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「幸せな人生」を支えるスキル Sophia

我が子には、有名にならなくても、お金持ちにならなくても、幸せに暮らしていってもらえればそれでいい。ただ「幸せに生きてもらえれば十分」と言うものの、そのイメージは漠然としていませんか?

難関大学に進学し一流企業に就職すれば幸せ? 億万長者になれば幸せ? 結婚して子供を産めば幸せ…? 幸せに生きるとはどういうことで、我が子の幸せな人生のために親がしてあげられることって、どんなことがあるのでしょうか。
 
幸せの定義は人それぞれですが、「幸せな人生」を送るために役立つスキルというものは共通しているのではないかと私は考えています。

現代社会はVUCA(ブーカ)の時代と言われています。VUCAとは、Volatility(激動), Uncertainty(不確実性), Complexity(複雑性),Ambiguity(不透明性)の頭文字を取った造語です。そんな時代に、今までのような「良い大学さえ出れば」「安定した職業にさえ就けば」という発想は通用しないということ、私たちは薄々気がついているはず。


幸せな人生を送るために役立つスキル、それはとてもシンプルですが

・世の中を知ること
・自分を知ること
・世の中とつながる力

この3点。詳しく見ていきましょう。


1. 世の中を知ること
新型コロナウイルスが猛威をふるい始めてから、一人ひとりの人間性が浮き彫りになるシーンにたくさん出くわしました。自分の都合が最優先で欲望のままに行動する人、怖くてひたすら殻に閉じこもる人、嘘か本当かわからない情報に飛びついて振り回される人…我が子にはこんな時、どんな振る舞いをする大人になってもらいたいでしょうか?

例えば、我が家の考える理想の姿は「情報を広く集めた上で取捨選択をして、今の自分に何が出来るか?どうすべきなのかを考え抜き、行動に移せる人間」です。

未知の事象にどう向き合うかというのは、VUCAの時代を生きていくために必須の能力です。そして、世の中を知る力、つまり情報収集力や思考力などは、成長とともに自然と身に付く類のものではありません。
 
情報収集力が低いと、テレビのワイドショーにかじりついて、その情報を疑いもせず信じ込んでしまったり、デマに踊らされてしまったり…自分を軸とした、社会に生きる人間としての適切な行動が取れなくなります。デタラメな情報に踊らされる人生は豊かではありません。その情報はどこから発信されているのか、どんな根拠があるのかなどをしっかり押さえる必要がありますし、すぐに信じ込まず疑ってみる必要もあります。疑うためには知識や批判的思考力が無くてはならず、(こう書いているわたしも我が身を振り返って恥ずかしくなってしまうのですが)簡単なことではありません。
 
「なぜ勉強しなくちゃいけないの?」の一つの答えはここにあります。「情報をきちんと見極め、思考し判断出来るようになるため」です。

また、情報を見極めるための基礎知識や学力を身につけることはもちろんですが、行動につなげるところまで出来るのがベストです。ここまで出来れば、どんなときでも何が起きても、自分の力で人生を切り拓いていけるからです。


2. 自分を知ること
「他人様に迷惑をかけてはいけない」この教えが長く日本人を苦しめてきたような気がしてなりません。そろそろ発想の転換が必要なのではないでしょうか?

「力を出し合おう!」

人は皆、誰かの力を借りて生きているもの。それぞれ得手不得手があるのだから、助けてもらったり手伝ってもらったりすることは避けられないですよね。「お互いさまなのだから、許し合い、協力しあおう」という考え方の方が、個人を満たし、全体にも利益をもたらすのではないでしょうか。

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補い合うためにも、自分を知る必要があります。「私はこれが出来て、これが出来ない」「わたしの役割や出来ることはこれで、こんなヘルプを求めている」こういったことを把握する力です。

実はこれ、幼児の遊びを見ていると自然とやっているんです。「僕はあっちを守る」「じゃあオレはここを守る!」「わたしは木の枝を拾ってくるね。○○ちゃんは、ここに穴をほってもらえる?」こんな様子です。就学前ともなると、子供たちは得意なことやしたいことを主張しながら、自然とやり取り遊んでしています。自分を知ることの第一歩は、誰かと関わることです。我が子とお友達との関わりをじっと見守ってみてください。我が子の素敵な個性や立ち位置が見えてきて面白いですよ。

子供だけではなく、家族間でも職場でも「どんな力を出し合おうか?」という考えがベースにあると、協力関係が築けてスムーズです。


 
3. 世の中とつながる力
自分の学生時代を振り返ってみてください。学校が世界のすべてのような気がしていませんでしたか?(ド田舎で育ったわたしだけでしょうか笑)
学校に行くことが辛い時、その子の持つ世界が学校しかない場合は、世界のどこにも居場所が無いような気持ちになってしまいます。親族付き合いや習い事、ご近所とのつながりやインターネット上での友人など、学校以外にも「わたしの居場所」と思える場所をいくつか持っておくと、辛いことがあっても、気持ちをうまく切り替えながら乗り越えていけます。

世界はとても広く、あなたにとって居心地の良い場所はきっとどこかにある。あなたは一人じゃ無いんだよ、というメッセージは、ぜひ小さなうちから我が子に伝えておきましょう。

例えば外国語を身につけ、外国語でコミュニケーションを取れるようになると、更に世界が広がります。趣味の世界で繋がりを持つなども良いでしょう。

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自分の世界・居場所を複数持ち、そこに存在すること。ただ所属するだけではなく、発信し人と繋がる力も必要です。


●VUCAの時代を幸せに生きるためのスキル

・世の中を知ること(情報を見極めるための基礎学力や知識、思考力)
・自分を知ること(他者との関わりなどを通じて、自分はどんな人間かを知る力。特にどう役立つことが出来るかという意識)
・世の中とつながる力(世の中とつながりを持ち、自分の居場所を複数持てるコミュニケーション能力。出来れば外国語も)

我が子が自分らしく幸せな人生を送れるように。これらの力を幼少期からじっくりと育てていきたいですね。

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