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デザイナーがPOをやって、得られた気づき

みなさんこんにちは!
グロービス学び放題でPOをやっている前嶋です。

デザイナーやってると、将来不安になったりしませんか?
ChatGPTに仕事を奪われないか?

いつまでも手を動かし続けて、トレンドをキャッチアップできるか?
とはいえ、周りを見ても自分からみて理想のデザイナーってなかなかいない。そんな方きっと多いですよね。

私は20年以上デザイナーをやってます。
そんな根っからのデザイナーである私が、 去年の10月から本格的にPOとして働いています。
→心はデザイナーですがw

今回はデザイナーが、POに挑戦してわかった気づきをいくつかアウトプットします。

デザイナーがプロダクトオーナーに挑戦

私は昨年5月にグロービスにデザイナーとしてジョインしました。

キャリアをお伝えすると、 制作会社で100社以上のウェブサイトをデザイン。

その後、ヤフーの予約領域のデザイン責任者になりました。
→トラベルや飲食予約など。

40代で建設DXの会社に転職。その後グロービスです。
ヤフーの時はデザイン+マネージメントで、ピュアなデザイナー。

前職の建設DXの会社でも、ちょっとPOやPMやっていたのですが、
本格的にやるのはグロービスで初挑戦です。
つまり、手探りであり、当然成功体験なんてありません。

グロービス転職後、プロダクトを触ってるとやりたいことがたくさん見つかりました。

そんな施策を、色々提案をしていくうちに
「POやってくれませんか?」と打診を受けたのが去年の9月です。

今では、POとしてエンジニアや関係者と調整をしながら、
プロダクト開発をしています。

グロービス学び放題におけるPOとは?

POと言っても会社によって定義や役割が違いますよね。
弊社では、同一プロダクトでもPOが複数います。

領域ごとで担当が分かれてます。

プロダクト全体を一人のPOが責任持ってみるカタチではないです。
その前提でこの後の話もすすめていきます。

POはコミュ力が9割

半年間POをやってみて、
POに必要なスキルはコミュニケーションが9割だと断言できます。

デザインの仕事とは、使う頭の筋肉が全然違う。
一般的にデザインは依頼されることから、仕事がスタートします。
一方、POは自分で仕事を作り出さねばなりません。

つまり、POは「仕事の起点」になる必要があるんです。
この起点になる。デザイナーでは苦手な人が多い印象です。
→少なくとも私の周りでは。

起点になるチカラの身につけ方

ちなみに私は「起点になるチカラ」はヤフーで身につけました。
ヤフーで部長をやっていると、事業へのコミットが強烈に求められます。

ただ、デザインをつくるHowやWhatではなく、Whyが求められます。
なにをやりたいのか?それはなぜつくるのか?作ったらどうなるんだ?
これにはとても苦労しました。

デザイナーとして、デザイン作る時、大体Whyは定まっています。

「ラーメンを食べに行くのは決まっていて、どうやって食べに行くか。」
「何ラーメンを食べに行くか?」

デザイナーの仕事は大きな方向性の中で決めていくわけです。
一方、ヤフーの部長に求められるのは
「何を食べに行くのか?」
「そもそも食べる必要があるのか?」みたいなことから考えます。

最初は考えることすらできず、部長になってから評価はいつも低くて、
評価ミーティングが嫌で嫌でしょうがなかったです。

ある上司が丁寧なフィードバックを繰り返ししてくれたおかげで、
すこしずつ考えられるようになりました。

どうやって考えられるようになったのか?

なぜ考えられるようになってきたのか?
分析すると2つです。

  • 「的確に思考対象を捉える」

  • 「分解して考える」

的確に思考対象を捉える

私の場合、デザインをやってるときは物事を絵として捉えていました。
言語ではなく、抽象的なものとして捉えていました。

そのため、ロジカルな人と会話をしていても、ちょっとズレた回答をしてしまうことが多かったんです。前述の上司が何度もフィードバックをくれたおかげで少しずつロジカルに考えられるように。そして、的確に思考対象が設定できるようになりました。

的確に思考対象を捉えるって、つまりは「考える対象を明確にする」ことです。
「そんなの当たり前じゃないか」と思う方も多いと思いますが、そもそも考える対象がズレてる人って案外多いです。

例えば、「ラーメン」を食べに行くのに、店を決めたい。でも、移動手段を考えたり、誰といくかを考えたり、そもそもの店を決めたいから思考が離れてしまう。
このときには全力で店を決めるべきです。

分解して考える

物事を漠然と捉えると、よくわからないので不安になるだけです。
例えば、デザインなら漠然と悩むより、「色」「レイアウト」「フォント」など

項目をわければ、自分が悩んでいることが明確になり思考が進みます。
同じように、ラーメンなら「何ラーメンを食べたいか?」などフォーカスすることで、
考える対象が具体的になり検討がしやすくなります。

このような経験から考えられるようになっていきました。
今では、考えたアイデアをチームメンバーに伝えて、
プロダクト開発を推進しています。

では、アイデアを考えられないならPOはできないのか?
そうじゃないと考えています。

アイデアは自分で考えなくていい

コミュ力さえあれば、アイデアは自分で考える必要なんてありません。
POは優秀な人たちの頭を借りればいいんです。

みなさんの会社にも、たくさん専門家の方がいますよね。

弊社にも、グロービスの教育コンテンツをつくる専門家。エンジニア、営業など各領域のプロがいます。

今ならChatGPTに聞けば、色々なことを教えてくれます。

POはみんなの意見や、アイデアを「集約してカタチ」にすることが
本当の価値だと気づきました。

この時1つだけ注意事項があります。
アイデアをカタチにするときに、
「なぜその施策をやるべきか?」をPOは言語化すべきです。

でもどうやって考えればわからない・・。
大丈夫です。

その言語化にもコミュ力が有効です。
いろいろな人に聞きながら進めればいいんです。

とくにChatGPTの登場以降、アイデアの価値自体は下がっています。
じゃアイデアに価値がないなら、どうするの?

アイデアを集約してカタチにすればいいんです。
カタチにすることは価値があります。

そして、曖昧なものを具現化していくというのは、
デザイナーの得意領域です。

一方で、POなのでインパクトと優先度により、判断しなければなりません。
デザインが二の次になることはよくあります。

POになると、デザインが手段の1つになるわけです。
これは抽象度を上げると、デザイナー時代とは違い、デザイン以外のあらゆる手段も用いて、プロダクトの品質を上げられることを意味します。

ここがPOやっていて一番おもしろいところです。
POの役割はスポーツでいえば、監督です。
ここに喜びややりがいを見いだせる人であれば、
デザインのキャリア延長線上にPOは大いにありだと感じます。

プロダクト全体をデザインできると思えば、
メンバーとしてデザインするよりやれることも増えますよ。

POもデザインの1つだと捉えています。
デザインも今後AIが活用されていくでしょう。

その中で、スキルの多様性を拡げていくのが、
今後のデザイナー生き残り戦略としては必要だと感じています。

その際に、デザイナー×POはおすすめです。

グロービスで一緒に働くPOやデザイナーを募集しています!

今回の記事で、グロービスのデザイナーからPOへジョブチェンジした経緯に加えて、デザイナーからPOになって起きた変化についてお伝えしました。グロービスには「チャレンジ」を応援し合う文化があります。
まずは、カジュアル面談を通して、あなたに合う組織かどうか確かめてみませんか?お気軽にご連絡お待ちしています!


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