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グローバル商品開発の基本①「海外で売れる小売食品5つのポイント」

~海外のディストリビューターが欲しがるパッケージ・5つのポイント~

海外に広く商品を売るには、『誰に売る』×『何を売る』×『どうやって売る』というストーリー(戦略)を立てる必要があると説明しました。今回から何度かに分けて『何を売る』ということに限定して説明します。

海外で広く商品を売るには海外用商品を開発する必要があります。今回は海外で受けやすい商品の外観(パッケージ)の5つのポイントについて説明します。

海外で広く食品を売るには、小売用商品を売るのか、業務用商品を売るのか、というポイントがあります。市場は日本と異なり業務用食品の市場が圧倒的に大きいです。これは大手輸出商社をはじめ食品輸出商社と海外のディストリビューターにヒアリングしたイメージですが、どの食品輸出商社も飲食店向けの食品を多く輸出しています。それは世界に日本食レストランが増えているからです。食品輸出商社に営業するのであれば、小売用商品だけでなく業務用食品も提案したいものですがここでは小売用商品の説明です。

海外にたくさん輸出している食品メーカーは海外向けの商品を開発しています。海外専用商品を開発する食品メーカーは一定数あり、海外市場でその商品を見ることができます。国内では幕張メッセの食品輸出EXPOで見ることができます。

日本の商品なのに日本では売っていない商品です。そしてそんな商品には共通点があるので紹介しておきます。これは海外の日本食品のディストリビューターに何度も訪問して、営業をしてきて、ディストリビューターが求める共通点がいくつかあるという視点からまとめたポイントです。

因みに、この話は中華人民共和国には該当しません。その理由は、ニセモノが多いため日本の商品は日本のパッケージのそのままの方が喜ばれるからです。中華人民共和国も年々輸入シールから輸入用パッケージへ採用への圧力が強くなっており、いつまで日本のパッケージに輸入ラベルを添付して商品を販売できるかは不明です。

さて、海外で売れる商品の外観ポイントの大きな視点としては、『日本語が読めない現地の方を意識すること』です。その上で、5つのポイントを説明します。

1つ目のポイントは「ローマ字と漢字をたくさん記載すること」が重要となります。いったいその商品が何なのか、できるだけ分かるように英語やローマ字をたくさん入れて、更に漢字を多く使うことがポイントです。中華系の人は漢字を理解できる人が多いので、ローマ字と漢字を多用すると喜ばれます。多くの中華系の方は日本の字の「の」を理解されています。日本の「の」を理解される理由は、例えば「日本の心」を中国語にすると「日本的心」となり、中国語の「的」と同じで「の」という字を使うということから「の」の意味を理解されている方が多いです。そのため「の」という字が受けるのです。また、インドネシアの方は日本のカタカナをかっこいいと認識されたりもします。

そして2つ目のポイントは、「日本製(Made in Japan)と入れること」です。本当に日本で作っているなら、堂々と「日本製」「Made in Japan」とパッケージに入れることが重要です。せっかく日本で作った商品なのだから、JAPANブランドを最大限活用すべきですが、そうされない食品メーカーが多いです。JAPANブランドは日本の全メーカーが使用できる最強のブランドです。これは有効活用しない手はなありません。因みに海外の人の日本のイメージは圧倒的に『富士山』と『桜』です。これも有効活用したいです。

3つ目のポイントは、「作り方・食べ方を記載して食べる直前の写真を付けること」です。お菓子は世界共通でお菓子です。どんな商品かそもそも認知されています。しかし、認知されていない商品を売る場合は、その商品はそもそも何なのかをパッケージで伝える必要があります。どうやって使って食べたら良いのか、完成形(食べる直前の状態)から想像して、何と何を使い合わせたり、どういう順序で作ると美味しく食べられるのかを図入りで記載するの必要があります。出来上がった商品イメージを付けないと一体何の商品なのが通じません。例えば、たこ焼きやお好み焼きを気に入った人が、たこ焼き粉やお好み焼き粉を買おうとしても、字が読めないので、外観に出来上がった食べる直前の写真がないと、何の商品が伝わらないのです。インスタントラーメンなら、海苔やメンマやナルトやネギがのった状態で写真を撮ったり、作り方を説明する必要があります。特に海外のインスタントラーメンはチキンラーメンタイプのお湯をかければできあがるインスタントラーメンがほとんどで、煮込んで食べるラーメンは主流ではありません。作り方からしっかりパッケージで伝える教える必要があります。そうしないと現地の方は食べ方が分からないのです。

そして4つ目のポイントは「色使い」です。東南アジアでは、ネオンでビビッドな色が喜ばれます。蛍光色で明るい色です。東南アジアや南国では、原色系の派手な洋服が多いです。そんな明るい色が気にいられます。但し、あまりそちらに寄りすぎると、本当に日本の商品か分からなくなるので、派手目で高級感があるパッケージがおすすめです。華人の方は、金色や赤が好きですね。旧正月になると街が金色と赤だらけになります。そして、パッケージでは、大きなパッケージのほうが喜ばれる傾向があります。そして箱に入っていると喜ばれます。大きな箱に入っていると更に喜ばれます。

そして5つ目のポイントですが「日本語が読めない人でも分かるブランド名とブランドロゴ」です。海外に商品を売るには海外の人が読めるブランド名とブランドロゴが必要です。現地の人が読めるブランドでないと口コミやリピートが起こらないからです。その商品を気に入って、もう一度購入したいと消費者が思ったとします。しかし、その商品のブランド名も商品名も店員に伝えることができなければ、店頭で商品のことを聞くことや、友人に商品の良さを伝えることができません。そのため口コミが全く発生しなくなります。海外で売る商品にはローマ字のブランド名とブランドロゴが必ず必要になります。ベトナムの大手日本食ディストリビューターの社長は、日本食品を取り扱うかどうか意思決定する際の大前提として「ローマ字のブランドロゴの有無」を条件に上げていました。日本で売っている商品をそのまま海外に売ろうとしても難しいのはそんな理由があります。

株式会社グローバルセールス 代表取締役 山崎次郎

日本食品を世界で売る会 チーフコンサルタント


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イオンで31年勤務し海外業務に28年関与。2か国9年海外駐在。海外業務・海外商品開発・品質管理のスペシャリスト。食品輸出事業の責任者経験から海外営業・海外商品開発を多数コンサルティング。2020年業界紙「食品新聞」1面最上段で食品輸出ノウハウを20回に渡り連載。食品海外展開支援。

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