見出し画像

AIR Designのエンジニアリング

はじめまして。CTOで、AIR Design for MarketingのTECHチームマネージャーを担当している細羽です。

先日、シリーズAの資金調達に関するリリースを出しました。その意味とこれからについて、代表の中平から投稿させて頂きました。

今回は、AIR Designのエンジニアリングについて、ミッションや考え方、現状と今後の展望について紹介したいと思います。

何を目指して何を作っているのか?

AIR Designはどんなシステムですか?とよく聞かれるのですが、実はAIR Design自体はソフトウェアではありません。

AIR Designは、サブスクリプション型のビジネスモデルを持つデザイン制作サービスです。

じゃあエンジニアは何を目指しているの?という話になるのですが、ズバリ、デザイン産業革命を目指しています。

抽象的なのでもう少し具体的にすると、デザイン産業史上最高の顧客満足と従業員満足を誇るデザインプロセスを作る、というチャレンジをしています。

プロセスを作る。そのためのソフトウェア

高い顧客満足を得るためには、高いQCDと良い顧客体験を提供する必要があります。

高いQCDとは、品質の高いデザインが、欲しいタイミングで、適切なコストで得られる、ということです。高いQCDを実現するためには、相応に優れたデザイン制作のプロセスを作る必要があります。

一方で、高い従業員満足には、デザイナーの報酬水準の向上と、成長環境の提供が必要です。

報酬水準の向上には、高い利益が必要です。高い利益を実現するためには、やはり相応に優れたデザイン制作のプロセスを作る必要があります。

スクリーンショット 2021-09-03 14.46.56

プロセスという言葉を強調したのは、企業理念・フィロソフィーにも登場するように、AIR Designのエンジニアリングの本質が、この「プロセスを作る」ことだと考えているためです。

画像1

いきなり「◯◯工程をソフトウェアで自動化しよう!」という大きな手段を掲げるのではなく、まずは工程を冷静に分析し、小さな作業と判断に細分化します。ボトルネックとなっている箇所に着目し、無駄なものは取り除き、残ったものはソフトウェアや標準化によって効率化することを試みます。

いきなりソフトウェアを考えるのではなく、まずはプロセスで考える。これは、AIR Designのエンジニアリングの基本原則です。

AIR Process

高いQCDを実現することを目指し、社内のデザインチームに提供しているのがAIR Processというソフトウェアです。

画像2

AIR Processは設計・製造・生産管理の3つドメインをカバーし、個別に小さな機能を複数提供しています。

画像3

設計ドメイン(Takezou/Bruegel): マーケットのLPやバナーを収集し、広告の属性情報を加味してスコアリングした上で、データベース化します。収集時点では1枚の画像で解像度の低いデータベースですが、画像処理や機械学習による推論を適用することで、レイアウトやスタイルに関する特徴量に落とし込み、クリエイティブの設計に必要となる解像度の高いデータベースを構築しています。

製造ドメイン(Munch/AI): 設計されたクリエイティブを具体的なクリエイティブに落としていくのに、毎回ゼロベースで作るのは非効率です。Figmaとシームレスに連携可能なデザイン部品ライブラリを構築しています。また、デザインの品質判断は属人的で迷いが生じがちですが、AIで評価をサポートするツールの開発も行っています。

生産管理ドメイン(Eyck/その他): AIR Designを1つ工場として捉えると、短サイクルの多品種少量生産という、難しい特徴を持っています。それゆえ、デザインファームとしてスケールするためには、高度な生産管理の仕組みが求められます。これまでは最低限の仕組みで回してきましたが、今後は本格的な生産管理システムの構築に向けた動きを加速します。

AIR View

今後、AIR Designのサービスの一部をSaaS化し、より良い顧客体験を提供する予定です。これがAIR Viewです。

スクリーンショット 2021-09-03 16.06.36

AIR Viewが目指しているのは、AIR Designでの仮説検証を通じて得られた学びや顧客理解を資産として蓄積し、お客様のマーケ組織の本質的な成長に寄与することです。

画像6

こちらは立ち上げに向け絶賛チームビルディング中ですので、興味ある方はWantedlyにてお問い合わせ下さい!

これから&仲間を探しています!

私たちが考える理想的なデザインプロセスへの到達度という点では、まだまだ道半ばです。シリーズAまでは、プロセスの変革に必要なインフラを整えてきたというのが正しいところで、本質的なプロセスの変革はこれからです。

解像度の高いデザインデータベースを構築していますが、使い方は人依存な部分も多く、データ活用の規格化と標準化が必要です。そのための技術開発も必要です。

データベースの解像度をさらに高めるために、画像解析だけでなく自然言語処理へのアプローチも必要で、技術的チャレンジが山のようにあります

スケール可能で短サイクルな多品種少量生産を実現するために、生産管理の仕組みも必要です。

AIR Viewの立ち上げも待っています。

AIR Processの進化、AIR Viewの立ち上げ、やりたいことは山ほどありますが、圧倒的にチームのマンパワーが足りていません(泣)

フェーズ的に非常にエキサイティングです。PdM・エンジニア(バックエンド・フロントエンド・機械学習)・デザイナー、全方位で仲間を募集していますので、まずはお話だけでもよいので、Wantedlyからお問い合わせ頂けると嬉しいです!