『放浪記』を読み始めた
生きていく上で、楽しいこともあれば悩ましいこともたくさん。そんな女性の悩みを、専門家に質問していくYoutubeチャンネル「GOAL IN TV」。番組を盛り上げてくれている出演者の一人、乳桃みゆさんのコラムです!「女性に戻って、結婚したい」そんな目標に向かって頑張る彼女の姿をお届けします。
ハロー、乳桃みゆです。
最近、『放浪記』という本に出会いました。著者の林芙美子が書いていた日記をもとにした自伝的小説です。
中学のときに、さくらももこの『もものかんづめ』を読んだときから日記とかエッセイとかすごく好きなので新たに名作に触れられて心がハピーになります。
他にも更級日記や枕草子など現代まで伝わる名作にも触れていきたいです。
とか言っておきながら「漫画で読む枕草子」みたいな本を購入したもののちょっと読んでそのあと1〜2年手を付けず熟成させたのち結局捨てたのでそんなやつが何を言ってらぁという感じも我ながらあります。
古典が読みづらいから漫画にしたのに、それすらも読めなかったなんていとをかし。
話を放浪記に戻しまして、本は知らないという方も、森光子がずっと舞台でやっていた作品というと、あぁ〜となりませんか?
森光子がでんぐり返しをするシーンが見せ場っていうのを朝の情報番組のエンタメコーナーで幼いときにみた記憶があります。
森光子といえば放浪記。あと東山紀之。
でんぐり返しで有名な放浪記の内容ですが、主人公の著者自身の家が貧乏すぎて家もなく安い宿を転々としながら物を売って生活したり、九州から上京してきても相変わらずすこぶる金がなくて苦しみながら必死に働いたりしている日常を綴ったものになっています。
まだ途中までしか読んでないのですが、最初から今までずっと生活に困ってるという印象があります。
空腹なシーンとかあれが食べたいと考えてるシーンがよく出てきます。
林芙美子の生年月日に照らし合わせると、明治の終わり頃から昭和初期の時代の話になると思うのですが、この頃って今よりも貧富の差が大きかったり衛生管理がちゃんとしてなかったり娯楽も少なかったりと大変だったろうなと感じます。
100年くらい前のことなので生活するのがどれくらい大変だったのかあまりピンとこないけどそれにしても大変だったんだろうなぁと。冬すごく寒そうだし。
お金ないのに、田舎にいるお母さんからリュウマチが辛いため50銭でもいいから送ってほしいって手紙もくるんですよ。工場で働いてるときの日給が60銭と書いてあったから日給分を送れと言われてるんだ。相当ひっ迫してますよね。ほんとギリギリの生活……。
作中で「生きるのがいやになってしまった」
「早く真っ二ツになって死んでしまいたい」
「生きることがこんなにむずかしいものならば、いっそ乞食にでもなって、いろんな土地土地を流浪して歩いたら面白いだろうと思う。」などと綴られてるんですよ。
他にも道で宗教の勧誘や歌を歌ってる人たちに対して
「貧しいものは信ずるヨユウなんかないのだ。食う事にも困らないものだから、あの人達は街にジンタまで流している。」と書いてありました。
こんな環境の中で生きなきゃいけないなんて身も心もボロボロになりますよね。
なにか特別な技術だったり学歴があったりするわけでもなくお金持ちになる方法もわかりませんよね。なさそう。
慈善事業をしているお金持ちの家の住所が新聞に載ってたのでそれを見てお金持ちの家に出向きお金を少しくださいと頼みに行ってるシーンもありました。
仕事をしてください、と追い返されていました。
そんな苦しい状況でも彼女は詩を書いたり口笛を吹いたりなどして明るくたくましくやり過ごしてまた働きに出かけていくんですよ。
林芙美子が考えた詩や、昔の詩人が書いた詩がたくさん載っています。
その姿に勇気をもらえます。今よりひどい時代でもこんなに頑張って生き抜いた人がいるんだから私も頑張っていかなきゃだなぁ〜って。
辛くなったら私も詩を書いてみたいなともおもいました。せめて愚痴でもなんでもいいから書こって。
昔だからご近所さんとの距離感も近く、いろいろな人が出てきてそのやりとりや、あと恋愛関係にある男が何人も出てきてそういう部分からもパワーを感じます。
私は平凡な一般庶民でありますがこの人たちのように綴って綴って残してこうと思いました。後で大きな形になるかもしれないですし。
先日部屋の片付けをしていたら高校3年生のときに書いていた日記を見つけて、久しぶりに読んでみました。
「ヘキサゴンおもろい。」とだけ書いてある日や、「長距離の後のバイト辛すぎ」とヒョロヒョロで死にそうな文字で書いてある日がありました。
たいしたことなさすぎですが、それでも見返してみると当時のことが思い出されて楽しかったです。
緊急事態宣言が延長し、お店の休業も延長しお給料も出ない中、引っ越しに大金使ってしまった私ですが今度お店の紹介で短期ではありますが工場でバイトするかもしれないです。
ニューハーフのショーパブから工場の作業員へ。新しい展開に人生いろいろを感じます。
放浪記では林芙美子がセルロイドの工場で働いて大変な思いもしてましたけど私は一体なんの工場でどんな思いをするんでしょうかね。
今度説明会があるのでとりあえず行ってみるとします。
また進展があったら綴らせてもらいます。
編集者コメント:古典に触れるのはいいですね。一般的に自伝小説は独りよがりな内容になってしまいがちと言われますが、これだけ支持されているのは乳桃さんと同じく作品からパワーを受け取れるからなのでしょう。
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