苦しかった時の話をしようか
第一章 やりたいことがわからなくて悩む君へ
「やりたいことがわからない」=「自分に軸が無い」
「軸」とは?
それぞれ違うもの。決定する要因は複数が重なることが多い。また、年齢や環境によって様々に変化し、レベルアップしていく。
・自分のスキル(職能)こそ、相対的に最も持続可能な個人財産。
・成功は自分の強みからしか生まれない
・自分にとって決定的に向いていない仕事=不確定以外は全て正解。
第二章 学校では教えてくれない世界の秘密
自分自身でコントロールできるのは
① 己の特徴の理解
② それを磨く努力
③ 環境の選択
資本主義=「無知である事」「愚かであること」に罰金を科す社会
年収を決める3つの要素
① 職能の価値
② 業界の構造
③ 成功度合いによる違い
② 同業界の似たポジションでは年収がほぼ同じ。
年収を変えるなら「自分の職能が生きる」「もっと給料が払える他業界へ転職する」
2つを兼ね備えた場所に行く
↓
どの職能を念頭に、どの業界のどの社会へ就職するかで、将来の年収は大体決まる。
↓でも・・
・自分が情熱を持てる好きな仕事を選ぶべき
・どの業界でも“職能のステップアップができる。(カレー屋の大将→ノウハウを売るビジネスorカレーチェーンのオーナー社長
資産が無い人間が巨大な資産を手に入れるには「資本家」になるのがベスト。
劇的な一攫千金のチャンス!!それは?・・
「成功報酬」として企業の株を個人として持つ」
① 創業者型
② 経営改善型
※大事なのはこのような話が舞い込んでくること。
「資本家の人達に認めさせるスキルと実績」を持つ必要。
起業して資本家になると苦労も多い。(24時間365日 その会社の事を考えなければならないから)
しかし「自由」が手に入り「やりがい」を感じる。
「自由」→「自分がこうしたい」と決めた意思決定を進められる。
・将来の大企業を見極める方法
「持続可能な需要の変化」「持続可能な構造の変化」を診る。
↓
「持続可能な需要の変化」
その企業の売上の未来
新規ビジネスの需要 シェアの伸びしろはどれぐらい?
「持続可能な構造の変化」
その企業の支えになっている強みを見極めてその競争力が持続可能か。
第三章 自分の強みをどう知るか
まずは「目的」を立てる必要がある。キャリア戦略は目的あってこそできる事だから。
「目的が見つからない人はどうすればいい?
→“どんな状態”であれば自分はハッピーなのか、未来の理想の状態を考える。
例
人生の目的は「家族を養える人間になる事」
そのためにキャリアの目的として「ある程度稼げる」必要がある。
戦略としては①大学進学に有利な高校→就職に有利な大学に行く
② 自分に向いていて、ある程度稼げる職に就く。
※自分の「宝物」を見つけて、どんどん磨くことが理想の実現の一番の近道。
それ以外はあくまで宝物を磨く手段にすぎない。
・自分の強みはどのように見つけるのか?
目的が決まったら戦略。戦略には自身の「資源」(ビジネスでは人、物、金、情報、時間、知的財産)をどう認識するか。
★自身の強み=宝物を見つけよう。
強みは必ず好きな事の中にある。
(社会との関わりで気持ちよかった文脈≒自分が好きなことをしている文脈)
自分の好きな「~すること」を書き出す。(100個ほど好きな行動を)
すると大きく3つに分かれる 「Tの人(Thinking)」 「Cの人(Communication)」 「Lの人(Leadership)」
「Tの人(Thinking)」
“好きな事”
考える事・問題を解くこと・人と議論をする事・勝つための戦略を考える事・計算すること・勉強する事・分析する事・知る事・予想を当てる事
“特徴的な趣味“
戦略系ゲーム・将棋・チェス・囲碁・読書・プログラミング
“向いている職種”
ファイナンス・コンサルタント・研究・各種の士業・アナリスト・マーケティング・企画系
「Cの人(Communication)」
“好きな事”
友達が増える事・人と会うこと・話す事・話を聞くこと・SNSで多くの人と繋がる事・人が集まるところに参加すること・人に人を紹介すること・おしゃれを楽しむこと
“特徴的な趣味”
SNS、パーティーやゴルフ、旅行などのイベント・ファッション・グルメ情報
“向いている職種”
プロデューサー業・営業職全般・PR/広報・交渉人・広告代理人・ジャーナリスト・政治家
「Lの人(Leadership)」
“好きな事“
何かを達成する事・目的を定めて挑戦すること・仕切ること・変化を起こすこと・自分で決める事・人を引っ張っていくこと・責任ある役割を担うこと・人の世話を焼くこと
“特徴的な趣味”
ランニング・ジム通い・トライアスロン・ストイックなもの
“向いている職種”
管理職・経営者・プロジェクトマネージャー・プロデューサー・研究開発リーダー
※8割以上の人は最も集中するものが1つに現れる。
比率としてはT:C:L=3:3:1
じおはC Communication(ほぼ100%)
“Cの特徴”
強い対人コミュニケーションを武器に使い、人と人を繋げることで新たな価値を生み出していく。職能において秀でていくのが基本戦略。
特にプロデューサー業において真骨頂を発揮する。
Cの人には伝える能力に特徴を持っている人が多い。
プレゼンが上手くなる資質があり、同じ事を相手に伝えるのに、より明快に好感度を持って伝える事ができる。
※排除すべきは数少ない不正解。
就職するなら身につけたい職能で配属してくれる会社を選ぶべき。
自分にどんな職能が身につくのか想像がつかない会社はダメ。
自分の特徴を良く知って、強みを磨いて、その強みがより強く生きる文脈へ泳げば、可能性は無限大。
第四章 自分をマーケティングせよ
コミュニケーション=マーケティング
“順番”
誰に伝えるのか(WHO)→何を伝えるのか(WHAT)→どう伝えるのか(HOW)
筆者は20年間もの間、誰かと話す際に緊張したことがない。
その方法は「自分自身のブランド「my brand」をあらかじめ設計しておくから。
※自分が腹の底から信じている事と同じ事をただ精一杯伝える。
上手に話そうとは全く思わなくて良い状態にする。
「my brand」とは?
