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超硬派なハクスラMMO、『CyberCode Online』をやろうぜ!

私は最近時間泥棒なゲーム二つを掛け持ちしている。
スタミナ制の他のゲームを複数抱えている状態で中毒性の高いゲームをさらに複数やるというのは、ほとんどニートにしかできない芸当であろう。
今日は私の時間をずぶずぶと溶かしているゲームの一方を紹介しようと思う(もう一方もそのうち紹介する記事を書きたいと思っている)。

その名も『CyberCode Online』、めちゃめちゃ硬派なハクスラMMORPGである。

(上からiOS版、アンドロイド版、Web版)

最近のゲームにはとりあえず「ハクスラ」「MMO」みたいな文言を添えておけばいいみたいな風潮があり、「硬派なハクスラMMO」と紹介したところでなんのことやら分からない人も多いかもしれない。
そのため、紹介に入る前に軽くこれらの語の定義を説明しておこう。

「ハクスラ」とは、ハック&スラッシュの略称で、ゲームのストーリーなどよりも、専ら敵と戦って自キャラクターを強くすることを至上命題とするゲームを指す。
ダンジョンに潜ってレベルを上げ、良い装備を入手し、スキルやアイテムの組み合わせを試行錯誤しつつ、またダンジョンに潜ってはひたすら強さを求めて戦い続ける……そんなゲームがハクスラと呼ばれる。
有名どころで言うと『ディアブロ』シリーズが挙げられる。ハクスラに親しみがない人もタイトルだけは知っているかもしれない。
とにかく戦闘を繰り返し、理想の強さのためにレアドロップを求めてひたすら周回を繰り返す、そんな感じのゲームジャンルがハクスラだ。

「MMORPG」とは、Massively Multiplayer Online Role Playing Gameの略称である。
オンラインRPGであることはいいとしてMMの部分を日本語にすると、「大規模多人数」となり、莫大な数のプレイヤーが共通のワールドに参加してゲームを楽しむ形態を、MMORPGと呼ぶ。
他のマルチプレイヤーオンラインゲーム……例えば最近流行のバトルロイヤル式FPSなんかとの違いは、不特定多数のプレイヤーが競技場ではなく世界全体に解き放たれている点や、 時間などの制限なく自由にプレイすることができるという点が挙げられる。
街の中を歩いていると現実と同じように知らない人がうじゃうじゃいるし、それらの人々の目的や今やっていることなんかも全部違う。
有名タイトルには私もプレイしている『ファイナルファンタジー14』や、『PSO2』『黒い砂漠』などが挙げられる。他にも色々な作品が運営されており、現代においてかなりメジャーなゲーム形態だといえるだろう。
沢山の人々で世界を共有し、あたかもそこで生活しているかの如くプレイできる、MMORPGといえばそういったゲームのことだ。


さて、前置きが長くなった。本日私が紹介するところの 『CyberCode Online』の話をしよう。

本作は先述した通りハクスラMMOである。
ハクスラであるからプレイヤーはひたすら強さを求めてレベル上げや装備集めに励むことになり、さらにMMOなので不特定多数の人々で世界が共有されている。
ディストピアSFめいた世界で、素性も知れない主人公=プレイヤーはひたすらに強さを求めて戦う。

『CyberCode Online』の大胆なところは、ゲームのほとんどがモノクロ画面にテキストのみで表現されている点だ。
よく言えばシンプル、悪く言えば地味なこのゲームデザインは、本作が武骨で硬派なハクスラであることをよく示している。必要最低限にして必要十分なのだ。
ひたすらダンジョンに潜って敵を倒し、アイテムや装備を拾い、自分を強化する。それ自体が目的であり過程でもあるというごくごく単純な作りでありながら、気づけば大量の時間をその追及に費やしている。熱中しているとすぐに時間が過ぎてしまうことだろう。

また、本作はMMOの要素も含んでいるため、プレイヤー間の交流も極めて盛んだ。
全体チャットは初心者の質問と先達の回答が繰り返される非常にアクティブなものである。ろくなチュートリアルもなしに放り出された初心者でも、ここで質問すればきっと誰かが答えてくれる(ゲームプレイとしてのチュートリアルはないが、何をすればよいかなどの情報が網羅されたチュートリアルテキストはいつでも読める形で用意されている)。
同じダンジョンを複数人で攻略したり、戦利品を市場で捌いたり、得意スキルの分業が進んでいたりと、MMOの楽しさもたっぷり詰め込まれている。

と、そういうわけで『CyberCode Online』はハクスラMMOとして非常に完成度の高い作品であることが分かるのだが、他にもユニークなシステムを採用している。
昨今のゲーム用語に「Pay to Win」というものがある。いわゆる課金ゲーについてよく使われる、「金払ったもんが勝つ」「札束で殴るゲーム」という状態を揶揄する言葉だ。
ここで気になるのが『CyberCode Online』の課金事情だ。本作は基本プレイ無料であり、そういったゲームには開発側に利益をもたらすための課金システムがつきものである。

本作の課金要素は主に二つ。まず一つにネームプレート、チャットフレーム、プロフィールの装飾がある。
これはゲームの有利不利には完全に無関係で、単に「かっこいい」「目立つ」「課金プレイヤーであることをアピールできる」というだけのものである。ゲームを楽しむ上では無くても一切構わない。しかしやはり目立つので、初心者支援を生業としている人々がこのチャットフレームなどを使っている様子は頻繁に見られる。傍から見ると便利情報やヘルプがピックアップされて表示されているように見えるのが巧妙だ。

そして二つ目の課金要素はゲームを有利に進める拡張機能である。獲得する経験値やお金のブースト、放置タスクの短縮、失敗する可能性がある装備強化の確率補助などなど、「Pay to Win」に結びつきそうな要素が大量にある。
それでも、『CyberCode Online』は「Pay to Win」なゲームとは言い難い仕様になっている。なぜか。
それは、上記のような課金バフの恩恵を、購入者だけでなくプレイヤー全員が等しく受けるというシステムによる。誰かが金を払うと全員がハッピーになるのである。これはかなり画期的で挑戦的なアイデアだと思う。
例えば装備強化の確率補助バフがどこかのプレイヤーによって購入されると、他のプレイヤーにもこの効果が適用され、みんなこぞって低確率でリスクのある装備強化に挑戦し始める。かなり愉快な構図ではないか。
課金ユーザーはバフが欲しいので自前で用意するし(強力なバフはそれなりの値段がするので、他人に頼ってばかりでいられない人々がすすんで課金をする)、無課金ユーザーはそのおこぼれに与る。そして開発者の元にはきちんと金が入る(故に、基本無料ゲームにありがちな広告などが本作には全くない)。
革新的すぎて利益とか今後のアップデートとかがどうなるか全く分からないが、少なくとも現状では上手いことこのシステムは稼働しているようだ。


と、私が現在進行形でドはまりしている『CyberCode Online』について長々と解説してみた。
個人的にかなり好きなゲームなので、是非とも末永くサービスが続いてほしいし、人口も増えてほしい。この記事がその一助になれば幸いである。
マジで面白いので、みんなでやろう。

Web版はスマホ版よりもかなりテキストチック(プログラミング言語がむき出しである)なので、スマホ版の方がやりやすいかもしれない。

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