
大人になるのも案外面白いかもしれないと、思えて今は嬉しい気持ちです。
中見と伊咲の飾らず、真っ直ぐに、お互いが好きな感じもすっごく良かったです。
眠れない夜をお互いの録音したラジオが繋いでいたのも、ラジオ好きとしては凄く凄くグッときました。電話とはまた違う良さがあるよね〜
レイトショーで2人しかいなかったので、
もうめちゃくちゃに泣きました〜!(笑)
もしよかったら、
見に行ってほしいなと思います、
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