東京銀座TRA3

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銀座から日本文化を元気にする「銀座花伝」プロジェクトでの活動や、銀座に巻き起こる文化waveの数々をお伝えしていきます。◆東京銀座TRA3公式サイト→http://tra3.jp/ ◆facebook→https://www.facebook.com/rieko.iwata3

最近の記事

センスが良くなる 街体験  銀座花伝MAGAZINE Vol.54

#センスが良くなる#街体験#ヘタウマ#日本工芸文化#柳宗悦#用の美  ハナミズキのピンク色は、「薄赤紫」だという。銀座松屋通りに咲き誇る花びらを見上げながら、通りにあるお香専門店の主人がささやいた。 〜紫の ひともとゆゑに むさし野の 草はみながら あはれとぞ見る〜 「古今和歌集の歌ですけどね、紫が一本あるだけで、武蔵野の草のすべてが いとおしく思われる・・・と詠んでいます。紫は、古代、最も高貴とされた色で、優美さ、神秘さを象徴する色でした。この歌を詠みますと、一つのこ

    • 直感に「聴く」ー時間を受け入れる聴き方   銀座花伝MAGAZINE Vol.53

      #聴く力#宇野千代は聞き手名人#俵屋宗達のうつし#本居宣長の直感 春といえば、心浮き立つ春爛漫な季節というイメージであるが、「春愁」とも言われる、なんとなく気持ちの晴れない憂いを感じるのもまた春である。 古代の詩人が「鶯は啼き、ツバメは語り、ともに人を悲しくさせる」と詠む詩の背景には、「時間の推移をそこに感じ取る」感性があるからだとその理由を教えてくれる。 銀座の街路樹に枝垂れ柳の新緑や、ハナミズキやマロニエの花々の紅がざわめくのが今の街の風景だが、何かきっかけを見つけ

      • ある日のレトロ映画館         銀座花伝MAGAZINE Vol.52

        #レトロ映画館#シネスイッチ#食卓#ベルエポック#美食ポトフ この街にはいくつもの顔があるけれど、かつて「映画の街」だった面影は今は遠い日の記憶になりつつある。 名画座がすでに消えた現代にあって、「ミニシアター」の申し子として再登場し、世界の隠れた名画を発掘し上映する老舗映画館がこの街には今も在る。銀座4丁目のガス灯通りにある「シネスイッチ」である。 映画好き女子ならば足繁く通わずにはいられない、時代を超えたレトロな薫りが充満している場所がそこにはある。 銀座は、日本人が

        • じっと抱きしめて 与謝野晶子と月光荘   銀座花伝MAGAZINE Vol.51

          #与謝野晶子 #月光荘 #じっと抱きしめて愛す #はかなさの美学 立春から春分の間に吹く、暖かい南からの強風、いわゆる「春一番」。今年は暦よりはるかに早く銀座の街路樹の葉を揺らしている。 この街では街路樹以上に街路灯のフラッグが大きくはためいている景色の方が印象に残る。「2024.3.3 TOKYO マラソン」の文字が、人々を鼓舞するように上下左右に大きくたなびいている。WAKOの半円形のウインドウには、マラソンスタートまでの時が刻々と刻まれていて、いやがうえにも緊張と

        センスが良くなる 街体験  銀座花伝MAGAZINE Vol.54

          「聖地」の深淵へー生きている山東京伝 銀座花伝MAGZINE Vol.50  

          #聖地 #山東京伝 #江戸文化 #粋 #石田梅岩 #浮世絵 #黄表紙 江戸時代に檜舞台が許されていたのは、能や歌舞伎の幕府公認の劇場だけだったようだ。檜舞台に立つと云うのは、一流として認められること。香り高く高貴さを漂わせる檜の木は、それにふさわしい者だけが立てる場だったのだろう。銀座にはそんな特別な場所が、観世能楽堂と歌舞伎座と揃って2箇所ある。 そして、街全体は「商人の檜舞台」とも言われる。 「檜」(ひのき)の語源は、「この木で火をおこす」から「火の木」、あるいは、

