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7インチ盤専門店雑記235「1987年のグラムロック」

どうも最近、ラジオ番組の企画ベースで物を考えるというか、聴くものを決めるクセがついてしまい、「ラジオを抜きにして、今何が聴きたいか」ということをいちいち立ち止まって考えるようにでもしないと出てこなくなってしまいました。お店でお客さんと話しながら、いい音で鳴る盤などをあれこれかけている時間は本当に楽しめるのですが、何だかブツっとそこで思考が途切れているようなんです。つまりはドライヴァー思考ですかね。次から次へと新しい情報が入ってきて、ハンドルをきるか、ブレーキを踏むか、いちいち考えながらやっているわけではないのですが、反射的に動けるものの思考はブツ切れ、考え事をしていても、全然前に進んでいないようなことが多いわけです。

もちろん番組の企画を練りながら聴くのも同じことなんですけど、そうなると、どうしても、あるテーマに沿ったものが12曲ほどのまとまりにならないといけないわけで、例えば最近気になっている曲が一つあって、「いつかかけたいな」と思っても、同じテーマで括れるような何かがないと、「これはちょいと置いておいて…」となってしまうんです。そういうものを集めて、「何の脈絡もなく、最近気になっている曲」とかいうテーマでやってしまえばいいかもしれませんが、それもねぇ…。

まあ、例えば、ヘッダー写真のT.REX、「チルドレン・オブ・ザ・レヴォリューション」の87Remixなんかもそうなんです。87年のリミックスですから鳴りは非常にいいんです。しかもドラムスから入ってくるイントロだけでも随分印象が違い、「おやっ!」となる音源です。これ、最近気に入って、毎日のように鳴らしているんですけど、これに絡める他の曲が見当たりません。そもそも、87年に聴くグラムロック、どんなものだったでしょうか?記憶をたどると、デフ・レパードのおかげで、グラムロック・リヴァイヴァルが盛り上がるのはもう少し後だったかな…。もう完全に過去のものとして扱われていたような…。それでもシングル・チャートでは少し売れた記録も残っていますが、イギリスだけの話ですね。

この時期、つまり87年から88年頃、何を聴いていたかというと、思い切りポップなマルティカとかシャーデーあたりしか思いつかなかったりします。その一方でブルースやジャズにのめり込み始めていた時期でもあるので、もの凄くいろいろな音楽を聴いていた時期なんですけどね。アナログ最終年、もう7インチ盤はレコ屋では売られておりませんでした。そんなことを考えながら、時代背景を語るのは面白いかもしれませんけどね。…そもそも、80s男性ポップデュオ特集はやっておいて、そのうち80sの女性シンガーも特集したいと言いつつ、実現していないんですよね…。やっぱり違う方向に行ってしまうな…。

グラムの血筋を引くといったらグランジかもしれませんが、90年代になると、また別の意味で面白いギター・ロックのバンドがいろいろ出てきましたよね。OASISとか当時はあまり惹かれませんでしたけど、レコードはあるわけだし、「デジタル移行期のギター・ロックをアナログで聴く」みたいな企画はちょいと考えなくもない…。レニー・クラヴィッツあたりはもうかけちゃっているんですけど、クーラ・シェイカーもかけたか…。オーシャン・カラー・シーン、…スピン・ドクターズ!!そっちに繋げると面白いかも…。デフ・レパードを中心軸に据えるとグラムはかけ易い。L.A.メタルとの境界線が見えないけど、面白そう…。

スピン・ドクターズ、今聴くとしっかり90sの音なんですよね。決して80sではない。案外その辺を掘るのも面白いかも。最近よく聴いている3曲を手元に置いて、雑感を書こうとしたらこうなってしまったわけですけど、…結局ラジオ番組の企画を練ってますね…。まあ芋蔓式に繋がらなくても、全然関連性が見出せない曲を集めて何が語れるかを試してみるのも面白そうですけどね…。そう言えば、「7インチ盤で聴くブルーノート」なんていう他の番組では絶対にできそうにないご提案も頂いてましたっけ。そのうちやってみますかね…。とっ散らかっているというか、あちこち話が飛び過ぎていて、結局リスナー置いてけぼりとか言われるかな…。


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