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7インチ盤専門店雑記415「Best Stuff?」

「Best Stuff」というアルバムをご存知でしょうか?タイトルからお分かりのようにStuffのベスト盤です。まあ「The Best of Stuff」ではないので、少しは言葉遊びの要素も入っているんですかね。

1981年にリリースされたようです。これ、Stuffがお好きな方が見ても、「知らない、見たことない」とか言われることもあるんですけど、何でなんですかね?そもそも、WikipediaのStuffのページを見ると、Discographyが載ってますけど、この盤は載っておりません。キーボードのリチャード・ティーのページに行くと、With Stuffの項目下に…出てきますね。…でもここには同じく1981年にリリースされた「East」という盤もあるように書かれているんですけど、これこそ本当にありますかね?見たことないんですけど…。

ちなみに選曲は…と思って裏ジャケを見てみると、…これでベストな選曲ですかね…?しかも1976年の「Stuff」、1977年の「More Stuff」、1978年の「Stuff It」と、それまでに3枚のスタジオ録音のアルバムをリリースしておりますが、その3枚に収録されていない曲が2つ、一つはライヴですね。もう一つは完全に未発表曲「De Rabbit」、これは「Live Stuff」収録時のアウトテイクのようで、東京の郵便貯金ホールで録音されていますね。それからファーストでキャロル・キングの「Up On The Roof」とメドレーになっていた「Dixie」が単独になっていますから、ミックス違いかと思ったら、これも「Live Stuff」の音源ですね。

個人的にベスト盤にライヴ音源が含まれているのって好きじゃないんです。レア音源は少ないし、ライヴ音源多めだし、これじゃあオリジナル盤があれば十分…になるような気もします。…皆さん、その辺どうなんですかね?

さて、Stuffのキーボーダーのリチャード・ティーは1993年に49歳の若さで亡くなっています。実はギターのエリック・ゲイルも翌年に亡くなっていますから、あの時期、Stuffファンにはちょいと寂しいことになってしまったんでしたね…。

彼の「ストローキン」というファースト・ソロがありまして、1979年にリリースされています。中身は…というと、まんまStuffです。「Stuffというバンドの音はアンタの音だったんかいな」と呆れるほど、まんまStuffです。ただジャケット・デザインはまんまボブ・ジェームスです。…よく見たら、ボブ・ジェームスがプロデュースしております。でも音はまんまStuff、ジャケット・デザインだけボブ・ジェームス的、…なんだコレというのが第一印象でした。今となったら、結構好きなアルバムなんですけどね。A列車なんかやったりして、楽しんでいらっしゃるようで、別にいいんですけど。Stuffがお好きというお客様には合わせてオススメしております。

まあ、メンツを見れば納得してしまいますけど、…コーネル・デュプリーとゴードン・エドワーズがいなくてもこの音になるんだ…なんて申しませんけど、まあ、ドラムスは一人いれば十分のスティーヴ・ガッドですしね…。音色的にも、音のバランスもまんまStuffなんですよ。

考えてみたら、Stuffって、ヘンな編成なんですよね。フュージョンにはあるまじき、ツイン・ギターにツイン・ドラムスですから、…ドゥ―ビーかって言いたくなりません?「今更によう分からん」という感じなんですよね。…実は個人的にはフュージョンも西海岸の方が好きでしたし、N.Y.でも24丁目あたりのもっとファンキーな連中が好きだったりします。…西海岸の連中がこの編成なら少しは理解もするんですけどね…。

それでも、何かねぇ、Stuffって凄く人気あったのに、メンバーが亡くなったりで、その後未発表ライヴとかもあまり出なくて、ちょっと寂しいんですよねぇ…。せめてWikipediaとかちゃんとしておいてあげたいなぁとか思うんですけど、日本語ページならまだしも、なんで英語のページまでいい加減なのかなぁ…。寂しいなぁ…。


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