2024年にやりたいこと~ゆっくり、少なく、心を込めて~
2023年は、輪郭のない、何とも掴みどころのない、言語化が難しいもやもやと共存し続けた1年だった。
そんな1年の終わりに、このもやもやを少しだけ言語化することに成功し、なんとなくスッキリした。そして2024年にやりたいことにも繋がってきたので、今日はそのことを書こうと思う。
ゆっくり、少なく、心を込めて
今年の個人的テーマはゆっくり、少なく、心を込めてに決めた。
どういうことかというと、これまでの私の生き方はほとんどがこの逆、早く、たくさん、効率よくだったと改めて感じたからだ。
早く、たくさん、効率よくできる人は、現代社会では重宝される。仕事が早いこと、マルチタスクができることは評価されるし、タイパを考えるのは今や当たり前になっている。
私もこの流れに漏れず、若い頃はとにかく早く、たくさん、効率よく行動した。そのおかげでこの年齢になっても、ほぼ無意識に効率的な選択をしながら行動していると思う。早く書こうとするのでミミズが這ったような字になるし、母と買い物に行けば自分のペースでスタスタ歩いてしまうし、ドライヤーかけながらYouTube見て時短インプットしたり、この記事を書きながらスマホの通知に気を取られている。ひとつのことに集中できる能力が年々衰えているような気さえする。
私はヨガを実践しているが、ともするとヨガまでこの流れを受けてしまいそうになる。ヨガの練習を早く、たくさん、効率的に…つまりできるだけ時間をかけず、できるだけ手間をかけずに、他のことを考えながらマルチタスクでやれば、たとえポーズをとっていたとしても、もはやそれはヨガではない。
そんな骨の髄まで染み入っている早く、たくさん、効率よくの価値観を緩めたい。そのために今年は日常のあらゆるところに、真逆の価値観であるゆっくり、少なく、心を込めて、を浸透させていきたいのだ。
『偏りがあるとき、それと逆の想念を思い起こすことでその偏りを打ち消すことができる。』これはヨーガ・スートラに書かれていることだ。
ヨガとは、バランス
世の中のあらゆるものは二極のバランスで成り立っている。良い悪い、好き嫌い、優しい厳しいなどなど、どんなものにも裏表があり、どのくらいのバランスがしっくりくるかは、個人の好みによる(裏がダメとか表がイイということではない)。
私は、ヨガは二極のバランスをとることだと解釈している。ヨガはひとことで表せるようなものではないし、解釈は人の数だけあることは重々承知しているが、最初の先生に教えてもらったこの解釈が、10年経ってやっと理解できるようになってきた。
世の中は、バランスの崩れた状態で溢れている。たとえばこんな感じで。
トマトは体にいいからと、そればかり食べる。
仕事を頑張り過ぎて、心身のバランスを崩す。
ヨガにハマって無理な練習をし、怪我をする。
自分を大切にしているのだといって、怠惰な生活を続ける。
ヨガもトマトも体にいいが、やり過ぎは不健康。自分を大切にすることは本当に大事だが、甘やかすこととは違う。何でもやり過ぎ、やらなさ過ぎはアンバランスになる。
だからこそ、ヨガの「中庸」という考えが大切なのだ。
しかしその一方、ずっと中庸でいることは、ある人にとってはとても凡庸で面白みのないものに感じるかもしれない。中には、ドラマチックを好む人もいるだろう。中庸が好きな人は穏やかな人生になるだろうし、ドラマチックが好きな人は波乱万丈な人生になる。ドラマチックが好きな人は、バランスを崩す機会が多くハードモードだから、逆の価値観を取り入れてバランスを取れるようになれば良い。
ヨガの練習の中には、中庸の教えが随所に散りばめられているし(上下に伸び合う感覚や、呼気と吸気など)、できないポーズから自分のアンバランスに気づかされる場面も多々訪れる。アンバランスに気づくには、ゆっくり、少なく、心を込めて、ひとつひとつのポーズにじっくり向き合う必要がある。早くササっとポーズをとっても、感じられることが限られてしまうのだ。
あらゆることを味わう余裕を
ヨガの練習はもちろん、今年はより日常のあらゆるところにゆっくり、少なく、心を込めてを意識したい。
レッスンの数を絞り、一人ひとりに今まで以上に向き合う
字をゆっくり丁寧に書く
たくさんの本を読むのを止めて、ゆっくり理解しながら読む
手のかかるお料理にも挑戦する
掃除を丁寧に綺麗にする
細かいことを上げればきりがないけれど、予定を詰め込み過ぎず余裕を持って、今までの価値観と違う生き方をしてみようと思う。きっと人生の幅が広がり、幸せに気づく力が上がる…ような予感がする。
でも、ここにも落とし穴がある。
ゆっくり、少なく、心を込めてに執着しすぎてしまうことだ。早く、たくさん、効率よく進めることとのバランスを大切に。
バランスを整えることは、奥が深い。
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