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Record.86 霊界大戦 vol.49 ●イタコのおばちゃん

●イタコのおばちゃん


新しく働き始めた昼間のリラクゼーションサロンで知り合った、40代男性スタッフ中山さんは、スピリチュアルな話が通じる人だった。

中山さんに『面白いおばちゃんおるから、行って来たら?』と言って紹介されたのは、とある喫茶店のオーナーであるおばちゃんだった。

そのおばちゃんはイタコで、人の前世の意識体を降ろすらしい。

でも、イタコのおばちゃんは『前世を降ろしてるんじゃない』と言い、『前世』というと怒るから言わない方が良いよと中山さん。

私はなんとなくイタコのおばちゃんが言うてる意味も解るけど、説明がややこしいのでここでは『前世』としときます。

この呪術まみれの私が行って大丈夫だろうか……

行くかはしばらく悩んだけど、夢にイタコのおばちゃんが出て来たので行ってみることにした。


その『イタコ喫茶』は、電話で予約しないといけないらしく、電話をかけて『イタコ希望』と言えば話が通じ予約がとれるらしい。

教えて貰った電話番号にかけると『あい!喫茶◯◯でぇす』と、どちらかというと居酒屋風のおばちゃんが出た。

『あ、あの、イタコ希望なんですけど…』

『あいあい!名前と日にちと時間言うて~』

『はい、◯日に◯時で…実です』

『あい!ドリンクだけは、必ず頼んでねー!』

ガチャン…と切れた。

ドリンク一杯は必ず頼み、あとは気持ちのお金を渡すシステムだった。

当日、ドキドキしながらその喫茶店に行った。

ごく普通の昔ながらの、広めの喫茶店だった。


『いらっしゃい~!予約の人ね、あ、あの奥座ってぇ。ドリンク一杯頼んでね』

一瞬で電話に出たおばちゃんだと分かる、チャキチャキしたおばちゃんがすぐに案内してくれた。

言われた通りに、奥の広めのテーブルの席に一人ポツンと座ると、おばちゃんが頼んだカフェラテを持ってきてくれた。

このおばちゃんが……イタコかな…。

なんだか不安になってると、奥から品があるスラッとしたおばちゃんが現れて私の後ろに来た。

『こんにちは~、よろしくね』

夢と同じおばちゃんだった。

『あ、どうも。お願いします…』

呪術や蟲を感じて『帰ってー!!』って言われるかもな……と緊張していた。


イタコのおばちゃんは、椅子を持って来て私の後ろに座り背中に手を当てた。

『あなた、仕事は?』

『あ、マッサージの仕事をしてます』

『うわあ、 大変な仕事してるんやね…………でも、あんたはお客さんにも与えて貰ってるから取ってあげる受けてあげるという気持ちやね。やりっ放しじゃなくて………深いとこで理解してる………皆で幸せになりたいという気持ちが強いな………そのためにはどうしたら良いか、どうやったら伝わるか……という思い………』

ポツリポツリと話す言葉に、私は黙って聞いていた。

すると、そこへ別のおばちゃんがやって来てイタコのおばちゃんの横の席に座った。

誰だろ………(  ゜Д゜)

少ししてイタコのおばちゃんが、やって来たおばちゃんにヒソヒソと話しかけ始めた。

『なんかな…………この人、ずっと宇宙人が出てくんねんけど!…どうしよ………笑』

ん?…………宇宙人…?(@_@)

私はそれを聞いて、(え、そっちなん?)となった。

私は絶対呪術の事を言われると思っていたけど、まさかの宇宙人を先にキャッチされていた。

宇宙人が出て来て戸惑ってるイタコのおばちゃんに、もう一人のおばちゃんは冷静に、

『ああ……うんうん。宇宙人がUFOから降りて来て行儀よくズラーッて並んでる。何か伝えてるなあ………』

もう一人のおばちゃんも霊能者だった。

イタコのおばちゃんのサニワ役でやって来たようだった。

すると、イタコのおばちゃんに宇宙人が降りたらしく、声色が変わって喋りだした。

『ワレ、我々は◯◇#%¥#$¥~~_;<☆ミ…ごじゃりまするわ……◇%:【)………なり』


宇宙人、まさかの『おじゃる言葉』だった!!

