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ストレンジャー読書

本を汚すのは好きではない

本を汚すとは、例えば、

折り目をつけたり、

線を引いたり、

メモを書き込んだりすることで、

読者からすれば、

そういうことをするのは、

広大な物語の世界に、

わかりやすく、印をつける、

そんな作業なのだと思う

でも、それは、本からすれば、

どうだろうか?

純然たる他人である、

読者につけられた、

折り目、線、メモなどは、

やはりそれは、汚れではないのか?

読者からすれば、なにかしらの、

理由、意味などが、あるだろう

でも、それは、読者のものであり、

本には関係ないものなのだ

本には関係ないものによって、

ページを折られたり、

線を引かれたり、

メモを書き込まれたり、

そんなこと、されるべきだろうか?

僕の理由、僕の意味、僕の印、

そんなものが、本にとって、

重要だろうか?

大切だろうか?

むしろ、まったくもって、

意味不明なものではないかな?

わかってる僕、

それをやった時点で、

もう、その本からは、遠ざかってるのだ

だって、それはあなたのことだから、

どこまでいっても、

あなたしか、いないのだから。

だから、本に向かって、

僕を求めるのは、

やはり、やめておこうと思う

だから、ストレンジャー、

他人として、本を読みたい

そして、なるべくキレイに、

読み終えたい。

だから、僕は、

よくわからない本が好きだ

なぜなら、僕にとって、

わからない、というのは、

とても現実的なものだからだ

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