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営業マンは「書く力」を磨け

               前置き 筆者概要

筆者は「書く力」を磨く事で
・ハウスメーカー営業で300万円以上の家を年間で20件以上売るトップ営業マンに変身
・75冊以上の本を出版
・新聞やWebの連載記事を月5.6本書く
などの成果を得ることができた。

なぜ営業マンに「書く力」が必要なのか。その理由を紐解く。

                本文 まとめ

・第一章 私は「書く力」でトップ営業マンになった

※営業マンにとっての「書く力」とは?
「お客さまを喜ばせる、信頼させる、買う気にさせる文章を書く」こと

リモートワークが普及した今は「オンライン化の時代」とも言える。
この時代において、従来の営業に求められる力から変化しつつある。特に「書く力」は非常に重要だ。

人は営業マンに対して何を求めるか。
これは人どうしの付き合いだからこそ「信頼」を求める。

この人を信用できるから大きなプロジェクトを任せよう。普段から遊びに誘おう。良い話を回してあげよう。など、全ては無意識化の「信頼」に影響されている。

実際に筆者がトップ営業マンだった時も、独立してセミナーの話を貰った時も「書く力」が自分を助けてくれることになった。

営業で意識したこと→
お客さまと一度も会ったことが無くても、接点を持った時から「営業レター」を丁寧にとり続けることで、お客さまとの初対面の際「初対面の気がしない」との言葉をいただけた。
結果として、流れがスムーズになり商談が進んだ。

セミナー依頼を貰えるようになった経緯→
筆者は「住宅営業マン日記」というブログを365日×15年以上継続している。
そこでは営業の真面目な話だけではなく、自身の家庭話などプライベートな内容も載せている。
依頼者側は毎日15年続けられる「継続力」とブログから得た「中身(人となり)の漠然とした理解」から「信頼」を得て依頼。

「書く力」には特別な才能は必要無い。
最も大切なのは「何を書くか」であり、その真意は「相手のニーズ(何を求めているか)」を理解することにある。

・第二章 お客さまと上手につながる「アプローチレター」

「アプローチレター」→「お客さまと繋がり商談を進めるための文章」
「アプローチレター」では、「お客さまに役立つ情報を送り続けること」が最重要。

ここに書く要素は
・「自己紹介文」
・「挨拶文」
・「お役立ち情報」  順番も上からの流れで記載
(2回目以降は「自己紹介文」は必要ない)
※本ではそれぞれで具体的な例が記載されている。大事な点のみまとめているので、気になる方はぜひ読んでみて欲しい。

「自己紹介文」
自分の人生から作る物語を書く。
(人に興味を持って貰えるような独創的自己紹介で相手の心をつかむ)

「挨拶文」
「自分の身の回りで起きたこと」+「お客さまを気にかけている事」を書く。
(文章自体は短くて良い。大事なのは毎回違う事でテンプレでは無いことを認識させる)

「お役立ち情報」
お客さまにとって役立つ情報を書く
(「人は快楽を求めるより、苦痛を避ける事を優先する」という動物的本能がある。この習性をくすぐり、「成功談・利点」よりも「失敗談+ポジティブな話」を入れ込む。
「失敗談+ポジティブな話」=「お客さまがこれだけは知っておきたかったこと」

Q:自分のファンを増やすにはどうするべき?
A:自分の失敗談をたくさん提供する。

★「失敗談」がなぜ面白いのか。
その理由の一つに「その人が常に挑戦しているから」が根底にある。挑戦しなければ、そもそも失敗談がいくつもできることはない。
売れている営業マンほど失敗談が多いのはこれが理由。
「失敗談」は「お役立ち情報」として「実際に役立つ+お客さまの共感を得ることができる」ので、お客さまを自分の「ファン」にする事が可能。

「その他に意識すること」
文を書く時だけでなく、話すときでも言えるが、いきなり本題に入らない。
①    自分の周りで起きたこと+相手を気にかけていること
②    本題
の流れを意識。

