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IT戦略部とは?

IT戦略部 稲葉です。(私自身については、当社noteの記事もあわせてご参照頂ければ幸いです

今回は、私たちIT戦略部とはどういう組織か、どんなことを考えているか、ということを改めてまとめてみようかな、と思います。
まだまだ小さい組織、しかしスピードをもって走っている組織のため、そういう組織において、日々楽しく一緒に仕事をするためにも考え方がマッチすることもすごい重要なことだと思っていますので、何かのきっかけや参考になれば嬉しく思います。

IT戦略部 ≒ 情報システム部

IT戦略部というと、部署名としては聞き馴染みがないかもしれませんが、多くの企業の「情報システム部」と同じようにイメージしていただければ概ね近しいと思います。ただ、より高く広く見ていく組織を掲げており、社内システムという枠の中に留まる動きではなく、よりビジネスとの関連を考えている点が一つのポイントにあります。

また名称についても「情報システム」や「IT」が特別な領域だった時代ではなく、今のITはあらゆるビジネスの中にあって当たり前になった時代なため、この「IT」を戦略的に利活用し、よりビジネスに寄与するITを創造していくことを意識するためにこの名称にしています。
「名は体を表す」ため、実践していくためにも、また名に恥じないためにも、この名の下、日々前進できるように頑張っています。

代表直下のIT組織

IT戦略部は、IT戦略本部という本部組織の中にある部になります(2023年3月現在)。
本部の上をみると、代表取締役会長と社長のみとなり、担当役員や掌握するCxOといった方(そもそも当社ではCxO制度はあ りません)はおりません。
そのため、レポートラインや相談、意思決定の判断も代表直ということが多くあり、トップの意志としてIT戦略部が担う役割を前に進めています。以前は、コーポレート本部という組織が存在し、その中の1組織でしたが、ITとして独立した組織となることで広いミッションを担える組織、体制を構築していけるようにしてきています。

IT組織の位置付けの変化

印象的な要素もあるかもしれませんが、コーポレートの1組織の場合、システムの管理範囲やセキュリティ、内部統制という感じで全社を横断して横串で見ていきたいときに、どうしても、その見える範囲やアプローチに限りが出てくることがあると思います。セキュリティといっても、ISMSの事務局としては関わるけど、そこまで、みたいな感じです。

そうではなく、本質的なところから全社に横断するためにも、部門の位置付けを独立すべきと考え、どこの傘下にも属さない代表直下の部門に変更してきました。それ自体が直接的に効果があったかは分かりませんが、独立した組織として、ぐっとアクセルを踏んで横断してやってきたことで、今は各部門との交流も増えましたし、各部門から相談を受けることもかなり増えています。

IT戦略部の体制

さて、現在のIT戦略部の体制ですが、私を含め10名所属しています。各メンバの軸足で考えた内訳は、

業務の軸足でみた内訳

そして、これらすべてに私が横断して関わっていて、計10名という体制です。(2023年3月時点)

ちなみに、働き方という点を少しだけ補足すると、担当している業務やそのときのPJの状況にもよりますが、メンバーは出社とリモートをうまく使い分けています。週2、3回の出社、残りはリモート勤務としたり。
1日単位の働き方でみても、朝一は自宅、その後、電車の空いている時間に出社するとか、夕食の時間や子供の送迎時間を中抜けにして、また夜落ち着いてから勤務するなど、かなり柔軟に、しかし、メンバー間ではしっかりコミュニケーションを取りながら業務をしています。

業務内容と軸足の考え方

システムサービス」とは、ITインフラ(クラウド環境の設計・構築から運用まで全て、その他オフィスNW等も)、デバイス管理、アカウント管理、ヘルプデスク対応まで担っており、社員の思い描く「IT戦略部」というイメージに一番近い業務かもしれません。
クラウド環境は、特に全社的に利用しているプラットフォームとなっているものが多く、Microsoft 365、Google Workspace、Slackなどに始まり、MDMや仮想デスクトップ環境まで、弊社はかなり多くのクラウドのサービスを利用しているため、それらのシステム管理を担っています。
また、これらを使うためのアカウントやそのロール、手元のデバイスなどの管理も担っています。もちろんこれらを手作業でこつこつというわけではなく、iPaaSやスクリプトを組み合わせての自動化や、キッティングもゼロタッチで出来るようにしたりと、ITの機能を活用して対応しています。

アプリケーション」は、クラウドサービスの中でも、よりアプリケーション色の強いSaaSの開発、カスタマイズや運用を行っています。具体的には、ServiceNowに代表されるITSMのサービスや、ERPや経費精算などの会計関連サービス、それらをつなぎ合わせるETL、SalesforceなどのSFAなどがこれに該当します。

このように、弊社ではインフラからアプリケーションまですべてクラウドのサービスで構成しており、オンプレという概念や発想はないため、クラウドサービスをどう使いこなすか、つなぎ合わせるかという観点が設計に強く出るため、このあたりの経験が多ければ多いほど、活躍の場、チャレンジする機会が大きく広がっているとも言えるのではないかと思っています。

セキュリティ」は、当社におけるセキュリティの基準作り、それらの維持などに始まり、外/内部いずれに関わらず発生するセキュリティインシデントへの対応、取引先様からのセキュリティチェックへの対応、各ビジネス部門からのセキュリティに関する相談、脆弱性情報の管理や情報収集、注意喚起、そしてISMSの継続的な維持活動となっています。ISMSも、ただ認証をクリアすれば良いわけではなく、取得しているからには意味ある使い方をしっかりしていくことを考えて、セキュリティマネジメントに活かしています。

