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コミュニケーションとサッカーのパス回し

最近、少年サッカーの新米コーチ見習いを志し始めた身として、コンサルタントの仕事をしていて最近思うようになった事をいろいろ書いていきたいと思います。
今日の記事は、コンサルティングの現場においても会社さんのコミニケーションはサッカーのパス回しと同じだなー、ということです。

コミュニケーションとパス回し

一方的に上からの指示で反応がないコミニケーションは、サッカーで言うと単調なパスを出して終わり、またはシュートを打って終わりと言う状況になります。

ただそのコミニケーションが双方向に展開をする、または他の人が入ってきてコミニケーションが発展していくと言う空気が出ているとそこにはサッカーのパス回しがつながってポゼッションが上がっているような生き生きとした効果が出てきます。

サッカーでも、コーチが上から厳しいことばっかりを言っていれば子供たちは縮こまってパス回しがぎくしゃくしてしまうことでしょう。会社も同じで厳しい環境だけではパスが回ってきません。パスが回らないと言う事はそれぞれのアイデアを引き出すこともできず相互にコミニケーションが進まないという状況になります。

盛り上がっているミーティングとそうでないミーティング

ミーティングに参加していても、盛り上がっているミーティングとそうでないミーティングはパス回しの状況が如実に異なります。

1人が起点になってパスを往復させているケース。
→ リーダーが一生懸命周りにパスを振るものの、それに対しても最低限の答えがあって終わるケースです。盛り上げようとしつつも盛り上がる空気になり切れないよくあるミーティングの典型です。

1人が起点になりつつも、パスを回すといろんな人にボールが回るケース。
→ ボールがしっかりと回っている良い雰囲気のミーティングであり、サッカーで言えばボールポゼッションが高い状態のチームのことを言うでしょう。
雰囲気の良いミーティングでは良いアイデアが出るでしょうし、ボールポゼッションが高いサッカーをするチームは勝利をする可能性が高まります。

1人がずっとドリブルを続けるケース。
→ 俗にいう独演会パターンがこれに該当するかと思います。1人がずっとしゃべり続けて周りはそれを聞くだけ。
独演会で喋っているリーダーは、そもそも相手を活躍させようとしない、相手の能力を引き出そうとする気がありません。そういった姿勢がこのような独演会を作るのだと言えるでしょう。

サッカーにおいても、ドリブルのテクニックだけを練習し周りが見えていない、周りを生かそうとしないリーダーがいるチームはこのようになってしまう傾向があります。周りの子は存在意義を感じられずサッカーが楽しいと思えなくなってしまうことでしょう。

もちろんmtgにも目的があります。時間の制約もある中で、mtgの目的に応じた進め方が求められることは言うまでもありません。

ボールを触ることの効果

ボールを触る、つまりコミニケーションの主体となる事は自分自身で考えることにつながる。これは少年サッカーにおいても同じことで、ボールに関わろうとすると言う事は自分の頭を使って積極性を出そうとすることであると思うのです。

会議中のパス回しに積極的に参加しようとするためには勇気が必要な部分もあります。またそのような雰囲気を作る主催者側の工夫も必要です。


パスが回りやすい空気を作る

会議や普通のコミニケーションに置いてパスが回りやすい空気を作ると言う事は、すなわち心理的安全性を高めると言うことなのだろうと思います。Googleは心理的安全性が組織のパフォーマンスを決めるという調査結果を出しています。自ら積極的にボールに、コミニケーションに関わろうとするためには失敗をしても許される空気が必要です。
そのような空気こそが、心理的安全性の高い空気と言えるのです。これはその場だけで作れる空気ではなく、普段からのメンバーのコミニケーションによって調整されるものだといえます。


心理的安全性の高い空気を作るために

過去に私自身がM&Aの事業を立ち上げて運営をしていたときには、その組織は決して心理的安全性が高かったとは言えなかったと思います。つまり何かミスをしたときに私自身が心理的な余裕がなくそれに対して寛容な姿勢を取れなかったことが原因だったと思っています。

良いリーダーとは、リードするポイントを示してそこに対してみんなのコンフォートゾーンを上げて進めるわけですが、その進んでいく中で心理的安全性の高い空気を調整できるかどうかと言うことが本質的な差につながってくるように思います。

サッカーについても同じことが言えるのではないでしょうか。勝利至上主義ではなく、失敗が許される(というか奨励される)心理的安全性の高い空気が作れれば、子供たちが人間的にも、サッカー的にも成長していくのではないかと思います。ただ、これがなんの目標もなく、ただ失敗が許される状況というのはダラけた状況でしかありません。チャレンジングな目標を掲げつつ、それができることに価値があり成長があるのだと思います。

この高い目標を掲げつつ、かつ、心理的安全性のある空気づくりを意識するという、一見相反するとも思われることが、とても大切なように思います。

この、コンフォートゾーンを高めつつ、かつ心理的安全性を確保するということについては、改めて別の記事でも書いてみようと思います。リーダーシップの本質にかかわるとても大切なことだと思います。

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