          「聖地」の深淵へー生きている山東京伝 銀座花伝MAGZINE Vol.50  

          『歩く哲学』 ありふれた日常を変える街体験   銀座花伝MAGAZINE Vol.49

          #歩く哲学 #街歩き #大人の童話 #ありふれた日常を変える #アリストテレス 銀座4丁目の和光のウインドウに、白龍のオブジェを発見して、「そうか来年の干支は辰だった」と登龍に願いを込めてじっくり眺めてみる。 銀座5丁目、晴海通りのファッションブランドDiorの跡地に登場した小さなオニツカタイガーの蛍光イエローのえんぴつ店舗ビル。両サイドを海外のブランドに挟まれて窮屈そうな風景ではあるが、「日本のものづくりここにあり!」とばかりの威厳を放っていて、どこか誇らしい。 銀座

          『歩く哲学』 ありふれた日常を変える街体験   銀座花伝MAGAZINE Vol.49

          蝋燭能 世阿弥の平家物語          銀座花伝MAGAZINE Vol.48

          #世阿弥  #平家物語 #小宰相局 #能 #通盛 #夫婦愛 #坂口貴信 12月は「限りの月」。一年の最後を飾る呼び名そのままに、銀座4丁目のライトアップは限りを尽くしての豪華な趣向の舞台が始まるかのようだ。 中でも日本の伝統工芸・綴織をモチーフとして建てられたGINZA PLACEビルは、雪とクリスマスをテーマに赤く輝くオーナメントを思わせる装飾が施されていて、どこかほっこりとした和と洋の競演だ。 銀座中央通りに並ぶ店々は、シルバーやゴールドが煌めくモールの表情を

          蝋燭能 世阿弥の平家物語          銀座花伝MAGAZINE Vol.48

          『いのち短し、恋せよ』 銀座花伝MAGAZINE Vol.47

          # 宝石物語 # カルティエ  # ティファニー #ブルガリ #MIKIMOTO 「宝石は磨かなければ光らない。人は試練がなければ完成しない」 有名な孔子の言葉だ。 磨き抜かれた宝石たちが世界中から集まるこの街のハイ・ブランド・ジュエリーの店内では、おもてなしの鍛錬を受けたコンシェルジュたちが「宝石の物語」を披露してくれる。熟達したもてなしの姿は、孔子の言葉そのままである。 耳をすましてその声色に聞き入ると、どれだけの多くの人

          『いのち短し、恋せよ』 銀座花伝MAGAZINE Vol.47

          能役者 坂口貴信 能舞台名場面ギャラリー 銀座花伝MAGAZINE Vol.46 《特別編》

          #能役者 #坂口貴信 #名場面 #写真ギャラリー #世阿弥 【はじめに】 第11回「坂口貴信之會」公演開催にあたり、2022年9月の「坂口貴信之會」以降に師がシテ方を勤められた能舞台の中から、感動を呼んだ3舞台の名場面より写真と解説(レビュー含む)をお届け致します。現代の能楽界にあって、師の「技によって技にとらわれない」超絶表現、心動かされる優美な謡、時に気魄を生む仕舞の芸術性は驚きの進化を遂げています。この1年の足跡を、美しい装束とともにお楽しみ下さい。 *本ギャラリー

          能役者 坂口貴信 能舞台名場面ギャラリー 銀座花伝MAGAZINE Vol.46 《特別編》

          わたし式 「ヌン活」 のススメ 銀座花伝MAGAZINEVol.45

          #ヌン活 #英国式の洗礼 #格式と解放 #能「卒都婆小町」レビュー 銀座が黄昏(たそがれ)に染まる時間が待ち遠しい、熱射の夏陽が続く毎日、通りを歩く人々からそんな言葉が洩れる。うっすらとした影が街に落ち始めると、中央通りのウインドウにスポットライトが灯り、色とりどりのイルミネーションがひとつふたつと輝き始める。この街が一番幻想的な雰囲気に色づく時間である。 「黄昏」とは、古くは「たそかれ」、江戸時代以降に「たそがれ」となったと聞く。薄暗くなった夕方は人の顔が見分けづらく「

          わたし式 「ヌン活」 のススメ 銀座花伝MAGAZINEVol.45

          シン・五感散歩のススメ 銀座花伝MAGAZINE Vol.44

          銀座中央通りを歩いていると、「舗道が広いな」と感じます。この時人は無意識に「人間を大事にしている」という印象を持つのだそうです。そういう意味で、銀座の歩行者天国は車道までも舗道になり「街が人のためだけにある世界」を私たちに提供してくれます。 その歩行者天国も緊急事態宣言で長く遠のいた時期がありました。3年のコロナ禍の混沌生活で気づいたのは、資源があるかどうかということはそれほど重要ではなくて、今ある資源をどれほど丁寧に磨き活かしきれているか、実はそのことが問われているのだとい

