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7インチ盤専門店雑記352「Shakey Graves」

円盤抜きで最近イチバンよく聴いているのは何じゃらほい?と一瞬考えてみましたが、結論はシェイキー・グレイブスじゃね?と戻してきた自分がおりまして、noteで紹介するのはもう少し聴き込んでからでもという気がしつつも、確かにここのところ毎日聴いてますし、店でも流しておりました。聴きやすいんですよ、とにかく。

まあアメリカという国は、大量消費社会のようで(日本人に言われたくないか…)、多くのアーティストがシーンに登場しては消えていきますな。テキサス州オースチン出身ということを聞いただけで、よく頭角をあらわすことができたなと思ってしまいますが、2007年頃からやっているようです。アルバムは4枚リリースされていますね。現在36歳ですと。本名がアレハンドロ・ローズ=ガルシアと言いますから、…そっち系なんでしょう。でもやっていることは、ズブズブのアメリカーナです。

ストリート・ミュージシャンをやっていた頃のスタイルかと思いたくなるギターの弾き語りに加えて、踵でペダルを踏んでドラムを打っています。何はともあれ、メロディが美しいです。聴き易さで耳に残るレベル、なかなか凄いです。適度にハスキーな声も悪くありません。ライアン・ビンガムほどのハスキーさだとリスナーを選びます。こういったアメリカーナのあまりよく知らないアーティストの曲を聴いていると、如何に個性を打ち出せるかという部分で、皆さん苦労してらっしゃるんだろうなとも思います。要らない個性を強調するような楽曲も実に多いわけです。そんな中で、個性的という程でなくても忘れられない、…憶えてもらえるという部分があるのは、やはり凄いことなのかなと思います。

ただ思うに、売れればビッグ・ビジネスなんでしょうから、売り出す環境もあるわけです。それは羨ましいなと思います。音楽の世界は、実力があるというだけで売れるほど生易しいものではありませんからね。如何に多くの人の眼に触れるような活動ができるか、そういった機会に恵まれるか、運も実力のうちかもしれませんが、やっぱり厳しい世界だなと思います。ま、そんな中で頑張っているシェイキー・グレイブス君、オススメですです。


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