東方Project個人的3選決めてみた
2022年もあと僅か(向き合いたくない現実)。個人的ゲームオブザイヤーを考える前に、今までにプレイした東方Project原作について書いた方が、考えが整理できそうなのでこちらを先に書くことにします。
まだプレイ出来てない外伝作品や格ゲー類やら未クリアExtraはありますが、年内にクリアはちょっと難しそうなのでここでいったん2022年の一旦のまとめということで。
東方妖々夢 ~ Perfect Cherry Blossom.
妖々夢は、システムがシンプルで、演出が美しい。これに尽きます。
・防御は最大の攻撃
「森羅結界」という時折使えるボムに似た弾消しシステムのおかげで、死ににくいのが特徴です。発動条件は、道中拾える桜の花びらアイテムを拾ったり敵に撃ち込んで左下の得点を稼ぐことで発生します。狙っての発動は難しいですが、発生頻度は割と多いので「発動したらラッキー!」と思ってバンバン使えるところも魅力です。
結界発動中はボムのボタンが結界を割るボタンになるため、扱うボタンが増えないのも良いですね。操作するボタンが少ないほど、攻撃を避けることに集中できます。
・初心者にも薦めやすい難易度
上記の森羅結界システムのおかげで、比較的死ににくい。敵弾幕も比較的簡単で、設定で残機も増やせる優しい仕様。特に自機の咲夜(幻符)がショットが強い上に初期ボム4つという至れり尽くせり。始めたての場合はまずは咲夜でクリアを目標にしましょう。
難易度が本格的に上がるのは4面以降。ここからある程度敵の出現パターンや敵弾の仕様を覚える必要がありますが、逆にそれさえ把握してしまえば簡単、という塩梅になってます。
・息を吞む美しい演出
妖々夢の演出は4面、6面が特に好きです。
4面の舞台は上空の厚く暗い雲の中。雑魚敵の攻撃がピタリと止んだ瞬間、背景に散りばめられた雪の結晶と桜の花びらが風に流される。それと同時に、春の訪れを告げる妖精リリーホワイトとの中ボス戦。リリーホワイトの繰り出す春の嵐のような弾幕を避けているうちに、雲の上に抜けて空の青が差し込んでくる。
真っ暗な雲の中から上空へと抜け出る。その演出が音楽と一体となって流れた時、それはもう鳥肌モノです。
6面は物語の発端である巨大な桜の木「西行妖(さいぎょうあやかし)」が花開き、そして散っていく瞬間は音楽、背景、アイテム、サウンドエフェクトすべてが同期しており、その演出の美しさを「体験」できるのはゲームならでは。
基本的にゲームはクリアしたら終わりですが、この最終面の演出が見たいというだけで何度もプレイしてしまう魅力があります。
東方輝針城 〜 Double Dealing Character.
輝針城はシンプルなシステムと、クセのある敵弾が魅力の作品。
・リスクとリターンが明確なシンプルシステム
輝針城は、東方で古くから採用されていたアイテムの上部回収システムを作品の中心に据えています。一度の上部回収で、一定量のアイテムを取得すると、残機が増えるハートの欠片orボムの欠片が追加で生成されます。
敵が出現する上部にわざわざ飛び込むのは、大事な残機を失いかねない危険な行為。だがそのリスクの先にあるリターンは残機増加のチャンス。リスクとリターンのゲーム性が視覚的にも、直感的にも非常に分かりやすいのが輝針城の魅力です。
どうしても上に行くのが怖い、という時は、ボムを撃つ。ボムにもアイテム回収の効果があるので、画面に沢山アイテムが落ちている場合は、追加でハートの欠片(3つ集めると1つ残機が増える)が手に入ります。これはつまりどういうことか。敵弾を消しながら、残機も増やせる!なんというアドバンテージの塊!そうだ、ボムは全てを解決する。だからいっぱい撃て。ボムを撃つのは楽しいぞ。
・クセの強い弾幕は下剋上の証
今作では特にボスの弾幕のクセが強い。
2面ボス赤 蛮奇(せき ばんき)はろくろ首の妖怪なので、首がファンネルみたいに飛ばしてくる。
