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きみたちも『ヤマふだ!にごうめ』できららジャンプをしないか?[追記]

アツい。この島国ニッポンは連日の猛暑日と都会でやってる大スポーツ大会でとてもアツい。

こういう時は山にでも登って涼みたいところだが、しばらくアウトドアがご無沙汰な身で山にでも行けば熱中症で病院送りは必須。

それならせめて山に登った気分になりたい…そんなときはこのゲーム。「ヤマふだ!にごうめ」をやろう。


山登り&ゲーム=ベストマッチ

ヤマふだ!は山登りというアウトドアスポーツをデッキ構築型ローグライトゲーム(いわゆるSlay the Spireのようなカードを使って敵を倒しながら進むゲーム)だ。

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とにかくこのゲームの山登りをゲームにするという着眼点、コンセプトがとても良い。

実際に山登りをしたことがある人、何かしら山登りを題材にした作品を見聞きしたことがある人なら分かると思います。山登りって、実はけっこう頭を使うのです。
序盤元気があるからってガンガン歩いてたら疲労で立てなくなるし、かといってずっとゆっくり歩いてたら日が暮れて山を登りきれないし、歩いているだけで体力を消耗するのでジリープアー(徐々に不利)になってしまう。
事前に準備を整え作戦を立てて、進行と休憩をバランスよく行う必要がある。

山登りにおける体力の駆け引きと、カードゲームやRPGにおける駆け引きと重ね合わせられておりゲームとして完成されており、これが最高に面白い。


最初はゲーム内の用語少し戸惑うかもだがRPGで置き換えるなら、カードに書かれてる「のぼる」は攻撃力、「まもる」は防御力、立ちふさがっているモンスター(?)の下にあるのが敵の体力ゲージ、敵の左横にあるのが敵の攻撃力だ。敵の体力を0にすればランダムにカードを一枚、休憩地点に到達すれば便利なパッシブ能力のあるアイテムを作成し、それを10回繰り返すと頂上に到達しクリアとなる。
このあたりはゲームを起動すればまずチュートリアルから始まるし、表示されているさまざまなアイコンにカーソルを合わせれば分かりやすい説明がでてくる。とても親切。

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基本的な攻撃カードの「あるく」から「しんこきゅう」「ジグザク」などの防御重視カードだったり、体力回復とバフのバナナ、グルグル飴、攻撃や防御にバフをかけるカード、カードをサーチするカードなど様々な効果のカードをランダムで取得し自分の勝ちパターンを構築していく。
攻撃力、防御力の数値だけではなく、各カードで付けられるバフ効果のシナジーを考えながら上手いこと登りと体力のバランスを考える必要がある。子のシナジーを考えるのがめちゃくちゃ楽しい。
山を登る→新しいカードをアンロックする→新しいカードでコンボを考えるのが楽しい、というサイクルが上手い。

そして主人公のこはるちゃん(ピンク髪の子)がカードを選んだ際に対応したモーションをしてくれて、とても可愛いし癒される。それを見たくてついつい新しいカードを試してみたくなる。


きららジャンプだ!

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序盤の山ならけっこう簡単だけど、徐々にしっかりローグライトらしい体力の数値ギリギリを削り合う歯ごたえのある難しさになっていく。残り体力1で登り切った時の快感は計り知れない。
それでありながら、ひと山10分~20分ほどで手軽にプレイできる。
そして女の子がきららな感じでとっても可愛い。
非常によくできたゲームなのでぜひともやってほしい。
しかもたったの1000円!安い!


みんなも山に登ってきららジャンプをキメる疑似体験をしてみないか?


△△ここから追記(ネタバレあり閲覧注意)△△






ストーリーの最後、最終目標としてふじ(富士山)に登ることとなるのですが、さすが日本でイチバンタカイマウンテン、標高が一気に4ケタになる(実際の標高は3000m以上だが、ゲームの仕様上1300だ)。他の山が高くても900mの設定なので一気に難易度が上がり、最終ダンジョン感が増している。

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「こんなのクリアできんのかな…」とひとまず選択してみると、ひよりちゃん(青髪のゴスロリ服っ娘)とのイベントシーンが差し込まれ、3枚のカードをもらうこととなる。

この数行のテキストと3枚のカードの名前とイラストが、まぁ~~~~~~~~~~~~~~ものすごくエモい。

このゲームでは、ストーリーを語るテキストはひよりちゃんが数えるほどしか喋らず、あらすじもファイルに入っている「よんでね」というメモ帳にかんたんに書かれているだけです。
ですが、カードのイラストに描かれている二人の姿から関係性やストーリーが垣間見え、最後の最後に追加されるカードによってそれが爆発的な情報となってプレイヤーの脳にダイレクトアタックをかける……。最終面らしい壮大で涙腺にきてしますBGMも追加攻撃してくる。泣ける。
もともと面白いゲームだとは思ってましたが、「テキストで語らないストーリーの魅せ方」が本当にすごくて、感極まってしまいました。


このエモさは実際にゲームをプレイしたからこそ体験できたものなので、ぜひ君たちも自分の目で確かめてほしい。




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