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博士がゆく 第9回「目的別!選ぶべき研究室」

こんにちは。ドクター細胞くんです😎

昨日は少し厳しいことを言いました。

大学院進学の際に教授とのミスマッチが起きた場合、

全ては

その教授について調べが足りなかったあなたの責任であると。

ではどうすればミスマッチを避けられるのか

大学院に行く目的を明らかにするんでしたよね?

今日はいよいよ、

どんな点を調べれば

少しでもミスマッチが起こる可能性を減らすことができるか

目的別にお話していきます。


卒業後に一般企業に就職したい方


注意するべきポイントは2点

・教授が一度企業に就職していた経験を持つか
・複数の卒業生が一般企業に就職しているか

理由は単純です。

以上のことを満たしていれば、大学院生の就職活動に理解があり、研究を一時中断することを許可してくれる可能性が高いからです。

あなたがこれまでの学生より優れた結果を残すことができれば、就職先を斡旋してくれるかもしれません。

卒業後に研究機関に就職したい方

注意するべきポイントは3点

・教授が他の研究機関に就職していた経験を持つか
・教授が学会において招待講演を依頼されているか
・複数の卒業生が研究機関に就職しているか

第6回でお話ししましたが、研究機関への就職はほぼコネです

そのため、他の研究機関とのつながりが強い教授を選ばなければなりません。

招待講演を多数行っているということは、その教授の研究の注目度が高いということ。

招待された先ではパーティなどの食事の席が用意されているケースが多いため

OOの研究室が人を探しているらしい。

などの情報が入る可能性があります。

また注目度が高い研究というのは

特別な技術が必要な研究である可能性があるため

教授のもとでその技術を学ぶチャンスにもなります。

研究が好きでたまらない方
優れた研究結果を出し、認められたい方

•教授が他の研究室と共同研究を行っているか
•有力な科学雑誌に論文を投稿しているのか
•研究費を持っているのか

科学技術やコミュニケーションツールの発展とともに、ひとつの研究を複数の研究室で行う共同研究が増えています。

周囲が複数の研究室間で共同研究を行う中

単一の研究室で研究を行なっていては

データの質においても量においても

差をつけられ続けてしまいます。

そのため

優れた研究結果を出すためにも

共同研究を行なっている研究室にいくことが

このタイプの方には合っているでしょう。

また共同研究は、研究の醍醐味でもあります。

自分の研究に対して、思いつきもしなかった鋭い指摘をされたり

世界でその人にしかできないともいえる技術を学ぶチャンスにもなります。

きっと研究をより好きになれるでしょう。

研究たのすぃーーーー!

卒業後に海外に飛び出してみたい方
この世界で自分を試してみたい方

•教授に海外留学経験があるか
•海外との共同研究を行なっているか
•海外の研究機関

海外で研究

夢のある言葉ですね。

これを目指したい方は、海外留学経験のある教授を選ぶのがおすすめ

場合によっては留学時代を過ごした研究室との共同研究を行っている可能性もあります。

あなたの実力が認められればその共同研究にも参加させてもらえるでしょう。

さらに有益なのは、教授に海外挑戦のためのメンタリティを鍛えてもらえることです。

例えば、海外では共同研究者の研究発表を聞いて黙っている人なんていませんからね。

必ず鋭い質問を飛ばしてきます。

それに対抗するメンタリティや、相手に鋭い質問を投げかけるためのトレーニングになるでしょう。


出世などのために博士号が欲しいだけの方


この方は、同じく出世のために博士号をとったご友人に話を伺ってください。

どちらの研究室が力を貸してくれるのか教えてくれるはずです。

この場合、論文博士課程という、普段本noteで取り扱っている課程博士とは異なるのでご注意ください。

最後に

本日は目的別に、研究室の選び方を説明していきました。

いかがでしたでしょうか?

こんな声が聞こえてきます。

目的を明らかにして、その目的をもとに研究室を選ばなきゃならないのはわかった

だが!

どうやってそんなこと調べればいいのか?

と。

安心してください。

明日から順次、丁寧に説明していきます。

またね〜♪


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