3面ボス今泉 影狼(いまいずみ かげろう)は狼の妖怪で、満月の時に相まみえているので狼に変身して画面内を駆ける。
4面の九十九 弁々(つくも べんべん)は琵琶の付喪神なので音符弾や休符を飛ばしてくる。当たり判定が分かりにくいし軌道も読みにくい。ちなみに自機の装備が変わると、妹(血の繋がりはない)の九十九八橋(つくも やつはし)がボスになる。
5面ボスは鬼人 正邪(きじん せいじゃ)という天邪鬼の妖怪で、操作を左右反転、上下逆さまにしてくる。
6面ボス少名 針妙丸(すくな しんみょうまる)は打ち出の小槌を使って弾が大きくしたり、自機をデカくしたりする。
通常の弾幕シューティングでは見かけないギミック満載。システム自体は簡単だけど、初心者おすすめかと言われると難アリ、という評の作品です。
ですが、いつもはやられ役の妖怪たちが、己の特徴をめいっぱい使った下剋上を仕掛けてくる。そんな作品のストーリー、コンセプトを体現した弾幕。私はこの多彩な「なんでもアリ感」が好きです。
バレットフィリア達の闇市場 〜 100th Black Market.(と虹龍洞)
バレットフィリア達の闇市場は、これまでの作品とはまた少し違った弾幕STGの楽しみ方を提供してくれる東方です。
・コミケ100回目。節目に出された裏取引がテーマの東方
ストーリーは前作『虹龍洞』と繋がっており、アビリティカードの価値を裏で釣り上げている人物の調査に乗り出した魔理沙が主人公となっています。
omakeでは深い意味はないですよ、と言いつつも、そもそも前作の虹龍洞では意味ありげなストーリーやセリフが多いのでプレイヤーはいろいろと考えてしまう。
けどあの酒飲みの皮肉を真面目に捉えるより「そう捉えられなくもない」程度の軽さで受け止めるくらいがちょうど良いのかもしれない。
たぶん東方全体に言えそうだけど、この「深い意味でとっても良いし、考えなくても別にかまわんよ」みたいな放任主義な空気感がすごく良い。
・ローグライトな周回お金稼ぎシューティング
いつもの1~6面をクリアするSTGとあまり変わらないようでいて、少し変わったゲームになっているのがこのバレットフィリア。以前単体でNoteを書いてるので詳しくはそちらに。
ここ数年のインディーゲーム界隈で流行っている「ローグライト」要素や、ソシャゲの「周回」「蒐集」を東方STGに落とし込んでおり、「あと一回」が止まらない仕様がとても上手いゲーム。東方の中では一番ムキになってクリアしようと頑張ってました。
システム上の粗…一部のアビリティカードの強すぎて運が良ければゴリ押しできてしまう、またはその組み合わせをリセマラするのがクリアの最短、という問題もあります。でも、そういう粗なとこ含めて「インディーゲームらしさ」「東方らしさ」「ZUNさんらしさ」と言えるので、やっぱりそういうとこも好きです。
以上、個人的東方原作おススメ3選でした。
なんか東方と言えばBGM!って思ってるのに、いざ書いてみると全然話してない。音楽の趣味趣向って個人差が大きいし、「これが好き!」と言うのは簡単だけど「なぜこの曲が良いのか」客観的な視点で書くの難しいんですよね…。音楽の専門的な知識ないですし。
2年くらい前、ウメハラ選手が東方やってた時の配信で「東方って曲良いからさ ぜんぜん苦にならないんだよね」と発言してた(どの配信で言ってたか覚えてませんすみません)のが答えだと思います。クリアするまでに何度も同じステージをプレイすることになるSTGだからこそ、良曲は輝くのだと思います。はい、全曲好きです。
あえて挙げるなら、輝針城の3面ボス曲。輝針城はギターが多くてカッコいいんですよね。テーマの下剋上も、ロックの反骨精神と重なるとこもありますし。
来年は完全に全作品クリアさせて記事をバージョンアップさせるか別記事作るかします。させたいですね(願望)。
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