【活動報告】第12回NEWDOOR進学プレッププログラムレポート

　特定非営利活動法人glolabは、2022年度より「NEWDOOR進学プレッププログラム」を開始いたしました。３月に第１２回キャリアワークショップを実施しましたので、ご報告いたします。尚、本プログラムは、「草の根市民基金・ぐらん」による助成を受託して実施しております。
 
※「NEWDOOR進学プレッププログラム」とは、在留資格や生活環境などにより、高等教育機関への進学に前向きになりにくい生徒を対象にしたプログラムです。詳細は以下をご参照ください。
「NEWDOOR進学プレッププログラム」を認定NPO法人キッズドアとの協業で始動しました。
「NEWDOOR進学プレッププログラム」募集開始のお知らせ
 
　キャリアワークショップ最終回となる今回は、ゲストにテレビ・映画出演や音楽活動、ガーナでの教育を柱とした支援活動、アイデンティティ、マイノリティ、人種差別、国際交流、異文化共存などをテーマとした講演活動など、多方面でご活躍されている矢野デイビットさんをお迎えし、対面で実施いたしました。

【概要】

　■ 日時：2023年３月12日（日）13:00-15:00
　■ 形式：対面
　■ 参加人数：NEWDOOR進学プレッププログラム参加高校生
　　（1年1名、2年2名）
　■ 流れ：
　　　１．センパイとの交流会
　　　２．次の学年の目標と計画を立てる
　　　３．次の学年に向けての抱負を語る
 

１．  センパイとの交流会

　　ワークショップの前半は矢野さんを囲んで交流会を行いました。それぞれの自己紹介の後で、矢野さんに中学・高校時代はどんな生徒だったか、どんな高校生活を送っていたか、どんなことを頑張っていたか等、大学進学を決めるまでの生い立ちを伺いました。
　生徒たちは矢野さんとの交流会を楽しみにしていたようで、熱心に矢野さんのお話に耳を傾けていました。そして、こちらから問いかけをしなくとも、生徒たちから自然と「どうやって大学を選びましたか？」、「日本に急に来て、きつくなかったですか？」、「日本に来る前は何をしていましたか？」等、たくさんの質問が出ました。
　サッカーに打ち込んでいた高校時代。そのサッカーを辞めて、大学を目指すきっかけとなった出会いや、当時の思い等、これから進路を考え、選択していく生徒たちにとって大切なお話をたくさんお聞きすることができました。

２．    次の学年の目標と計画を立てる

　後半は、これまでのNEWDOOR進学プレッププログラムでの学びを踏まえ、次の学年への目標を掲げるワークを行いました。
　生徒たちはスタッフとペアを組み、ワークシートを使って、次の学年の目標と具体的な計画を立てていきました。
　ある生徒は「第一志望に合格できるように受験勉強をがんばりたい、進学のために貯金もしたい」と話し、一日何時間勉強したらいいか、前半は高2までの復習をして、後半は受験勉強をする、貯金は月2万円ぐらい貯める等、とても具体的に自分の目標と計画を立てることができました。
　また、ある生徒は「将来の夢のために、専門学校へ入るための勉強をがんばる、JLPTにもチャレンジする」を目標に掲げ、スタッフと専門学校の試験はいつか、いつまでに学校を決めたらいいか、学校を決めるためにオープンキャンパスに行こう等、掲げた目標から具体的なアクションを考えることができました。

３．  次の学年に向けて抱負を語る

　じっくり次の学年の目標と計画を考えた後は、それをもとに一人ずつ次の学年に向けての抱負を語ってもらいました。1年を通してすっかり打ち解けた生徒たち。応援してくれる仲間たちの前で、堂々と次の学年に向けての抱負を語ることができました。それぞれの発表の後で、自然とお互いに質問をしたり、コメントし合ったりする姿に3名の生徒たちの成長を感じました。
　
　生徒たちの発表の後で、矢野さんから生徒一人ひとりに向けて、コメントやアドバイスをいただきました。心の底から楽しめる人生を送るためにはどうしたらいいかを考えること、自分の選択が正しいかどうか、未来は誰にもわからない、決めたことをがんばることで未来を正解にすることができる。自分を信じてやってみること等、これから自分の道を、自分でいろいろなことを選択しながら進んでいく生徒たちへ、たくさんのヒントや考えるきっかけをいただきました。
 

４．生徒たちの感想

　最後に生徒たちに１年間、NEWDOOR進学プレッププログラムに参加してどうだったか、感想を聞いてみました。
 
「いろいろな経験ができて、楽しかった。NEWDOORでの経験が困った時の薬になった。」
「出会いは大事。普通だったら、出会えない人たちやみんなと出会えた、次の学年も頑張る。」
「いろいろな人と出会えてよかった。」

　生徒たちの感想やその様子から、生徒たちがこのプログラムを通じて出会った人たちからたくさんのメッセ―ジをしっかりと受け取ってくれていたと感じました。これからもこの出会いを大切に、そして、NEWDOORで得た多くのことを糧にして、前に進んでいってほしいと思います。
 
　2022年度NEWDOOR進学プレッププログラムのキャリアワークショップは今回で終了となりますが、継続希望者には、来年度も引き続き日本語・作文教室を提供していく予定です。
　また、1年間のプログラムを終了した生徒に対して、高等教育機関受験に向けての面談を行い、志望校や受験スケジュール、受験のための資金計画等を確認した上で、10万円を上限に進学支援金を給付します。
　生徒たちが希望する進路につながるよう、今後も生徒たちと連絡を取り合い、引き続きサポートしていきたいと思います。
 
　
報告：ウィリアムズ

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