でも確かにワタシは夢の中で違う自分になった時におじゃるっぽい昔言葉を使ってる時があったな………。

イタコのおばちゃんの口から英語のように滑りでる宇宙人のおじゃる言葉は、難しくて私は聞き取れなかった。

それはおばちゃん達も一緒だった。

おばちゃん達が宇宙人から感じたものは、

人間が間違った方向に行っている事に対して、どうやったら伝わるのか?という、怒り?のような、ヤキモキしたようなものを受けたらしかった。

イタコのおばちゃん、話し終えると、

イタコ『何言うてるか分からんなあ~~~難しい!もっと翻訳してください!お願いします』

と、懇願すると、またイタコのおばちゃんに宇宙人が降りてきて声色が変わった。

宇宙人『お主は聞いて理解できるのか?準備はできているのか?』

イタコ『はい、理解しますから、お願いします!』

一人二役しているイタコのおばちゃんが面白くて、鼻が膨らむワタシ。

宇宙人は、



『血を混ぜてはならぬ。血ほど汚れているものはない』



と、言った。

イタコのおばちゃん『ど、どゆことや………(ー_ー;)  輸血とか?でも、必要な人もおるやん……テーマがでかすぎる……』

私は、(いや、そういう意味ではないと思うが………)と思いつつ、イタコさんがサニワさんと議論しているのを終始黙って聞いていた。

すると、イタコのおばちゃんが私の顔を覗き込み、『あんたずっと黙ってるけど、あんたはこれを聞いてどう思うん??!』と言った。

『あ………心当たりは……ありますよ……へへへ(;´∀`)』

と、昔自分が見た宇宙人の夢や涼ちゃんの話をした。

https://note.com/gintone999/n/nd651d7c96f1c

https://note.com/gintone999/n/nab362f0d83cb

涼ちゃんが見た私のお腹に目がある夢の話もした。

『なんでもっと早く言わないのー!』

ベシベシ!って背中を叩かれた。

『この人この世界にいないもんな……あっちと行き来してるよな。だってほら、目が違うもん』

と、イタコさんがサニワさんに言った。

私は、夢で『あなたは空間を越えれるから、多次元に生きてるから』と言われたのと、別の夢でも『あちらの世界と行き来してるね。向こう(地球)では眠りっぱなし。猫かなんかだね』と言われたのを思い出した。

ちなみに猫は次元を行き来できる生き物らしく、だからよく眠るらしい。

サニワさんも私の顔を見ながら、

『うんうん、最近多いよ。行き来してる人。ある時期まで死んだみたいになる人がいて分かる人には「あっちに行ってるだけで死んでないから」って言うてたよ』

『あら、そう?へぇ~~、そういやさ、昨日来た人もさ、入れ代わった人だったよね』

と、話してくれたのは、私が来る前の日に来た男の人の話だった。

その男性は、友人と二人で乗っていた車で交通事故に遭った。

助手席に乗っていた友人は亡くなり、男性もいわゆる三途の川を渡っていたらしいが、亡くなった祖父に『戻れ!』と言われ、戻っている途中で亡くなった友人とすれ違ったらしい。

その時に、友人と男性は入れ代わってしまったらしい。

ちょっと、私も結局その男性がどっちなのかよく分からないけど、なんか私はその男性に似てるらしい。

涼ちゃんの夢の中で、私のお腹の目が笑わないって話を聞いて、『その男性も笑わない人だった』とイタコさんは言った。

そしてイタコさんは『私、お腹の目の意味わかるで!』と言った。

ユダヤとイスラムとキリストのマークが合わさったものだと。

マークが合わさると『目』になると言った。

するとイタコとサニワのおばちゃんが、衝撃の一言を放った。


『さっきから、お腹の目がギロギロ見てるもんな…』

『うん、見てるよな……』


二人共戦慄した顔で呟いた。

『目が笑わないのは笑えないだけ。まだ笑える世界じゃないってことや……』

とイタコさんが言った。

私はずっと涼ちゃんが夢で見た私のお腹の目は、何か意味はあるんだろうけど何かの比喩だと思っていた。

本当にお腹に目があるんじゃ………とビックリした。

すると、イタコのおばちゃんに何か降りた。


『お腹の眼が怖くて怖くてこの苦しみをどうやったら人が分かるというのか。決して人が分かることではない』


そう言った後に、『ほら、本人もこう言うとる』と言った。

ど、どゆことー?!(;゜∀゜)

わ、私はお腹の眼がある事で苦労してんのか?

