7インチ盤専門店雑記653「パット・メセニー・グループ」
1980年代に自分が最も多く聴いていた音楽は何かとじっくり考えたところ、渡辺香津美、パット・メセニー・グループ、松岡直也&Wesing、サザンオールスターズのいずれかではないかと思われます。あくまでも聴くということが主体で、MTVなどで観るという音楽の聴き方が出てきてしまいましたから、そちらではヴァン・ヘイレンかザ・ポリスあたりだったような気がします。…マイケル・ジャクソンではないはずです。
とにかくギターが大好きだったので、渡辺香津美とパット・メセニーはいっぱい聴いておりました。アルバム・リリースに関して、2人とも凄いペースでしたからね。1980年5月リリースの渡辺香津美「TO CHI KA」、1982年リリースのパット・メセニー・グループ「Offramp」の2枚は、キャロル・キング「つづれおり」に比肩し得る回数聴いていたでしょう。
パット・メセニーに関しては、遡って聴いたライル・メイズとの連名名義、1981年の「As Falls Wichita, So Falls Wichita Falls」と1987年の「Still Life (TalkIng)」も、聴いた回数では相当のものでした。
それからECMには創立15周年を記念してリリースされた「Works」というコンピレーションがありまして、これも随分聴いたと思います。残念ながら大好きな「Are You Going With Me」は収録されておりませんが、とにかくSide Aが最高なんです。「Sueno Con Mexico」「(Cross The)Heartland」「Travels」「James」という選曲ですが、この後ろに「Are You Going With Me」を加えたカセットテープもつくっておきましたが、まあ何本も持っていかれた記憶があります。ソロの「ドリーム・カプセル New Chautauqua」もよく聴きました。
「Still Life (Talking)」は「Last Train Home」が収録されておりますから、どうしても悲しくなってしまいます。かなりTPOを選びます。合わないときは聴けません。それでも、これまで相当な回数聴いております。アナログレコードは特別な時にのみ針を下すようにしておりますけどね。…大事にしております。一方で「Offramp」は大事にしてないわけではありませんが、お店で何枚かは売れましたし、常に未開封盤を持っているようにしております。こちらは人気があるからか、割といつでも手に入ります。「Still Life ~」は、状態にもよりますが、1~2万円しているようです…。
結局ライフスタイルの変化も影響していると思いますが、自宅にいるより移動している時間が多くなったわけですよ。特にカーステレオで何を聴いたかで違ってくるでしょう。ハードロック的なものも相変わらず好きでしたが、クルマで聴くとアクセルを踏み込んでしまうので、あまり聴かないようにしておりました。まあモトリー・クルー「キックスタート・マイ・ハート」なんてのを集めた、とばしたい時用のテープも持ってましたけどね。
やはりクルマの中ではパット・メセニーや渡辺香津美が多かったように思います。何度でも書きますが、我々の世代、当時クルマにサザンとユーミンのカセットが揃ってないと怒られました。…そんな時代だったんですけど、よく聴きましたよ。「Offramp」をはじめとしたパット・メセニーのギター・サウンドの鎮静効果は抜群ですからね。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?