・デットライン(ゴール設定)が大事
「その日のブログは30分以内で書く」「本の原稿執筆に一日一時間以上はかけない」など制限時間をかけて自分にかせをかける。
実際あせってしまいクオリティの低い作品ができあがると思うかもしれないが、それは違う。
結果的に、「本当に必要なこと」だけを伝えられる人間に変化していく。
なぜなら時間内にゴールに達成する必要があるので、数をこなせばこなすほど、記載する内容の無駄が省かれていき、必要なものだけストレートに伝えられるようになる。
この変化は大きな結果に繋がる。

・第三章 あなたの魅力を高める文章テクニック

「人間的側面を伝える」→「お客さまに親近感を持って貰える」→「商談がスムーズになる」→「成約に繋がる」という流れがある。
ここから言える事として「自分の人間的側面を伝える」事をどんな方法でもいいからやってみることが大切。
でなければそもそもの流れを作る事ができない。

「ザイアンスの法則」=「繰り返し接するとその人への好意が強まったり、印象が良くなったりする」
「最低三回」を意識して人と接する事を意識しよう。

「ティーアップ」=「自分をちょっと盛る」
さりげなく相手が質問したくなるような「ティーアップ」を用意する。
ここで重要なのは「盛りすぎはよくない」「自分からではなく、相手から自発的にアクションを起こしてしまうような工夫が必要」
自画自賛、自慢話だと思われる、盛りすぎて本来の自分では無くなってしまう(自分の素をだせていない)のはNG。

「ハロー効果」=「人や物事のあるひとつの特徴について良い印象を受けると、他の全ての特徴も実際以上に高く評価してしまう」
やり過ぎない程度で自分の魅力を高めるネタを提供すべき

様々な文章があるが、最も人に読まれない文章は「メール改行が少なくて文字が詰まっている文章」
「読みやすいレイアウト」を意識して第一印象を良くしよう。
対面だけでなく文章においても第一印象は重要。

これからの時代は「ブログ、SNS、メルマガ、NOTE」など、「自分を発信するツール」を活用すべき。
「自分のやっていること」や「今日の予定」など自分のプライベートをあえて公表する。
これによって生まれる「親近感」「信頼」から、意外なほどたくさんのビジネスチャンスに繋がる。

「好感が持てる文章」と「好感が持てる話し方」には共通点がある。

「良い会話にする為には、話の主役は5分程度で交代しなくてはいけない」

「「想像してみてください」など読み手に対して「主導権」を渡す必要性」

「相手を第一に考えた立ち回り」こそ最も重要。

周りによく分からないカタカナ横文字を使う人はいない?
難しい言葉では無く、本当に無知の人に対してもわかりやすく興味を持ちやすいような言葉遣いをしよう。
必要なのは専門用語ではない。誰でも分かる言葉使い。
若者言葉・略語・ビジネス用語・四字熟語は基本的に必要無い。

ネガティブをポジティブに
言葉を言い換えるだけで大きく印象は変化する。
・気が弱い→物腰が柔らかい
・飽きっぽい→好奇心旺盛
・せっかち→行動が早い
・頑固→粘り強い
・優柔不断→慎重

ちょっとした一言が結果を左右する。

営業の仕事として、年末年始に顧客に対してカレンダーを送らなければならないとしよう。

その際気をつけるのは、ただカレンダーを郵送するのでは無く、「一言プライベートな内容」を付け足す。
ただ送るだけのほうが楽だし、何も考えなくて良い。
しかし、普段から意識して行なう「ささいな気持ちのひと添え」が相手の気持ちを動かす。

「相手に伝えたい!」
この気持ちこそすらすら文章を書くコツ。

「価値がある」と思うから相手は動く。
「もしお時間があれば・・」では無くて「ぜひとも時間を取ってお目通しいただきたい」と言い換える必要性。
相手を考えた立ち回り(この話に時間を使うだけの価値があるだろうか?)から、
行動や言動を考え作っていくべき。

・第四章 お客さまの「買う気をくすぐる」この一言

「相手が欲しがっているモノを間違えるな」

これは人気youtuberとトップ営業マンに共通している「求められているものを提供する」ことからも言える。これは具体的な例に「視聴者が見ていて面白い動画を提供する」点と「住宅ローン・税金など知るべき情報を提供する」点に見受けられる。
あくまで企業の提供が多い(売り込みを重視する)youtuberが受け入れられない現実からも言える。
このために重要視すべきは「生理的欲求」「安全欲求」をくすぐると言うこと。

