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子育て本「子供が育つ魔法の言葉」

子育て本ランキングにも多く掲載されているこの本。
世界37ヶ国で愛読され、日本でも累計270万部を超えるベストセラーとなっているそうです。

この本は19の詩で構成されています。わかりやすい言葉で書かれ、実例も多いので、割と内容が頭に入ってきやすかったです。
せっかく読んだので備忘録として内容を要約しておきたいと思います。
(主観に基づいて大事なところだけ抜き出してます)

親の姿勢

子は親の鏡だといわれるように、親の言葉や行動を見て成長する。ただ、親自身が完璧な手本になることは到底不可能であり、もちろんそうなる必要はない。では親はどのようにで子供を育てるべきだろうか。

受け入れる、無条件に愛する

画像素材:depositphotos

親は子を思うがゆえに自分の理想を押し付けてしまうこともある。
自分が価値を認めることを褒め、欠点に目を向けてしまいがちである。
だがそのような押し付けや態度は子供のためにはならず、むしろ悪いほうに転ぶ可能性もある。

子供のことを本当に思うのであれば、親はまず子供を無条件で愛すること。
愛するということは子供の話に真摯に耳を傾け、認め、信じ、思いやること。欠点を含めて受け入れること。
例えば子供が意見を持っているときは子ども扱いせずその主張をよく聞き、可能なことは取り入れてあげる。
何か難しいことにチャレンジしようとしている時は、子供の可能性を信じる。たとえうまくいかなくてもどこまで達成したのかを確認し、そのプロセスを褒めてあげる。
子供が恐怖や不安といった負の感情を感じているとき、馬鹿にしたりせず受け止めて支えてあげる。
そうすることで子供は素直で明るく、自信に満ちた子に育っていく。
愛されることで愛情に満ちた関係がどのようなものであるのかを知ることができるのである。
(受け入れるということは甘やかすことは違う。叱るときは当然叱らなければならない。)

観察し、導く


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導くとは、「どうしたの?」、「どうしたらよかったかな?」というように、よく観察しながら子供を言葉を聞き、今どんな気持ちでどうすればいいのか子供自身で考えられるようにすること、そのうえで適切に子供に手を差し伸べることである。

子供の声によく耳を傾けると子供の心が理解できる。心が理解できると子供が何をどうしたいかわかる。どうしたいのかがわかると親は子に手を差し伸べることができるようになるのである。

子供が落ち込んでる時、困難に面している時、どんな時も親は子供の気持ちを聞き、適切なアドバイスを与えながら子供が自力で解決策を見つけ出せるようにすることで子供の成長を促すことができるはずだ。

相手への思いやり

子供は自己中心性があり、他人を思いやることが難しい。それゆえに人のおもちゃをとったり、あるいは兄が作っている砂の山を壊してしまったりすることもあるだろう。そんなときは親がさりげなく「おもちゃを取られたお友達はどんな気持ちになるかな」と声をかけてあげる。こんなふうに言えば、何かをするときに相手の気持ちを考えるという習慣を学びやすくなる。

親が子供に何か注意するときも、ただ何かをしなさいというのではなく、相手がこう思うだろうからこうしなさい、というふうに伝えるとよい。
たとえば「お兄ちゃんの絵の具入れが開けっ放しよ」というのではなく、「お兄ちゃんの絵の具入れが開けっ放しだわ。絵の具が乾いちゃうから蓋をしてあげて。ダメになったらお兄ちゃんががっかりするでしょ」と伝えることで子供が相手の気持ちに気づきやすくなるのである。

子供の意見を聞く

例えば、「友達は22時まで夜更かししているのに自分はいつも20時に眠らなければならない、22時まで夜更かししたい」というように子供が家庭のルールについて意見を主張してくることがあるかもしれない。そんな時は頭ごなしに家庭のルールを押し付けるのではなく、なぜそうしたいのか話をよく聞き、「平日はだめだけど、土曜日は夜更かししてもいい」という具合に受け入れられることは受け入れてあげよう。そうすることで自分の言い分を相手にきちんと伝えれば物事は改善できるのだということを家庭から学ぶことができる。自分の訴えを日ごろから意見を主張する訓練を家庭で積むことで、子供は外でも自分の意見をきちんと伝えようとするようになるだろう。