ストラテジー」は、経営課題、ビジネス課題などに対してのIT戦略部としての戦略立案と案件化までの調整を担っています。

このように整理すると、かなり担当領域が縦に割れているように見えたり、セキュリティって1人(私をいれても2人)で大丈夫?と見えるかもしれませんが、あくまで「軸足」でしかなく、それぞれのメンバーが全ての業務に横断して関わっています
実際、クラウド時代のサービスを使っている中で、どこまでがインフラ、どこまでがアプリといった区分けはとっくになくなっており、それらを意識せずにやっていくのが当たり前になっていると思います。さらにセキュリティに至っては、ITといわれる領域のすべてに関連する考えになっています。

このように、軸足がどこか、というだけでしかないため、結果としては、その軸足の枠に留まることは期待しておらず、むしろ留まられては困るし、むしろどんどんまわりのことに首をつっこんで欲しいと思っています。

人物像

こうやって並べると、いろいろな経験、スキルセットが求められる組織に見えるかもしれません。確かに、経験をあり/なしで考えると、あるにこしたことはありません。
ただ、それよりも私たちが大事にしているのはやはり人物像になると思っています。
IT戦略部は、役員から新入社員まで、すべての従業員の方と直接やりとりを行いますし、時には社外とのコミュニケーションもします。そのときに、やはり「人物像」という点はとても大切な点になってきます。

具体的には、こういった点になるかなと思います。
・出来ない理由ではなく、出来る方法を模索する方
・自ら考え行動ができる方
・社内・社外問わずコミュニケーションを取る方
・未経験の分野でも、自主的に学習やチャレンジをできる方、チャレンジする人を支援できる方
・担当の仕事に対して責任感を持ち、努力を継続的に行える方

なにより、企業の中には誰もボールを拾わない中途半端な課題が多く転がっています。
私たちはそれを積極的に拾い、形にしていくことにチャレンジしています。時には「なぜIT戦略部が旗をふるのだろうか?」「なぜ矢面に立っているのだろうか?」という疑問と向き合うこともありますが、一部門ではなく、企業という単位で見たときには、誰かがボールを拾って前に運んでいるというのは、とても大きな価値として考えることで疑問はチャレンジに置き換えています。そこに部門の責任範囲という線引きを勝手にしないで、チャレンジしていけるというのも、このフェーズの会社だからこそ出来るチャレンジでもあるし、面白さでもあるし、そういうフェーズだという理解も必ずセットで必要なことと思っています。
(大変ですけどねw)

本部ともう一つの部

最後に、前半でIT戦略部は、現在、IT戦略本部に属していると書きましたので、そこについても少しだけ触れてみようと思います。

組織図

IT戦略本部には、IT戦略部とBPR部の2つの部が存在しています。
IT戦略部については先のとおりですので、もう一つの部であるBPR部についてここで簡単に説明したいと思います。

BPR部は大きく2つの役割を担っています。

BPR部の役割

1つは「BPR・ITコンサル」としてビジネスプロセスの継続的な最適化・改善を担い、もう1つは「統制オペレーション」の機能として、内部統制上必要となる正確なオペレーションの集約や管理を担っています。

BPR・ITコンサル」は、個々の事業部門の業務を分析していくと、非効率な手作業(例えば毎月Excelを駆使してデータを作成する等)や属人化しているプロセス、それらがドキュメント化されていないということは社内のあちこちに多々存在します。このあたりは、事業の成長を優先し走っている企業である以上、どうしても後追いになってしまう部分であり、一定仕方ないことであり、しかしどこかで誰かが対策をしなければいけないことでもあります。

このような状況に対して、個々の業務をITを活用して再構築することはもちろん、本質的に全体を俯瞰して最適なプロセスに修正すること、このようなBPRやITをうまく活用するためのコンサルティングを進めていくことを担っています。

これまで似たようなことはIT戦略部でも行ってきましたが、IT戦略部に近い組織でありながら、よりビジネスプロセスに近く寄り添うために別組織として動いています。

もう1つの「統制オペレーション」については、企業の規模が大きくなるにつれて、自社においても、取引先や外部からの監査などにおいても、社会的責任は高まっていきます。その中でも、このあたりの業務プロセスはしっかり一元管理したり、業務を集約したりすることで、効率的に目的を達せられる点が複数あります。
例えば、取引先の情報の一元管理であったり、特定のシステム(例えば、J-SOX観点でいえば会計のシステムなど)のロールの管理などがこの役割に当たります。
そしてこのオペレーションは、IT戦略部が管理・提供するシステム上で行われることから、同じ本部内の組織がオペレーションを集約し、担当することで、効率的な管理や、必要な際はスピーディなシステム変更ができると考えています。

WE ARE HIRING !

IT戦略部という組織について長々と書かせていただきましたが、最後に一つ。

日々の業務の会話においても、次年度のIT計画や予算策定をするときにも必ず出てくるキーワードとして「わくわく」があります。「なんかわくわくを残そう」「わくわくする案件を1つは作ろう」という風に。
IT部門というと、えてして堅い部門になりがちではありますが、試してみたいこと、やってみたいこと、面白いことをいろんなところに散りばめていくことを大事にしており、そういう意見やコメントに肯定的というのが、この組織の良いところかなと思っています。

そんなIT戦略部ですが、ビジネスの成長とともに組織も大きくしていくフェーズの真っ只中にいるため、たくさんのポジションで一緒に活躍してくれる方を募集しています。ここに掲載がなくても、上に記載したBPR部でITコンサルやBPR業務にチャレンジしたい!という方もお問い合わせ頂ければと思います。

モビリティの世界から社会の課題解決にチャレンジする当社、そのIT環境を担うIT戦略部に少しでも興味を持って頂いた際は、カジュアルからでも結構ですので、是非気軽にお問い合わせ頂ければと思います!