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7インチ盤専門店雑記190「R.I.P. 高橋幸宏」

ユキヒロさん、まさかの訃報で絶句しました。J-POP、シティポップのブームとかで、日本人のリクエストがラジオ番組にも着ていたりするので、何かかけてみるかなと検討していたんです。洋楽番組ですけど、拘る必要もないですし、1回の番組で1~2曲なら問題ないかなといった程度で、ゆるく選曲のネタに挙げていたんです。

実際のところ、YMOの3人の中では、ユキヒロさんがイチバン好きかもです。坂本龍一は、「Beauty」というアルバムを、海外の音楽好きの友人にお土産で持っていったりするのですが、他はあまり聴きません。細野さんはほとんどご縁がないに等しい方で、タイミングなのか、まったく通ってこなかったんです。実はYMOも後になって聴いたクチです。

YMOを買ったのも、1980年代に渡辺香津美にハマり、彼の「KYLYN」が大好きになって、そこからYMOにまで遡ったようなものです。最近でこそ、リクエストが入ったりもするので、お店では時々聴きます。それでも初期の盤だけです。低音の入り方がなかなか凄いので、ボリュームは気をつけないと、大惨事になります。ピコピコ・テクノとは別物だということを再認識しております。

さて、ユキヒロさんですが、サディスティック・ミカ・バンドの系譜というか、オシャレな方です。他のお二人とはそこがかなり違う気もします。何はともあれ、ソロだと思い切りポップになります。…まあYMOもポップですけどね。この人のソロは音質も好きですし、メロディも好みのものが多いことを最近知りました。ヘッダー写真の「音楽殺人」「四月の魚」そして「悲しいウィークエンド」あたりは、下手な洋楽より好きな曲です。この辺の7インチ・シングル、他の日本ものより気持ち高めの値札がついております。

そしてどの曲も、気持ちいいほどシャープなドラムスが聴けるわけです。普通のポップ・ミュージックよりバランス的にドラムスが前面に出ております。ドラマーですから当然のように思いますが、これが不思議なもので、カーマイン・アピスやビル・ブルフォードといったドラマーのソロで、ドラムスが大きいかというと、そうでもないんです。不思議なんですけどね。ドラマーのソロなんて、ドラムスを聴きたいから買うのに、「バランス重視です」的なものが多いんです。ユキヒロさん、その点は結構グイグイきます。その辺は好きですね。

ここのところドラマーの訃報が続いてますよね。12月にはラスカルズ~フォトメイカーのディノ・ダネリ、1月に入ってアース・ウィンド&ファイヤーのフレッド・ホワイト、そして高橋幸宏さん、それからその翌日にはBTOのロビー・バックマンの訃報まで入ってきました。本当に残念です。ドラマーの追悼特集でもやりますかね…。

ちなみに、昨年1月に暗渠マニアックスの高山英男氏をラジオ番組のゲストにお招きしたとき、彼が高橋幸宏さんの「Drip Dry Eyes」という曲をかけておりました。従って、私の番組では初登場ではないんですね。まあ、近いうち追悼の意をこめて、何かかけることといたしましょう。

ちなみに、ポワッソン・ダヴリル=四月の魚って、フランス語のエイプリルフールの意味なんですね。由来なども調べるとなかなか面白いものでした。


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