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失敗を隠さない組織

とある職場で『チーム力』を調べたそうです。
テーマは、「同僚と良い関係にある従業員は失敗が少ないか」というものです。

当然、同僚との関係が良く、お互いに助け合う関係であれば、仕事に集中もでき、失敗が少ないに決まっている...と誰も思っていたそうですが、結果はその逆だったそうです。

え!?

不思議ですよね。それじゃ、仲良くない方が良いのか?と思ってしまいそうですが、よくよく調べたところ、分かったことがありました。それは、仲間との絆が強くなると『失敗が増える』のではなく、『失敗の報告が増える』ということです。

つまり、失敗をすることで厳しく咎められると、誰も失敗を「認めなく」なります(隠す)が、お互いに協調・協力関係にあると失敗を『学習の経過』と認め合うことができるため、失敗を隠す必要がなり、結果的に表面上失敗の件数が増えたという訳です。

失敗を隠すという行為はどの組織にもあります。それは、とても恐ろしいことです。なぜなら、失敗の原因を追究して同じ過ちを繰り返さないという学習ができないため、より大きな失敗の温床になってしまうためです。

仲間と良い関係にあることで、自分の失敗からだけでなく、他者の失敗からも多くを学ぶことが出来るので、長い目で見るとその相乗効果は、組織をどんどん良くしていきます。

高度外国人を採用して、一番厄介なのは、彼らの中にある『失敗をすると減点される』という恐怖感です。日本企業は、仲間で仕事をする絆の強い組織です。彼らにそれを教え込むことで、彼らの能力を遺憾なく発揮させることができるものです。

私たちが思う以上に彼らは、この恐怖心を隠していることを忘れずに、何度も、何度も、助け合う仲間の価値を教えるようにしてください。


島崎ふみひこ
異文化コミュニケーション研究所(R)
https://www.globalforce.link/
日本企業のダイバーシティ教育、高度外国人財の採用・活用

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