また、「人は快楽を求めるより、苦痛を避けることを優先する」という法則がある事を理解すべき。
同じ意味でも「すごくお得ですよ」ではなく「これを逃すと損をしますよ」という言い方をするべきなのだ。

メリット・デメリットの両面を伝える事も大事だ。
特にデメリット→メリットの順番で提供するとうまくいく。

他にも抑えておくべき点
「お客さまの「モチベーションポイント」は何か」
「簡潔に伝えたいことを述べる(あれこれ説明しようとすると何も伝わらない危険がある)」
「詳細はのちほど」でお客さまの注意をひける(ツァイガルニック効果、未完についての記憶は、完了した課題の記憶についてより想起されやすい に基づく)」
「えらそうなことを言うな、書くな」

・第五章 成約を絶対モノにする「クロージングレター」

「クロージングレター」=「お客さまに成約を促すための文書」
「クロージングレターが持つ2つの重要な役割」
・お客さまの不安の解消
・お客さまの購買欲維持

具体例
商談が始まったときは、こまめに連絡をとる・情報提供をするのに、商談がまとまりかけると「もう大丈夫だろう」と安心して足下をすくわれる営業マンが多くいる。
お客さまの本気度が高くなった時こそ、電話・メール・SNSなどあらゆる有効な伝達手段を使って密に接触する(クロージングレター)必要がある。

ポイントは「お客さまの最大の決め手をつかむ」こと
・購入のタイミングなのか
・コストパフォーマンスなのか
・他社との比較なのか
・保証内容なのか
・支払いについてなのか

そして一言「大丈夫。私でもこれにしますよ」などを付け足して、最後まで「安心」させることが最も重要。

「トップ営業マンはみなお金の話に強い」という共通点がある。
また、「お金については突っ込んで話をしにくい、お金については突っ込んで話を聞きにくい」と考える人が多いことから、「トップ営業マンは、お金の話はまず文章でする」

他にも
・要所要所でお客さまの夢を膨らませる(この車を買ったらどんな場所へドライブに行きたいですか? など)

・お客さまの「モチベーションパーソン」を見抜く(大切な人が喜んでくれます、ライバルに先を越されたくないですよね など)

・「直筆のメッセージ」は効き目が大きい。

・第六章 この「営業ノート」で成果が劇的に変わる!

できる営業マンは「メモ魔が多い」共通点がある。
「営業マンは手書きの「営業ノート」を作るべき」

「営業ノートで意識する事」
・「B5サイズの大学ノート」   少し小さめでかさばらない

・「普通のノートで良いが、革のノートカバーをかけるべき」 
営業マンの身につけているものをお客さまは良く見ている。家や車などの高級商材を扱っている人ならより意識すべき。

・「どんなことでも良いからどんどん書いていく」
浮かび上がった些細な疑問点や気づきはすぐに消えてしまう。その瞬間ノートにメモすることで圧倒的な差が生まれる。

「目標達成の為にどれだけ有効に時間が使えたか」が重要。


ここで「優秀な営業マン」と「そうでない営業マン」をわける要素が
「「緊急では無いが重要な仕事」と「緊急だが重要で無い仕事」のどちらを優先するか。」

最も大事なのは、「緊急度」<「重要度」であるという認識。

営業ノートにしっかりと記載した上で、「緊急だが重要では無い仕事」においては「この仕事は誰か別の人に任せられないか、振れないか」を考える事が重要。
※「緊急では無いが重要な仕事」に成功の鍵あり。

・トップ営業マンは「「いつまでに、何を、どうするか」を具体的に決めて愚直に行動する」共通点を持つ。=「やるべき事を明確にする」

・「今月こそやらないとやばい・・」ではなく、数字を明確にして順序立てて行動。

※「やるべき事」を明確にする為に「営業ノートに書き出す」
「書き出す」から意識できる
「書き出さない」から「やるべき事」が「曖昧」になり、「目的が不達成」となる。

ドミニカン大学カリフォルニア校の心理学教授ゲイル・マシューズ博士の研究で
「自分の目標を書き出せば、それを達成する確率が42%上昇する」
という結果あり。

「木下勝寿 時間最短化・成果最大化の法則 3 優先順位のダブルマトリックスの法則★ でも同様の記載あり。結論も同じ。」

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