簡単に言うと、「あいつはああいうやつだけど、こういう所には価値があるから仕方ない」というブランドイメージを周囲の人に認識してもらう。
利点
① プレゼンや面接で緊張することから解放された人生を送れるようになる。
② どんなスキルを開発するべきか
どんな業界で、どんな実績を積んだ方がブランド(自分)は強くなるか、都度の判断が明瞭になる
③ 実力がついて、結果として自分の名前で勝負できるビジネスパーソンになれる。
「my brand」の設計図 ブランド・エクイティー・ピラミッド(キャリア開発用・簡易版)
キーワード
WHO(誰に?) WHAT(なにを?) HOW(どうやって?)
“便益” そのブランドが持つ本質的な価値(ベネフィット)
“RTB” その“便益”を信じるに足る根拠
20代の頃の筆者のブランド設計図
筆者のブランド設計図のキーワード
ターゲット
ST:P&Gの同僚達 戦略ターゲット
CT1:上司 CT2:上司の上司 コアターゲット
“便益”
困難なビジネスでも伸ばす事ができる
“RTB” その“便益”を信じるに足る根拠
抜群の戦略思考力とリーダーシップで一貫した業績
・Thinking Leadership 根拠はTとLの両方を武器にする事が基本戦略
「P&G最強のビジネス・ビルダー」
1)数学のマスタリーに基づく独自の戦略構造ノウハウ
2)科学的アプローチで成功確率が高いマーケティング力
3)部門横断で発揮される強いリーダーシップによる組織マネジメント力
「ブランドキャラクター」
情熱的 豪腕 悪い人じゃない
「WHO」→自分を評価する人々。
「WHAT」→自分の願望。どんなビジネスでも伸ばせる人になりたかった。
「HOW」→WHATの戦略を実行するために、具体的で周囲から見える自分を定義。
ここでは「P&G最強のビジネスビルダー」とした。
「my brand」を設計する4つのポイント
・Valuable:価値は十分強いか?
・Believable:信じられるか?
・Distinctive:際立っているか?
・Congruent:自分の本質と一致しているか?
・Valuable:価値は十分強いか?
これがもっとも大切なポイント。
多くの企業にとって欲しいのは 思考力に優れた(Tの人) 対人能力に優れた(Cの人) 統率力に優れた(Lの人)
不誠実× 誠実○
無責任× 責任感○
精神弱い× 精神強い○
元気が無い× バイタリティーが強い○
※自分の価値がシンプルに強く定義されているか考えよう。
・Believable:信じられるか?
例:自分の強みはリーダーシップ。だとしたら・・
その強みが本物、すなわち経歴がそれを証明するように、強い事実が並んでいないといけない。
※WHATの勝敗は、便益(価値)✕RTB(根拠)のかけ算
・Distinctive:際立っているか?
あくまでもWHOに選ばれる確率を高める差別化が必要。
例:ボランティア活動をしました。だけではダメ。
ボランティア活動をして、お!と思うようなリーダーシップを発揮したことを話す=Distinctive
「こいつはすごく賢いのか、とんでもないバカなのかどっちだ? でもスケールが大きくて面白いやつだ!」と思われるのもDistinctive
筆者は就活生時代、この方法で乗り切った。
・Congruent:自分の本質と一致しているか?
