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手中でペットが息絶えた時の話

こんばんは。皆さんは生き物が息絶える瞬間に立ち会ったことはありますか。

筆者はタイトルの通り、手の上でペットが息絶えた経験があります。

数年前の出来事ですが、今でも鮮明に思い出すことが出来ます。

今回はその経験を忘備録の意味も込めて、記事として書き残しておこうと思います。


まずは当時飼っていたペットを紹介します。

パンダマウスのまめもやし(右)とかいわれ(左)です。

パンダマウスは齧歯目にしては珍しくあまり噛みつかない温厚な性格で、複数飼いが可能な動物です。

大概ペットショップでもこのようにギュウギュウ詰めで飼われています。

まめもやしとかいわれはホームセンターでギュウギュウ詰めにされていたうちの、ランダムに筆者が選んだ2匹です。

2匹はとても仲良しで、一緒にご飯を食べたり毛繕いをし合ったりしながらすくすく成長しました。


ですがパンダマウスの寿命は1〜2年程度と短く、すぐにお別れの日がやってきました。

2匹同時に飼っていても寿命を迎える日はバラバラです。

先に弱り始めたのはまめもやしでした。

足腰が弱くなり寝たきりのまめもやしに、かいわれはご飯を運んだり毛繕いをしたりと懸命に介護をしていました。

今まで複数飼いをしたことがなかったためかいわれのこのような行動を見て、どんな動物も人間と同じく家族を介護する習慣があるのだなと感心したことを覚えています。

かいわれの介護のおかげで一時期少し元気を取り戻したまめもやしでしたが、寿命には抗えないもの。

その後すぐに寿命を迎え冷たくなってなっていました。


かいわれはとても悲しそうにしていましたが、その数週間後にはかいわれも老衰し始めまめもやしのように歩けなくなってきました。

かいわれをお世話するパンダマウスは他に居ないため、次は筆者がかいわれを介護しました。

そんなある日のこと、かいわれを手に乗せて撫でていたら突然温厚なかいわれが暴れ始めました。

まるでなにかに怯えているように、逃げるように暴れ方をしていましたがピタッと動きが止まり私の掌に倒れ込みました。


触っても起きず、さっきまで柔らかかった肌が硬く冷たくなっていきました。

かいわれは私の手の上で息絶えてしまったのです。

かいわれの死に際の行動から死の感覚は明確にあり、逃げたくなるようなおぞましいものなのではないかと考察しました。

とすれば眠るように死んでいる生き物は死を悟り抵抗しなかったのか、寝ている間に死が訪れればその感覚が分かりにくいのか。

最も生と表裏一体で身近な死という存在は未だ謎に包まれていますが、筆者の手の中で息を引き取ったあのかいわれの反応は紛れもない真実です。

思えばあの頃から死が脳裏にこびりついて、死を怖がるようになったのかもしれません。

筆者の最期がどうなるのかまだ分かりませんが、出来れば恐怖を感じずに逝きたいものですね。


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