7インチ盤専門店雑記646「10インチである必要性」
Guns N' Rosesのライヴ音源ですが「The Legendary Broadcast From The Ritz, NYC 2nd February 1988」というものがあります。映像もありますね。ガンズの評判をグッと押し上げた音源とも言われておりまして、タイミングも含め、実に貴重なものです。
これが、音盤ではどういうわけか、10インチ盤2枚組でリリースされております。如何せん、タイミングがタイミングです。1988年というと、もうほとんどアナログ盤のプレスは終了に近い時期です。Guns N' Roses自体、アナログで聴くことが結構難しかったりします。
まあその後を知る身としては、リアルタイムでのライヴ音源が如何に貴重かというヤツですね。「Knockin' On Heaven's Door」や「Mama Kin」などの定番カヴァーもやっております。
手元にあるのは2020年リリースの再発盤ですが、何で10インチ盤2枚なんですかね。12インチでもよさそうですけどね。
ガンズに関しては、音的に嫌いではないので、アナログレコードは頑張って買いましたよ。頑張らないと買えませんでしたね。CDでも満足できないわけではなさそうですが、経験則からして、この手の音楽はアナログの方が迫力ある鳴りです。実際にいい音で鳴ってくれます。
「Appetite For Destraction」だけはやはりマストでしょう。90年代のアルバムはCDでも納得できるように思います。まあアルバムの魅力は「Appetite~」が圧倒的ですしね。12インチ・シングルも見つければ絶対に買いです。音圧高めで聴きたい典型です。
7インチ盤もちゃんと集めてあります。売りボックスには基本線として揃えてあります。個人的には「Welcome To The Jungle」一択なのですが、「Sweet Child O' Mine」や「Paradise City」も人気はあります。…結構売れました。ただそれなりのお値段です。オークションなどの相場を見るに、これでも安いと思う程に人気はありますからね。国内盤も米国盤も十分にいい音で鳴ってくれます。
さて件のライヴ音源、フツーにライヴ・アルバムとしてリリースしていたら名盤ライヴと言われるものになったのではと思うことがあります。どのタイミングでリリースするかですが、1990年頃までに出していれば十分に売れた気もします。そう考えると、今さらに10インチ盤2枚組でリリースする必要性が見当たらないんですよ。
例えばローリング・ストーンズのように、シングル盤として活用するなら、7インチ盤よりも溝切りの余裕が出て音質向上が望めます。しかし、ミニLP的な使い方の場合は、ラジオ・ブロードキャスト音源のように、30分弱といった収録時間であれば納得もしますが、もっと長いのであれば、10インチ盤にする理由はないように思います。2枚組となればなおさらです。プレミアム感を演出するツールとしては弱い気がします。まあ、映像があるんだからそっち観ろよと言うと終わっちゃうんですけどね。
スラッシュの新盤が凄く良くて、もっとコンスタントに活動できていればなあと思います。…強く思いますね。
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