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理不尽×ジェニーハイ

「ジェニーハイラプソディー」聴きました?
あれ、川谷絵音の「本気」らしいですよ。


たしかに「ジェニーハイラプソディー」、これをシングルカットするなんて一見ふざけているように見えます。



ジェニーハイには「多少Pop寄りであろうともジャンルはロック」を期待していました。
多分それはわたしだけじゃないでしょう。
今回、全く想像とちがうものがシングルカットされてきました。
打ち込みとシンセが全面に出たPopソング。

ぬるいファンであるわたしは、説明なしにこの曲を差し出されてびっくりしちゃいました。あなたはどうですか?

メンバーありきの楽曲は初期1曲だけかと思いきや、結成2年目でシングルリリースで切り出してくる。
…いやいや、企画発進バンドで知名度が高い全メンバーを推して、知らない人にもプロフィールを浸透させるための楽曲を活動1年目にアルバム曲で作るのはわかりますよ。でもまさか半年後に2ndシングルとして、バンドとメンバーを押し出す曲をリリースしてくるとは予想できなかったよ。
よくこの曲でのシングルカットを、ジェニーハイを取り巻く大人たちが了承したなぁという驚きもありました。


ジェニーハイというバンドに対してみんな何を求めているんだろう。
最初は混乱して邪推ばかりが頭の中でぐるぐる巡りました。


・ビッグネームの集まりだから、スポンサーがつきやすいようにみえる。
・このタイミングでこの歌詞をシングルカットしてくるということは以前のリリースで「スポンサーが期待していたほど売り上げがたたなかった」のか?
・ジェニーハイの参加メンバーはバンドを高める!という志よりも、メンバーがそれぞれ活動するときのプロフィール武器の1つにしようと思っているんじゃないか?

ぐるぐるぐるぐる。
バンドからいったん離れて、思考の矛先を曲へ変えてみます。

新曲「ジェニーハイラプソディー」は「キーボード担当・ガッキーが元ゴーストライター」という約5年前に話題になったゴシップを主軸に扱っています。
「なんで(おじさんの方の)ガッキーのピックアップ??」が最初の疑問。
そこからの疑問は
・メンバーで最も一般的認知度が低いことをカバーするためにpickしたのか?
・全員それぞれテーマの曲を作る気なのか?
・ガッキーの人柄が良すぎて引っ張りあげたくなっちゃったのか?

などなど。
うーん........納得できない。

あまりにわからなすぎて、MV発表の水曜0:00から
水〜金で約8時間×3日=約24時間
BGM扱いも込みで延々リピート再生していました。
ざっくり何回聴いたかを計算してみると
24(時間)×60(分)/3.5(分)=411.4(回)。
やば。ひく。
ちょっと聴きすぎておかしくなりそうな頃、やっと見えてきたのは

「理不尽と戦いたい」

というメッセージでした。


理不尽×ジェニーハイ

初心に戻ります。
あなたが最初に聴いてグッときた箇所はどこですか?

わたしは「みんな理不尽だ!」と叫ぶガッキーでした。

今は違うけど
みんな理不尽だ
今は違うけど
みんな理不尽だ

(ジェニーハイ「ジェニーハイラプソディー」の歌詞より)

メンバーの合唱「みんな理不尽だ」が吹っ飛ぶくらいのガッキーの叫び。
「ジェニーハイラプソディー」は川谷絵音が「理不尽さ」を扱いたくて生まれた曲であって、あとのことはすべてこのための肉付けなのではないか?

100%憶測ですが、「理不尽さ」に着想を得たあとの川谷絵音の思考回路は

・理不尽さを扱うために、新しく物語を作るよりぴったりのエピソードを持ったガッキーをメインで扱いたい。
・ガッキーをメインで押し出すならキーボードメインの曲がいい。
・ガッキー→ゴーストライター→ゴーストバスター
・ガッキー1人を押し出すと違和感が出るからメンバー紹介にしよう。こないだの「ジェニーハイのテーマ」良かったしいけるっしょ!
・パート振り分け:「事務所は4つの理不尽バンド」は棘があるから小藪さんに言ってもらおう


くらいだったのではないかと。
音か歌詞を100%先に作る派だったらこの憶測は秒で吹っ飛びますが、まあこれは素人の憶測なのでお許しください。


ここまで考えたら、企画と事務所でがんじがらめの理不尽バンドが次に何を仕掛けてくるのか、めちゃめちゃ楽しみになりました。
強がりでもなんでもなく、ただ無防備に次のジェニーハイの一手を待ちたい。
そんな気持ちにさせてくれた一曲


でした♡


おまけ

川谷絵音の楽曲がなぜ流行るのか?
という疑問に対するアンサーは
「現代では言葉数が多くメッセージ性が強い曲が、音の美しさを重視する曲よりも歓迎されるから」だと思っています。異論は認めます。

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