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心で読む本。『星の王子さま』

私は1990年生まれなのですが、若い世代の人たちは、『星の王子さま』という本を知っているでしょうか?




私が小学生か中学生くらいの時に、星の王子さまの本のブームがあったのですが、実は星の王子さまという物語自体は、ものすごーーーく古いです。




当時は、イラストが印象的だったのと、書店に並んでいたり、学校の図書館に置いてあったりしたので、流行物に目がなかった私は、読まないわけにはいかなく、もちろん手に取って本を開いてみました。




ですが、子供の私には星の王子様の内容がイマイチよくわからなくて、どうしてこの本がブームを巻き起こしているのか理解できませんでした。



文章は子供も読めるくらいとても簡単なんです。

読んだ感想は、素直にこんなことを思いました。

「普通のことを書いているだけじゃない?」と。


ん〜、、、心に刺さる物がないというか、どうしてこれがこんなに絶賛されのかと疑問でした。



大人になってからの読書といえば、自己啓発系のビジネス書や、今の自分の疑問を解決する本を読むことが多くなりました。


2019年世界を揺るがしたコロナパンデミック。

緊急事態宣言真っ只中。

都市が封鎖されて、

#STAY HOMEは、私を孤独のど真ん中へ連れていく。


人生で初めて

「世界の終わり」

のような空気感を感じました。


突然、有り余る時間が降ってきて、

同時に「今は読書をする時間だ!」という思考も降ってきました。

今だと思い、普段は読まないような本を電子書籍で読み漁りました。


そんな中で、この本と再び出会う。

「星の王子様」。

当時の記憶が蘇って、そういやこんな本あったなーという軽い気持ちで読み始めました。

ほんの軽い気持ちで。


そうすると・・・

読み始めた瞬間から、

どうして子供だった私が、この本の良さを理解できなかったのか。

という疑問が一瞬にして解決されました。

小学生の頃に理解できなかった内容が、理解できるようになっていたのです。


そう、私は「大人」になってしまったんです。


ミニマリストで、モノを増やしたくない私は、本はもっぱら電子書籍に限ります。ですが、こんな私ですが、どうしても紙の感触で所持したい本が数冊あります。


所持している本は、この先ずっと持ち続けたい、人生に欠かせないくらい好きな本達です。


そんな数冊だけのとても小さな本棚に、『星の王子さま』を今すぐ並べた苦なりました。



私は今まで、人に本のプレゼントをしたことがありません。ですが、いつかそんなロマンチックなことをしてみたいです。



でも、本は人の人生を変えるくらい、変えてしまうくらい、重みのあるモノだから、私の勝手な価値観やセンスだけで本をプレゼントすることができませんでした。



だけど、この『星の王子さま』は、いつか私のことを一番に理解して欲しい相手ができたら、是非プレゼントしたいです。



大人になってから読んでみる、星の王子さまは、すごく簡単な文章だけれど、何度も読み返してその意味を自分の中に落とし込みたい、そんな風に思える本でした。




人生の半分以上は、大人です。

『星の王子さま』

地球上で生きる、全ての人に読んで欲しい本です。




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