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ファーザーのこと

こんばんは。クラちゃんです。

最近になってApple WatchのSuicaで電車に乗るようになったので便利にはなったのですが、右側の自動改札機に左手手首をピッとさせると何となくボディビルダーの決めポーズみたいだなあと1人笑ってます。暗いですかね

やっとアカデミー主演男優賞の映画が公開されました。サー・アンソニー・ホプキンスの(サーが付くのであえてつけました)

ファーザー』です。時期のせいか予告編を観ることもなく「認知症の父と娘の物語」ぐらいの予備知識でしたが5年前に認知症の父を見送った私としてはどんな感じか興味があり楽しみにしておりました。

認知症をテーマにした映画、父親をテーマにした映画たくさんありますが、近いところでは山崎努さんの『長いお別れ』他には若年性のアルツハイマーもので渡辺謙さんもやられてましたね。

『長いお別れ』も良い映画で、本人の苦しみプラス家族の苦しみが比較的リアルで、私は当時の父の病院の匂いまで思い出した程。ある程度年を重ねた親を持つ人はそっと観ておくと良いかもしれません。リアルすぎるシーンもありますが。

そして、今日のアンソニーバージョン。思っていたのとちょいと違っていました。やはりネタバレありますので、知りたく無い方はご覧になった後で答えあわせ?をいたしましょう!

おやすみなさいませ

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で、続きです

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お父さんの気持ちが味わえる

さて、ロンドンで1人暮らしのアンソニー(役名もアンソニー)には既にうっすら認知症の症状がでています。
近くに住む娘のアンが介護人を雇っても高圧的な態度で追い返してしまう。これで辞めていった人もう3人目。

アンは再婚をするからパリに引っ越すという。「パリの奴らなんて英語も話せないんだぞ」口癖のように文句言うアンソニー。

元々の頑固さかそれとも症状の悪化か?そこに娘の夫が現れたり、新しい介護人があれれ2人も?あれ?夫いるけど離婚は?パリ行きは?妹はどこに、ここはどこ?観ている私たちの方が一旦ストーリーに追いつけないくらい状況が変わっていくのですが、実はこれがアンソニーの目線。

そう、私たちは認知症にかかった立場に立たされるのです。何がホントでウソかわからない。それをそのまま伝えると周りはそんなアンソニーを子どもをあしらうように扱う(ように感じてしまう)

目線が斬新で見ている方も不安に。そこが狙いなのでしょう。
グッときたのは新しい介護人の女の子に父は実は自分はタップダンサーだったと色っぽく打ち明けるシーン。自信たっぷりに楽しそう。え?お父さんはエンジニアだったはず。

どこかで見たことがあると思ったら、余談ですが私の父も生前ありました。
ある日病室でわたしに「実は鞄の営業マンで、全国を回っていた」嬉々として私に数時間も話していたことがあります。もちろん鞄屋などやった事ないし、既に私が娘だなんてとっくに分からなくなっていた頃です。
最初家族も分からなくなったかとちょっと悲しかったけど、話は面白くて冗談の好きな父の作り話かと思った程。その時の父は自分の母も姉も健在の若者に戻ってました。

さて、アンソニーは実際のところどこにいたのかというと...

観ていてちょっと思ったのは、この病は世界共通。これからこの状況に出会う人にちょっとだけの覚悟を見せてくれます。最後は「ママ、ママー」と泣き叫ぶ子供に戻ったアンソニーホプキンスさんの熱演は舞台を見ているよう。

これからくるかもしれないちょっと先の世界をどうか覚悟して覗いてみてください。

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ちなみに私の理想の父(役柄ね)映画の中では『マイインターン』のベンさん。ロバートデニーロおじいちゃんです。どちらかと言うと自分がベンさんのようにありたいのかも。
もう1人は『劇場版ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』のファイナルファンタズィー(笑)をやる吉田鋼太郎お父さんかな。あ、これも自分がなりたいやつでした。

映画館もなかなか行かれないのでこの辺りは配信で観られますのでよろしければ。

ではまた

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