妄想から生まれたアイデアを試す社会実験「ぐるぐる」の今
埼玉県の北西部、埼北エリアと呼ばれる地域に位置する寄居町(よりいまち)。
この春、寄居駅南口が大きくリニューアルされ、駅前拠点や広場の新設、そして、街路樹のある駅前通りが整備されました。
この駅前通りを舞台に取り組んでいる妄想社会実験プロジェクト「ぐるぐる」。ここでは、そのプロジェクトの今をお伝えします。
1.プロジェクトのはじまり
駅前通りにある街路樹の整備に携わっていた地元造園業者で、映画「杜人」の撮影協力などもされている押田大助さん。
山から川に抜ける中間地点でもあるこの駅前通りに、街路樹のある意味を問い直し、自然と人と経済の循環を生み出せないか?という課題意識を持たれていました。
まずは自分たちで駅前通りを活用して、市街地エリアの賑わいから、その可能性を探るべく動いていきたい!
その押田さんの思いに共感し、グラグリッドおよびrutsuboではプロジェクトファシリテーションで協力し、この取り組みへの参画しています(グラグリッドの尾形がプログラムの設計やワークショップのファシリテーション、川村・黒木がグラフィックレコーディングでの伴走)。
しかし、自然と人と経済の循環を生み出すといっても、一気にコトを動かすことは難しい。
まずは自分たちでできるところから、そして継続的に取り組める実践をしていくことが最初の一歩だろうと考え、この考えに共感し、実践していく仲間を募ることからはじめました。
そのきっかけとして、まずはプロジェクト名を決めよう。
この取り組みの計画を練っている打合せで、寄居のデザイン事務所turiaiの木島さんにも事務局として参画いただきました。
そこでいくつかキーワードを提案された中にあった「ぐるぐる」のコトバ。
循環、継続、連携、などこの取り組みを象徴するコトバだという点から、プロジェクト名として「ぐるぐる」を採用し、取り組みがスタートしました。
2.全4日間プログラム。最終日にプロトタイピングする!
まずは小さく試す実践していくことを目標に、全4日のプログラムを設計。アイデアを創出し、最終日にそれを試すプロトタイピングの日とした内容を考えました。
これまで、2日間のフィールドワークおよびワークショップを終えて、どのようなことを試したいかの構想が見えてきました。
特にワークショップでは、寄居の過去をふりかえり、大事にしていた文化や風景について当時を知るレジェンドの方々中心に共有してもらいました。
見えてきたのは、昭和の懐かしいお店の数々。居酒屋が密集していて、人によってそれぞれ好きなお店があってそこに通っていた。荒川は夏になるとよく泳ぎに行って遊んでいたことなど当時の風景や記憶が共有されました。
その上で、30年後の寄居駅前の姿を描いた未来を妄想し、そこで自分たちは何をやりたいか、なぜやりたいかの対話を深めました。
3.30年後の寄居町は「カオス✕アミューズメントパーク」?
見えてきたのは、「人それぞれ自分の楽しみ方ができるお店や場所を見つけて楽しむカオスな状況」。まるで、アミューズメントパークをさまよっているかのような楽しさ。
これを一言で言えば、「カオースメント」。
参加者の中から、このキーワードが生まれ、それを軸に未来の寄居駅前の姿のイメージを共有。
4.8月11日に、未来の昭和を体感できる「寄居カオースメントまつり」を開催!
自然を傷めずに、駅前の賑わいを創る行為に参加する人が増えれば増えるほど、カオス感が高まり、未来の目指す姿に近づくのではないか?
そして、私たちはこの「寄居カオースメントパーク」で何をやりたいか?
その具体的な計画を、残りの時間で詰めていきます。
プロトタイピングは、8月11日(金・祝)。
この日を「寄居カオースメントまつり」と称して、実践します。
樹木あり、ビアガーデンあり、木陰あり、音楽あり、萌えキャラあり、何がどう交錯するのか?
その交錯から生まれる新たなつながりが、「循環」の起点になることでしょう。
8月11日は、未来の昭和を体感できるカオスな1日に。
皆さまも、ぜひ「寄居カオースメントまつり」にご期待ください!
(尾形)
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