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群馬県藤岡市の成道寺に「藤岡事件」で犠牲となった朝鮮人を悼む石碑がある。朝鮮人十七名を日本人自警団が警察署を襲撃して殺害した「藤岡事件」

 「右頸部中央ニ於テ巾四仙迷(㎝)動脈ヲ切リ頸椎ニ達ル刺創ノ外手足顔頭等ニ棍棒ヲ以テ殴打セルカ如キ殴創」(藤岡警察署長の死亡検案書より)

一九二四年地元有志が石碑を建立。犠牲者十七人の名前を刻んだ。
翌年から町主催で慰霊祭。しかし戦時中に中断。五七年市長らが呼びかけ再建されたが再び途切れる。九三年民間の力で慰霊祭を再開した。
造られ 途切れ 再建され 再び途切れ 再建された。
二〇〇四年四月非業の死を遂げた朝鮮人労働者のために「記憶 反省 そして友好の追悼碑」が県立公園「ぐんまの森」に建立された。
二〇二四年その慰霊碑は破壊された。
粉々になり更地となった慰霊碑。
許し合うこと、尊敬し合うこと。
その意味。
その痛み。
粉々の土を手に取り
そこからもう一度過去を知る。
想像し、
反省を学ぶ。

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