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ワークショップは準備から始まっている!? プロの備品準備とは??

「あれ? 使う予定の備品が無い???!!!!」

本番当日の準備時間で。
ワークショップが始まってから。
備品が無いことに気づいて、慌てたことはありませんか?

近くのお店に買いに走ったり、代用品で乗り切れれば良いのですが、備品が無いとワークが成立しないことも…。

全国各地でワークショップを実施しているグラグリッドが実践している、プロのワークショップの備品準備についてご紹介します。

抜け漏れはない? 備品リストづくりはとっても大事!

実践されている方も多いと思いますが、事前の備品リストづくりはとーっても大事!

備品リストの一部。使うものは全部リストアップしています
  • ペンやふせんなど、参加者が使う備品

  • ファシリテーターが使うファシリテーショングッズ

  • 参加者用のワークシートや、配布用の資料などの印刷物

  • ワークショップ用のお菓子や、ゴミ袋など、ワークショップの運営に必要な備品

書き出すことで、クライアントやワークショップ運営メンバーとのすり合わせにもつながりますし、備品が足りない場合はいつまでに、誰に購入をお願いすればよいのか?も見えてきます。

本番当日は準備時間がない!
事前にできることは、事前にやってしまおう!

「新しく備品を買ったけど、当日会場で開封すればいいや」なんて思ったことはありませんか?
いえいえ、本番当日は準備の時間が限られています。
(準備時間の余裕がある場合もありますが、時間が限られている事が多いです)
限られた時間で準備を進めるために、事前にできることは、事前にやってしまいましょう。

例えば、新しく買ったスティックのり。事前に全部袋から出します。

現地で一つ一つ開封しようとすると、ちょっと面倒
開封したら箱に入れて管理!

そして、参加者が使うダンボールのふた付きボックス(わたしたちは「お道具箱」と呼んでいます)。
このお道具箱は、机やイスのない会場でワークをする際に、机代わりに使ったり、自分が使う色ペンやハサミなどの文房具をしまっておくために、一人1個配布しました。

事前に組み立ててしまうとかさばりますし、現地で組み立てようとすると時間がかかってしまいます。なので、先に折り目だけをつけて、組み立てやすくしておきます。

すぐに組み立てられるように、折り目をつけて搬入しました。

たかが数分。されど数分。積み重なれば大きなロスにつながります。事前にできることは、事前にやってしまいましょう!

誰が見てもわかる & 誰でも準備できるように。
「プロの準備のこだわり」とは?

こちらは、とあるワークショップの事例です。
実施日が2日間あり、メソッドごとに備品が分かれ、備品管理も複雑に…。
当日、ワークショップ会場で分けようとすると、抜け漏れも発生しますし、時間のロスもつながりますね。

ワークショップ会場で誰が見ても分かる&誰でも準備ができるように、わたしたちが取り組んでいることをご紹介します。

1)使う単位を考え、備品を分けていく

まず、備品を使う単位を考えます。

<単位>
・実施日別
 ・
1日目と2日目で分ける
・メソッド別
 ・
プロトタイピング、ダイアログ、リフレーミング、アートワークで分ける
・個人orグループ別
 ・
個人ワークか、グループワークかで分ける
・利用者別

 参加者、ファシリテーター、グラフィックレコーダー…など利用者別に分ける

いつ?、どのタイミングで?、どのグループで?、利用者は誰が?まで分解していくと、事前に備品をどのように分けておくとよいのかが見えてきます。

事前に分けておけば、当日混乱することはありません。

2)中身がわかる袋に、備品を入れていく

今度は使う単位ごと(メソッド別、利用者別など)に備品を分けていきます。
このとき活躍するのが、100円均一などで売っている、透明なファスナー付きの保存袋。透明なので中身がすぐにわかります。

準備時間もですが、ワークショップ中は備品を入れている袋を開けて、確認する時間はありません。中身が見えれば、パッと見つけて持っていくことができます。

3)数や備品名がわかるように、ふせんにメモ

突然の体調不良や、電車遅延など、ワークショップ当日に備品を用意した人が必ず会場にいるとは限りません。

準備する人が困らないように誰が見てもわかる、誰でも準備できるように、ふせんに「備品の名前」「持っていく数」「メソッド名」を書いておくことをおすすめします。この一手間を惜しまないことが大切です。

郵送用のダンボールに入れたまま搬入する備品は、ダンボールに入っているものを書いておきます。
ワークショップ終了後に、備品を管理するときにも、ひと目で何が入っているのかわかりますね。

4)ふせんは、内側に貼り付ける

ふせんにメモも書いたし、準備バッチリ!
と思ったのに、ふせんがすぐに外れてしまう、なんてことありますよね。
そんなときは、ふせんの裏面の「のりがついている面」にメモを書いて、クリアファイルや備品を入れた袋の内側に貼り付けます。

ふせんが外れてどこかに紛れてしまうこともありませんし、片付け時にもふせんが貼ってあるクリアファイルや保存袋に戻せばよいので、ごちゃごちゃになることはありません。

5)いざ、梱包!

大きなまとまりになってきたら、最後は梱包!

備品を詰め込むときも、こだわりがあります。
それは、2日目に使うものや、使う頻度が低そうなものは下に、1日目に使うものやファシリテーターが使うグッズは上に。
会場で荷物を開けてから、すぐに必要なものが取り出せるように詰めていきます。

備品準備も場づくりのひとつ。
常にワークショップに関わる人や、当日のことをシュミレーションし、考える

ワークショップの内容や、ファシリテーションをするひとのファシリテーション力、場づくりに注目される方も多いかもしれません。
「まあ、備品を用意すればいいんでしょ?」と思う方もいるかもしれません。

当日どのタイミングで、何が起こるのか?
場がどういう状態になっていたら、みんながより集中して参加することができるのか? をシュミレーションをしながら、考える。
上記を意識することで、備品準備の取り組み方が変わってきます。

備品準備も大事な場づくりのひとつ。
ちょっとした心配りで、気持ちよく、集中していける環境はつくれます。
ワークショップを成功に導くカギは、備品準備にもある!
(小野)


関連リンク

▼グラフィックレコーディングの備品準備に関する記事はこちら

▼ワークショップデザインに活用できるシンキングシートはこちら


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