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オリジナルプロダクト開発への道〜Vol.2-グラグリ流、プロダクト提案とは?〜

グラグリッドで、新しく取り組んでいるオリジナルプロダクトの開発

前回、ウレタンやスポンジなどの加工を行っているサトウ化成さんを見学させていただき、アイデアの種をたくさん見つけました。

ウレタン加工の様子を見せていただき、ウレタンを使ったらこんなものが作れそうだ!と妄想を膨らませていましたが、

私達グラグリッドが取り組みたい課題はなんだろう?
どうしてプロダクト開発をするんだっけ?

と、まずはグラグリッドがプロダクトを開発するビジョンを明確にしたほうが良いのではないか?と考え始めました。

グラグリッドの商品開発?私達が立ち向かう問いとは?
という大きな問いを掲げ、思うままにまずは書き出していきました。

話しながら書き出していくうちに、様々なキーワードが見えてきました。

  • 妄想や想いを刺激する。

  • 思わぬ発想がうまれる。

  • 生み出す喜びを人々と分かち合う。

  • 意味を見出す。意味をイノベーションする。

  • 情緒的な価値がある。

私達が開発したプロダクトを通じて、妄想が刺激されたり、新たな発想が生まれてほしい。そして、大きなイノベーションを巻き起こすのではなく、私達の身近にある情緒的な物事を、発想を転換し、新たな意味を見出してほしい。

また、私達はこれまで共創の場を考えてきました。プロダクトからも、人々と共に時間や考えを共有し、生み出す喜びを分かち合う場を創造したい。

そう考えはじめました。
ここまで考えて、これは「Art」なのか?「ProductDesign」なのか?
と私達の中に疑問が生まれました。

ですが、「Art」か「ProductDesign」か、どちらも何かしっくりこない。
そして更に考えます。

● 唯一無二の「Art」
アートと聞くと、表現者が生み出したものを鑑賞者が見て、表現者の意図を考えたり、表現の美しさを感じ、楽しむものだと思い浮かべます。

しかし、まず私達が思ったのは、ただ飾って鑑賞するだけではなく、手を動かしプロダクトを使う中で、妄想や発想を刺激してほしい。と考えました。

● 生活に浸透する「Product Design」
プロダクトデザインと聞くと、何かの問題を解決したり、私達の生活を便利に、豊かにしてくれるものだと思い浮かべます。
しかし、そこにはプロダクトを通じて思考する余白はありません。

何度も言いますが、私達はプロダクトを使う中で、妄想や発想を刺激してほしいのです。

ここまで考え、「Art」と「ProductDesign」のどちらかに当てはめることが出来ないと思い始めました。そこで思い出したのが、過去にグラグリッド全員で読書会を開催した際に読んだ『スペキュラティブ・デザイン - 問題解決から、問題提議へ - 』でした。

■ Speculative Design とは?
スペキュラティブ・デザインとは、アンソニー・ダンとフィオナ・レイビーが提唱した概念のことです。

デザインを、物事の可能性を"思考" [Speculative]するための手段として用いるのだ。これがスペキュラティブデザイン [Speculative Design]である。

スペキュラティブ・デザインは想像力を駆使して、「厄介な問題」に対する新しい見方を切り開く。従来とは違うあり方について話し合ったり検討したりする場を生み出し、人々が自由自在に創造を巡らせられるよう刺激する。スペキュラティブ・デザインは、人間と現実との関係性を全体的に定義しなおすための仲介役となるのだ。

『スペキュラティブ・デザイン - 問題解決から、問題提起へ - 』
https://www.cbc-net.com/topic/2015/12/speculative-design/

「Art」でも、「ProductDesign」でもない、この中間に存在する、「Speculative Design」こそ私達が目指すところなのではないか?
と、私達の中でのビジョンが明確になりました。

ただ美しかったり、使いやすいだけではなく、
プロダクトから自由に創造を巡らせ、新たな意味を見出したり、人々が思いを共有しあったりする場をデザインしていきたいです。


こうしてビジョンを考え、実際に何を作るのか、手を動かしたり、サトウ化成さんに伺って相談、実験しながら商品開発を進めています。

実験しながら商品開発をしている様子については
また別の機会に発信していきたいと思います。

(川村)



▼サトウ化成さんの詳しい情報はこちらを御覧ください

▼前回のオリジナルプロダクト開発への道


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