パワーディスタンス・権力格差とは?(1)

ホフステッド6次元モデルにパワーディスタンス、つまり権力格差と指標がある。

これは上下関係のことであるという説明を一部ネット上で見かけるが、やや誤解を招く恐れがあると感じるので、原著に基づいてひも解いてみたい。

権力格差を説明するにあたり、原文ではまず、世界各国でみられる権力格差や社会的不平等について触れられている。ホフステッドモデルの次元として権力格差(PDI)は、以下のように説明される。

社会的弱者から見た場合の権力格差に対する期待と受容。つまり、権力者、成功者、上司などに対する期待と、こうした権力の分布に関する社会の実情を受け入れるかという視点を取る。

 一見すると、年功序列的な日本の上下関係と思いがちだ。しかし、日本の場合は、これに集団主義的な体質、つまり独特な周囲の同調圧力が加わるので、個人主義的な傾向が強い他国の上下関係とは異質のモノであるというのが筆者の経験に基づいた実感だ。


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