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【課題解決】海外工場支援(1,571文字)

某国の工場が生産能力の5倍を超える台数を受注。現地の生産技術が生産ラインを増強したが出荷台数が確保できるかどうか分からない、何をどうしたら良いか誰も分からない状態で急遽現地に飛んだ…。

初日:KPI設定

私は初日早々

「何がどれくらい遅れてるか定量的に分からないから判断できないのね」

と気付いたので一時間ほどヒアリングして即興でKPIを設定。

もちろんKPIのためにわざわざデータ作る暇はないから今あるデータや作業ファイルをそのまま用いる事とした。

  • 部品発注管理(納期追っかけリストの行数)

  • 部品未受入件数(WMSで確認)

  • 部品未棚入件数(WMSで確認)

  • ラインへの支給遅れ件数(WMSで確認)

※WMS:Warehouse Management Systemの略で倉庫管理システムの事

これをホワイトボードに手書きで表を作ってざーっと数字を書き込むと物流が必要能力の半分程度の処理能力しかない事が判明。

作業者は把握していても職制は把握してなかったわけです。これよくある、あるあるポイント。

そのためその日の午後から管理職や駐在員だけでなく社長も物流現場に入って作業。作業応援のため倉庫のバーコードスキャナが足らなくなったから本社にクーリエで送ってと依頼、人事部には急遽倉庫作業者のパートを10人募集を出してもらいました。

そして、その日の終わりにホワイトボードに書き込んだKPIを更新して15分ぐらいの立ち会議で残件数が減少したのを見て明日何をするか決めてディナーに直行🥳。

第2〜4日:ひたすら物流応援

2日目は部品追っかけが追いついてないので一番優秀な海外経験者を一人日本から呼んで底上げ。本社の部品出荷部門に説明して「気合い入れるから最優先で付いてきてや」とお願いし、私と管理職と駐在員はひたすら物流応援。

しかし、いくらやっても午後の便で山のように部品が届き追いつかない…。ひたすら部品の棚入れとラインのかんばん部品支給。KPIの件数は減ったり増えたりを繰り返す。

そこで、ラインが動かない土曜日休日出勤して物流の遅れを挽回する事にし、土曜日はラインの空になった部品かんばんを全部埋めてやったわ!と言う事で毎日ディナー🥳

第5日(日曜日):観光

朝から晩まで、ひたすら観光と美食に買い物に連れて行ってもらう。

第6日:遂に遅れが減少に!

本社からクーリエで倉庫のバーコードスキャナが到着し、作業に習熟した事もあり物流の遅れ件数は減少に転じる。部品追っかけも本社から来たベテランがほとんど遅れを解消してくれたのでさらにいっそう部品が押し寄せ始めたが耐え切る!

当然ながらその日の終わりにKPIを確認して少しホッとしながらディナーに直行🥳。

第7日:クロージング

新規採用したパートが5人出社。初日は作業教育だが明日以降の物流の目処はついた。部品の遅れもほぼ解消して本社も優先的に回してくれることになった。

社長、現地管理職も安堵の表情。当初の目標は達成したと言う事で本社に報告し今回の支援はこれで終了とした。また、この状態をキープするために、

  • 当面KPIを毎日報告してもらう

  • 作業中気が付いた無駄を提案したのでそれを改善するプロジェクトを始めて月2回オンラインでフォロー

すると言う事を取り決めた。

今回の支援のまとめ

  • 初日の午前に、遅延工程の遅延度をKPIとして定量的に設定する事で社長の迅速な意思決定に繋がった

  • 初日午後から活動開始し、機器の手配や採用など時間がかかる事をその日に手配できた。

  • 本社から優秀な生産管理の担当を1週間借りられた

  • 毎朝と業務終了時に15分程度の立ち会議でKPIに合わせて遅れ工程に注力すると言う柔軟でスピーディーな対応ができた

とまぁこう言ったところです。

一つだけ失敗したなぁと思うのは、本社にもう少し支援が必要と報告してもう一回土日に観光すれば良かったと言う事(完)

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