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尾崎豊を聴きながら
窓叩く風に頬寄せて
街に埋もれそうな
今日の出来事

なにもないよ 実際なにもなかった
いや 何かを求める気持ちは
もう とっくに失せていて
もう自分の中の虚構に
付き合えなくなった

俺はもう狂えない
初めて出会った時 ときめきは
埋もれそうな花のように
確かにあった

12時近い最終列車
ひとりひとりが孤独に
うつむく
ひとりまたひとり
去っていく

もうこの先はない
もうこの先はないと
つぶやく
目の前の景色はどこまでも続くのに

モナカアイスを食べている男が
晴れやかに笑い
iPadを操る男が切迫している時
ここはには多重空間があり

支配からの卒業は
来なかった
真っ暗な外の景色だけが現実で
列車は誰にも指示されることなく
最終地点に向かい
アイラブユー
だけが 許されない言葉として
残り続ける

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