今のセリフはどの私が言ったんだろ……。

ますます、謎が深まり、とりあえず私は一旦お手洗いに行く事にした。

トイレから戻ると、イタコとサニワのおばちゃん二人はヒソヒソと会議していた。

なんだかざわついているイタコのおばちゃんが、サニワのおばちゃんに必死になって何か言っていた。

そこで聞こえて来た言葉は、

『なんかな、魑魅魍魎がずっと見えるねん!……』

あ、ついに来たか。

やっぱり、キャッチしてない訳ないよな。

と、思い席に座ると、おばちゃんが魑魅魍魎の話をしてきた。

『あんた、これ聞いてどう思う?』

『あ、それも心当たりあります。どちらかというと、そちらメインです………』

『もう!全部話しなさいよ!』

と、ベシベシ肩を叩かれた (笑)

ひと通り呪術組織の話をした。

イタコさんは、『はあ~~なんでもっと早く話してくれなかったの~』と言った。

『理解されないと思ったんでしょ?』とサニワのおばちゃんが言った。


『あんたはあの人にも似てるね!』とイタコのおばちゃんが話して来たのは、ちょっと覚えれなかったけど、宗教家?かなんかの女の人が魂は立派な人だけど優しいから人の悪いものを全部受けて、そのうち染まってしまって最後は本人が悪魔みたいになってしまって亡くなったらしい。

『あんたも魂は立派な人なのに闘ってしまうから、強いから負けるもんかって闘ってしまうから引きずり込まれんねん』

え~、私も悪魔になるんかや(  TДT)

『自分の弱さも相手の弱さも受け入れなさいね』

言ってる意味は解るが、私はこの闘いに関してはその言葉は腑に落ちなかった。

相手の弱さは理解している。

じゃあ、弱いからって呪術で人を欺き呪いをかけて操る事は、どうすんの?見てみぬふりすんの?

誰か止めなあかんのじゃないの?

そんな次元じゃなくない?

おばちゃん、相手は個人が藁人形打ってるだけの呪いとは訳が違うの分かってる?(  TДT)

『どちらが良い悪い別としてな?………相手は怖かったんやと思うで。あんたが強いから脅威になってて先手を打ってただけで、攻撃してるつもりはなかったんかもよ?』

…………(´・ω・`)?

『相手が脅威に感じるほど、あんたは強いねん。強すぎんねん!』

イタコのおばちゃんが言うと、サニワのおばちゃんが、

『お腹の眼が怖いんだよ。そりゃ怖いよ。そんな眼がある人……』

と、まるで呪術師達に同情しているかのような渋い顔で言った。

え、あたしが悪いのん?(´・ω・`)?

『あんたも楽しんでとこがあったんちゃう?』

そう言われた。

いや、確かに楽しんだ。

でも楽しむしか、生きる方法がなかった。

あんな自殺してもおかしくないような呪術を毎日毎日かけられとるんやから。

楽しむ才能&変態性があったからメンタル潰されずに乗り越えれたんです。

とか、色々思ったけど、私はずっと黙って聞いていた。



サニワのおばちゃんが『この人の使命はなに?』とイタコのおばちゃんに聞いてくれた。

『ん~~、これからやる事はある………』

『音楽は?』

『それは趣味でやれば良い』

『絵は?文は?』

サニワのおばちゃん、私の色々をキャッチして私の代わりにめちゃ聞いてくれていた。

『この人はやれば何でもできる人やからやりたいんやったらやってみてもいい。やけど、使命ではないな』

結局、使命はイタコのおばちゃんもキャッチできなかった。

今思うと、キャッチできなくて当たり前だったと思う。

私は、ついでに『あの~、私の恋愛関係とか聞いてもいいですか……』と最後に言うと、イタコのおばちゃんは秒で答えてくれた。

『あんたは魂が厳しいから恋愛どころじゃないで。やることがあるから』

あ、なるほど~(;´∀`)

秒で理解した。


この出会いで、自分の謎がますます深まった。

お腹の目が本当にあるなら、何でなんだ?その意味は?役割は?

ユダヤ、イスラム、キリストのマークが合わさったものなら、なんか話が壮大になりそうじゃん………どゆこと……呪術組織と関係あるのか?

そして、闘うから引きずり込まれるって言うんなら、闘わなかったら終わる話なん?

でも、闘ってこなかったら死んでたかもだし、野沢さんももっとヤバかったはず……。

むぅ~~~~、ヒーリングしない方が良いのか………。

と、自問自答する日々が始まった。






























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