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描く×創造性の関係性が見えてきた「ビジュアル思考大全」出版記念トークイベント

グラグリッドがこれまでビジネスの現場、教育の現場で試行錯誤してきたビジュアル思考のメソッドが本になって、出版されました。(2021年2月10日 翔泳社より出版/著者 三澤直加)

この「ビジュアル思考大全」出版記念イベントを行いましたので、その様子をレポートしてまいります!

ビジュアル思考の効果を「クリエイティビティ」の側面から見つめ直すトークイベント

イベントは、2021年3月5日 。オンラインで実施していきました。
著者でグラグリッド代表の三澤直加と、札幌市立大学の福田大年先生との対談イベントです。

「ビジュアル思考はクリエイティブを刺激できるのか?」という問いに対し、デザイナーでありビジュアル思考の研究者でもある2人が「らくがき」しながら議論するという内容です。

オンラインホワイトボードmiroでらくがきしながら実施

対談する2人とグラグリッドのスタッフ(小野&川村)がiPadからmiroにアクセスし、このキャンバスにらくがきしながら進めていきました。

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開始時に準備したmiro

これまでのビジュアル思考本と何が違う?

福田先生と三澤との対話は、この本をつくるにいたった課題意識から始まりました。そして、これまでの図解本やグラフィックレコーディングの解説本とは異なる内容にいたった背景が語られていきました。

簡単にいうと、この本はビジュアル思考を実践することが目的ではなく、生活や仕事をする中で、より深く、より効果的に思考することが目的。その中でビジュアルを活用する方法を全方位的に考えられています。

福田先生からは、グラグリッドがこれまで小学生でやってきた取り組みが大きく影響を与えているのではないか?と提起されます。実際、小学生での取り組みは、原始的で根本的なワークが多く、この本の内容に多くの影響を与えているということは、著者もnoteで解説しています。そこで、小学校でやってきた具体的なワーク内容の共有をしていくことになりました。

「らくがき」しながら表現と解釈の多様性について考える

小学生と一緒にやってきたことを追体験するために「3つのりんご」「意味のない形」のワークを行い、絵で表現することで深まる表現と解釈について、理解を深めていきました。らくがきは、“気軽につかえる効果的な絵”であるだけでなく、描くことで潜在的な意識をひもとくための重要な思考法である、というような議論がされていきます。

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組織における「対話」の必要性と、
オーナーシップに影響を及ぼす「内省」の意味

そして、ビジュアル思考が活用されるさまざまな文脈を想定しながら、「内省」と「対話」が創造性に与えていく影響について話がおよびます。

内省がなければ、創造したものにオーナーシップが持てなくなる。対話がなければ、そもそも創造的な組織文化ができない、など、さまざまな気付きがあります。

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重なり合う、融合できる、ビジュアルの柔軟性に創造の可能性を見つける

終盤には、らくがきの上にらくがきを重ねていく議論をとおして、協創の原理が見えだします。複数人で絵でメモをとっているからこそ、意見が融合したり、重なりあったり、違いを発見したりと、重層的に思考が飛躍していきました。これこそ、まさに創造性を刺激している状況であるかもしれません。

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理解を促進する刺激的なイベントに

イベント参加者のコメントから一部を抜粋します。

イベント参加者のコメントの一部
 ・コミュニティ運営に関わってるので、ぜひみんなでやってみたいです
・落書きの章が自分にとって一番敷居が高かったですが、
 「リンゴ」のミニワークでちょっと腑に落ちたきがします。
・らくがきっていろんなもののトリガーなんですね。
 そこからパンドラの箱みたいに様々なものが湧き出てくるような…
・チームづくりやチーム内の意識共有につかってみたいです
・勇気が出ました。
・楽しかったです。
・おもしろかったー
・ラブ❤
・すごくよかったです!ありがとうございました。
・面白かったです!本買いました!
・Miroの使い方も参考になりました!ありがとうございましたー

初めての試みでしたが、トークを中心にしながらもmiroの上で、動的に情報が重なり合っていく様子は、創造的なビジュアル思考の実践となってのではないでしょうか。

ご参加いただいたみなさま、本当にありがとうございました。
ひきつづき、ビジュアル思考大全についてのコメント、応援お待ちしております。

動画が見れるようになりました

2時間のイベントをYouTubeにアップいたしました。
当日ご覧いただけなかたみなさま、ぜひご覧ください。


(参考)

著者による「ビジュアル思考大全」解説ページ(note)


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