マーケティングの本質と同じだが、事実に嘘をついてはいけない。
自分の強みを活用して自分のキャリア成功に繋げることが理由だ。
嘘はダメだが、スピン(自分をより良く見せる、伝える)事は必要。
本来の自分と一致しているか(Congruent)をチェックするには
① RTBなどの事実に嘘はないか
② 君の本来の特徴とベクトルが大きくズレていないか
※自分が「こういうブランドになろう」と思うものに、自分の本質と同じベクトルをデザインする
ブランディングするときの例 「良い」「悪い」
※自分の設計図を完成させた後、どうするのか?
ブランドエクイティピラミッドに書かれた自分とできるだけ一貫した行動を取る事。
「勤勉で正確な仕事ぶり」で信用されたいなら「遅刻や計算ミス」は人一倍気をつける。
「リーダーシップが強い」と信用されたい人は「最初に弾に当たって最後に食べる人」にならなければならない。
↓
自分の本質と一致したピラミッドを作らないと、別人の生活は長続きしない。
★一番重要なのは
・ブランドを構築する一貫した行動力
・結果を出すことにこだわること(目を見張る実績を生み出す才能は嫌でも世の中に出ていくことになる)
・転職=キャリアの目的を達成するための手段にすぎない
昔も今も転職した一番の本音は「職場での人間関係によるストレスから逃れるため」
キャリアの目的を達成するための「積極的な転職」こそ重要。
・上手く物事が運んでいる時ほど、自分の心地よい均衡を意図的に壊さなければならない。
なぜなら人は気持ちよくなるとすぐに成長を止めてしまうから。
第五章 苦しかった時の話をしようか (ここは何度も読み返す価値あり)
※人が最も苦しいのは
「自己評価が極端に低くなっているとき」
「自分自身で自分の存在価値を疑う状況に追い込まれたとき」
自己評価が極限にまで下がった時期は人生あるが、「きっとなんとかなる」ことを覚えていよう。
※潰れないためには、最後尾からスタートする自分をイメージし、受け入れる。
その上で「今日の自分は何をどう学んで、機能の自分より賢くなったか」を問える自分であるだけで良い。
貪欲に学ぶ姿勢と、数年に満たない時間が問題を解決する。
“自分が信じられないものを人に信じさせる時”
・組織によっては意思決定者へ正しい情報を供給する神経が破断しているせいで、驚くような間違いがしばしば起こる。
すなわち、「自分が信じられないことをやらなくてはいけない状況が来る」ということ。
・ここから筆者が学んだ点は2つ
① Congruency(信念と行動の一致)の大切さ
② 結果を出さないと誰も守れない
“無価値だと追い詰められるとき”
・強い人間は環境に合わせて自分を変えるか、自分に合わせて環境を変えるか
自分にとって安全でストレスのない方を選び続ける人は決して強くなれない。
100の自分に対して常に120、130の負荷をかける挑戦をするべき。
第六章 自分の弱さとどう向き合うのか
・最も大切なのは、目的の方向に向かって絶えず成長し続けること
・本能レベルで変化によって起こるストレスを避ける為に君をビビらせている。
多くの人が変化をできるだけ避けてきた。変化がいつまでも怖い人間。
※こういう人は目の前の変化に対応するだけの体制をそれまでの人生で十分に積めていない。
挑戦しない→成長しない→弱くなる→不安が大きくなる(永遠の不安)
挑戦する「不安」を選ぶ事で、能力がつく。昔は不安だった事が全く問題にすら感じなくなる。
“弱点と向き合うには?”
・人が弱点を克服できるのも、すべきなのも、その人の強みとなる特徴の周辺領域だけ。
まずやってみて(食わず嫌いしない)できない人間が努力が足らない/やり方が悪いからなのか、それとも自分の特徴として明らかに向いていないのか
冷静に見極める必要がある。
“行動を変えたいときのコツ”
・人は変わろうと思ってもなかなか変わることができない。
理由→「変わろうと覚悟した時の意識変化と、実際の行動変化までのタイムラグに耐えられないから」
行動変化には時間がかかるため、実際の行動がすぐにともなわないのは当り前。
どうすればよいか?
→「最初からすぐに変わることができない事を覚悟して、時間がかかることを織り込んで、変わる努力を継続する事」
意識変化と行動変化のタイムラグと戦うのは自分だけ。
その間周囲からは遠慮無くがっかりされるから覚悟しよう。
それでも、意識変化と努力を継続することを辞めてはいけないし、その行動変化が君にとって重要ならば、君は新たな行動パターンを手に入れることができる。
★要約すると
「目的に応じて自分の特徴を強みに変えて死ぬまで磨き続けろ」
「その為に好きな事に集中しろ。でないと続かないから」
この社会で結果を残す優秀なプロと呼ばれる人々は、もれなく「その道で努力を積み重ねることができた人」であって、その正体は「努力できる好きな人を見つけられた“発見の成功者”だ。」
「この世界は残酷だ。しかし、それでも君は確かに自分で選ぶ事ができる!」
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