          シン・五感散歩のススメ 銀座花伝MAGAZINE Vol.44

          ギンザ ウォーズ 銀座花伝MAGAZINE vol.43

          # 町を救う #AI音声攻撃 #7人の勇者たち #メタフィクション #B面 街のイメージが「高級で、高価」と歪められ、敷居が高くて近寄りづらいと遠ざけられてきた、銀座の街。経済基盤が弱められた街の上積みだけを掬い取ろうとする大資本によって、今、街の本来の姿が見失われようとしている。 そこには、商いをする人々の人間としての感情が流れていたはずである。声を上げた人々の声は弾き飛ばされ続けてきたにもかかわらず、心ある人々によって新たな再生への道を生み出そうとする流れが生ま

          ギンザ ウォーズ 銀座花伝MAGAZINE vol.43

          ニューヨークの桃太郎 銀座花伝MAGAZINE Vol.42

          #ニューヨーク  #桃太郎  #源吉兆庵  #フルーツ菓子 #魯山人#蛍 店主との散歩はワクワクする。 先日も銀座柳通を月光荘の店主とそぞろ歩きをしていた。ニューヨーク暮らしを長く経験してきた店主は、 「自分の店は銀座8丁目にあるでしょ。この柳通りは1丁目。ショートトリップしたみたいな気分になるよね。雑踏の喧騒あふれるニューヨークも魅力的だけど、銀座は街路樹がおおらかでいいなあ」 などと思い出話をしながら、銀座の魅力を語ってくれる。 と、突然立ち止まり大きく振り向い

          ニューヨークの桃太郎 銀座花伝MAGAZINE Vol.42

          和の国  江戸可愛い「菊廼舎」のひみつ     銀座花伝MAGAZINE Vol.41

          #銀座一番の理由 #老舗「冨貴寄」 #先達の教え #夫婦愛 # 蝋燭能 銀座の街路樹にそよぐ5月の風は、新緑の香りを運んで実にさわやかだ。中央通りの街路樹は、和名は香りが出るという「香出る」(かづる)に由来したカツラの樹。とりわけこの季節から初夏に向けて甘い香りを放つ。 少し影のある路地に佇んでこの風を全身で感じると、都会にいても自然が無為に私たちに語りかけてくれる瑞々しい声が聞こえて来るようだ。 銀座の街から、また一つのランドマークが姿を消す。銀座4丁目の「三愛ビル」

          和の国  江戸可愛い「菊廼舎」のひみつ     銀座花伝MAGAZINE Vol.41

          憧れの気品 銀座花伝MAGAZINE Vol.40

          #手仕事の美 #90歳現役 #銀座むら田女主人 #世阿弥 #俊寛解説 銀座は散歩をするのに最適な街だといつも思う。通りの街路樹が季節によって景色を変えて見せてくれるのもその魅力の一つだが、それだけではない。多様な楽しみ方で私たちを喜ばせてくれる空気感に満ちている。 「散歩」を推奨した古代ギリシャの哲学者アリストテレスは、人間の幸福について「幸福とは、自らの可能性を開花させること」だと「エウダイモニア」という幸福感で提唱している。 人生100年時代の中で、老後をどう過ごす

          憧れの気品 銀座花伝MAGAZINE Vol.40

          ストーリーが踊り出す街 銀座花伝          MAGAZINE Vol.39

          #五感で散歩 #老舗女将 #街に降り立つ #路地は生命 一気に春めいた銀座中央通りには、国内外の観光客をはじめ大勢の人々がぶらぶらと散策する風景があふれ始めた。 インカムを装着して街に降り立つと、この街の息吹を創り出している様々なストーリーがさえずり、踊り出すような感覚を覚える。 この街の400年の歴史を作り出してきたのは、その時代その時代を一生懸命に生きてきた商人たち一人一人の情熱なのだろう。 今日も銀座は新しい景色を私たちに見せてくれる。 銀座は、日本人が古来から持

          ストーリーが踊り出す街 銀座花伝          MAGAZINE Vol.39