褒める、叱る

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子は親から褒められたり叱られたりすることで物事の良し悪しを学んでいく。親が何を褒め、何を叱るのかは親の価値観による。親は子供をよく観察し、些細なことにも目を向けることが大切である。

褒める

褒めることは親の大切な愛情表現の一つである。親のほめ言葉は子供の心の栄養となるが、親が子のどこを褒めるかによって、子供の人格と価値観の形成に大きく影響を及ぼす。健全な自我形成のために、褒めるときは単に目に見える価値、あるいは達成したことだけでなく、その過程や意欲をよく観察して褒めることが大切である。

たとえば、自分がつけているブレスレットを友達が欲しがったので、友達に似合う色を選びブレスレットを作ってあげた子供がいたとしよう。お母さんは「こんなブレスレットができるなんてすごいわね」とブレスレットの出来について褒めることもできる。しかし、友達への思いやりの心に気づき、「お友達に合わせて一つずつ作ってあげるなんて優しいわね」と褒めてあげれば、子供は「自分にはそんないいところがあったのか」と人を思いやることの大切さを学べるはずである。

叱る

正邪の基準は人が一生をかけて培っていくものであるが、その最初の一歩は親と共に踏み出す。なかでも叱ることはその正邪の判断の基準形成においてとても重要である。

叱る時には言葉を選び、子供を傷つけるような言葉は使わないようにしなければならない。親に悪い子だと責められると子供はとても傷つくのである。感情に任せて子供自身を非難するのではなく、あくまで問題の行動について指摘し、失敗から学べるように導くことが大切である。

もし子供が悪いことをしたときは、まず「そんなことになるとわかっていたら許さなかった」ときっぱり言う。子供は意識せず悪いことをしてしまうことも多いため、そして何故それが悪いことなのか、どうしてそんなことになったのかを考えさせ、自分の行動を恥じさせ、反省させなくてはならない。時には同じ失敗を繰り返さないように罰を与えることも必要だ。ただ、子供が必要以上に自分のことを恥じないように、また無益なコンプレックスを抱かないようにしなければならない。

感情的にならない

たとえば子供が食器を落としてしまったとき、親はカっとしてつい「もう、どんくさいんだから!」と怒鳴ってしまうことがあるかもしれない。子供のためにならないとわかっていてもつい気持ちが高ぶって声を荒げてしまうというのはよくあることだ。だが、このように責められた子供は、たとえ親がそう意図していなくても、「自分はどんくさくてダメな人間だ」と思うようになってしまう。
そうならないようにするためには、親は意識的に感情をコントロールし、行動について問いかけ、どうしたらうまくいったのか、次に失敗しないのかを一緒に考えるべきである。「どうして食器を落としてしまったの?どうしたらよかったかな?」と問いかければ、「手が滑ってしまった、次回は食器を運ぶときはしっかり持つようにする」というように失敗の経験から学ぶことができるのである。

小言を言わない

小言を言い、やることなすこといちいち文句をつけることは子供の意欲をくじくため避けなければならない。「またおもちゃだしっぱなしなんだから」よりも「おもちゃ、ここに入れておいてね」といったほうがずっと気持ちよくいうことが聞けるはずである。(大人でもそうではないだろうか)
してほしいことがあればできるだけ肯定的な言葉をかけるようにし、できたら褒めてあげることで、子は親の期待に応えようと頑張るようになるはずだ。

正直さを育む

親は子に正直な子に育ってほしいと願うものである。もちろん、すべてが正直である必要はなく大人になるにつれて本当のことを言わずにおくという分別も必要ではある。大事なことは誠実であること、たとえ自分に都合が悪いことでも、事実をありのままに認識し、それから逃げない態度である。

よくうそをつく子がいるとする。なぜ正直に本当のことが言えないのだろうか。たいていの場合言ったら叱られると思うからである。もちろん叱るべき時は叱るべきであるが、叱るときは感情的にならないようにしなければならない。頭ごなしに怒ると子はますます正直でなくなる可能性がある。
子供が正直に話したときはそれを褒め、正直に言うことの大切さを教えていくことが必要である。正直でいることの大切さを学べば、子は正直な自分を親は喜んでくれるから嘘をつかないと思えるようになるはずである。



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