GENEROSITY

　少し顔を上げて見渡すだけでも、多くの情報が手に入る時代、それだけのことが、できない。皆、俯いて、自分には関係のないフリをしている。「そんな余裕がない」なんて、本当に馬鹿げた言い訳だ。都合の良いものだけは、目を充血させて、張り付くように見入っているくせに。あなた方の言う「仕方がない」という言葉で、いくつもの命が犠牲になった。それは、人だったり、動物だったり、植物だったり、世界そのものだったり。自分がその"生命"たちに生かされているのだと、知らないようだ。あるいは、知らないフリをしている。

　今、私たちに必要なのは、"寛容さ"であると思う。それは、誤った行為を許すことではなく、他を犠牲にしない"心のゆとり"である。

　皆、自分の生活を、人生を、より良くするために必死に生きている。その生活や人生は、他の"生命"とも密接に関わっている。他を考慮しない行為は、いつかは人間に返ってくるということは、きっと皆頭の片隅にはあるはずだ。いや、いつかではない、すでに返ってきている。自分でなくとも、世界のどこかに返ってきている。たった一つの雫が、大きな湖に波紋を広げるように、私たちの一つの行動は、僅かでも静かにこの世界に影響を与えている。

　"You shall love your neighbor as yourself." 私はキリスト教ではないが、つまりは"隣人を愛せよ"ということだ。そして、その"隣人"とは、どこかの誰かであり、何かであり、私たちはそれらと常に繋がっているのだ。この繋がりを忘れないでほしい。他を大切にすることは、自分を大切にすること。どうかご自愛ください。

"見えない先よ　止まないで
  これからも　進ませてください"

祈り/YeYe