最悪を避けるという考え方

「人生において、一番最悪なことは何ですか?」
と聞かれたらどう回答するか。

一生独身でいること
低所得でいること
数少ない友達を失うこと
第一志望どころか第二志望すら合格できないこと

おそらく人生でぶち当たってる壁によって変わってくるだろう。

最後の例は、まさに私の学生時代。
大学受験のとき、第一志望の国立は前期後期ともにあえなく不合格。
結局、滑り止めで受けた私立しか合格できず、そこへ進学した。
浪人という選択肢はなかった。
家庭の経済事情もあったし、そもそも高校受験でも公立に受からず私立に進学せざるをえなかった。もうこれ以上金銭面の負担を親に掛けさせるわけにもいかなかったのだ。

では、経済事情に恵まれており、仮に浪人という選択肢があったとして、それを選んだか。
恐らく私は選んでいなかったのではないかと思う。

大学受験において、最悪なのは何か。
恐らく、「行く大学がないこと」ではないだろうか。
その時は、幸か不幸か中堅の私立大学の合格を獲っていた。
よく考えてみる。もう一年やって、絶対その国立に受かるのか。今回受かった中堅私大は、来年も絶対受かるのか。
最悪なのは、さらに悪い結果が翌年訪れること。それであれば、第一志望は諦め、その中堅私大に行く方が賢いのではないか。
そう考えると、私は浪人という選択肢があっても、選択しなかったろうと思う。
また、今となってはだが、大卒ストレートの肩書きは大きい。
私はその点でも浪人しなくて良かったと思っている。

前の記事でも書いたが、諦めが肝心。
その時その時で、自分にとって一番最悪な結果は何なのかを考え、それを避けるための行動をとる。
これが、恵まれない人生を歩んできた人が、少しでも充実した人生へと進むための近道なのではないかと思う。

さて、他の例を見てみたい。

例えば恋愛。
自分の理想としている異性はどんなタイプか。
どんな異性と付き合いたいか。
当然誰でも理想はあるだろう。

では、そんな異性、実在してますか?
実在していたとして、あなたと釣り合いますか?
実在していたとして、その人に恋人がいない可能性はどのくらいありますか?

もちろん、自分は人生イージーモードで、欲しいものは何でも手に入れながら生きてきているというのであれば理想を追い求めて良い。そういう人は絶対に理想が手に入る。

ただ、多くの人はそうではないだろう。

それであれば、どうすべきか。

考えてみてほしい。
恋愛において、自分にとって最悪の状況は何だろうか。

例えば、結婚できず生涯独身である、ということが最悪の状況だと考える人。
その人は、その状況を避けることだけを考えて行動するよう、考え方をチェンジするべきだ。

結婚できないことが最悪で、それを避けるための行動をするのであれば、これまで敬遠してたマッチングアプリでも街コンでも婚活パーティーでも視野に入れてみようと思うのではないか。
そこまでいかなくとも、もう少し周囲の、これまで視野に入れていなかった異性とも接点を持とうと思うのではないか。
結果として、視野が広がっているのである。

詳述するまでもないかもしれないので、最後の例は簡単に。
「この仕事がしたい」というものがあったとする。しかし、チャンスが巡ってこない。

こういった場合に、最悪の状況は、このまま正規の職に就かず20代を終えることだと考えるとする。さて、どうなるかということだ。


もちろん、先にも述べたが、あくまでこれまでの人生がほぼうまく行っていない人向けの話ではある。
なので、ある程度人生が自分の思い通りになっているというのであれば、こんな考え方はしなくて良い。むしろ勿体ない。
ただ、私のように何の才能もなく人生がほぼほぼうまくいっていない人は、一度は「最悪を避ける」という選択をしてみてほしい。
きっと、何かが変わるはずだ。

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