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FM84.0MHz Radio City presents "Saramawashi.com -The Vinyl Paradise" 019:音楽が死んだ日

さらまわしどっとこむ -The Vinyl Paradise-
第19回(2022年2月4日(金)20時~
(再放送:2月6日(日)19時~)

清澄白河にあるカフェGINGER.TOKYOのオーナー高山聡(あきら)がお届けする音楽番組です。
全曲アナログ・レコードでお届けします。しかも可能な限り7インチ盤で、しかもフルレングスでかけます。サーフェスノイズにまみれた1時間、ぜひご一緒に。

今週のお題は「音楽が死んだ日」、1959年2月3日、飛行機事故でバディ・ホリーやリッチー・ヴァレンスといったアーティストが亡くなった日をこう呼びます。元はドン・マクリーン「アメリカン・パイ」の歌詞「The day the music died」の引用です。ブリティッシュ・インヴェイジョンの時代より前、ロックンロールの終焉をそこに置いて嘆いたものです。そんなわけで、飛行機事故で亡くなったアーティストの特集と併せてバディ・ホリーを中心とした特集として、後半はカヴァーとの聴き比べも3曲ほどやっております。

1曲目
「イット・ダズント・マター・エニーモア It Doesn’t Matter Anymore」バディ・ホリー Buddy Holly (1959)

高山が最も好きなバディ・ホリー・ナンバーです。テレキャス使いのダニー・ガットンに素晴らしいカヴァーがありますが、アナログ盤が流通しておりません。残念です。

2曲目
「ラ・バンバ La Bamba」ロス・ロボス Los Lobos (1987)

16歳でデビューし、シングルを3枚だけリリースしたところで死んでしまうリッチー・ヴァレンスは本当に気の毒です。亡くなったときはまだ17歳ですから。彼の代表作「ラ・バンバ」はセカンド・シングルのB面曲でした。1987年に彼の生涯を描いた映画「ラ・バンバ」が公開されました。その当時大ヒットしたロス・ロボスのヴァージョンでお届けしました。

3曲目
「アメリカン・パイ American Pie」ドン・マクリーン Don McLean (1972)

「The day the music died」の歌詞が出てくる「アメリカン・パイ」です。ちょうど50年前のNo.1なんです。1月から2月にかけて4週連続で1位となりました。

ここからは、少し飛行機事故で亡くなったアーティストの特集をしておきます。まずはジム・クロウチ。

4曲目
「ルロイ・ブラウンは悪い奴 Bad, Bad Leroy Brown」ジム・クロウチ Jim Croce (1973)

5曲目
「タイム・イン・ア・ボトル Time In A Bottle」ジム・クロウチ Jim Croce (1973)

苦節10年、下積みが長かった方ですが、1973年7月にようやくNo.1ヒットが生まれました。その措置の9月20日に彼も飛行機事故で亡くなります。これがそのNo.1ヒットです。そして亡くなった後にシングル・カットされた曲が「タイム・イン・ア・ボトル」です。「時間を瓶に入れて取っておけたら、あなたと一緒に過ごすときに使うのに」という実に悲しい歌詞の曲です。これが73年12月29日から74年1月5日にかけて2週連続でNo.1になった曲です。

6曲目
「ラスト・アメリカン・ヒーローのテーマ I Got A Name」ジム・クロウチ Jim Croce (1973)

ドラッグレースの映画のテーマ曲として使われました。

お次はリッキー・ネルソン。1985年12月31日に墜落事故で亡くなりました。2度目の結婚を予定していたタイミングでの事故で、婚約者とバンド・メンバーもマネージャーも全員死亡です。彼はご両親がファミリー・バラエティ番組をもっており、9歳からラジオに出演しており、若くしてアイドル歌手となった方です。ちなみに、彼の長女は女優のトレーシー・ネルソン、双子の息子たちはロック・バンドのネルソンを結成してヒットを飛ばしたわけですが、彼が亡くなってからの話です。気の毒です。

7曲目
「ハロー・メリールー Hello Marylou」リッキー・ネルソン Ricky Nelson (1961)

8曲目
「サマータイム Summertime」リッキー・ネルソン Ricky Nelson (1962)

「ハロー・メリールー」は、A面「トラヴェリン・マン」と同時にトップ10入りしたB面ヒットです。日本ではキューピー・マヨネーズのCMで使われ、彼のもっとも有名な曲となりました。また翌年のヒット曲「ヤング・ワールド」のB面が「サマータイム」でした。このベースラインがレッド・ツェッペリンの「ハウ・メニー・モア・タイムス」によく似ているということでご紹介したところ、ディレクターから「いやこれはディープ・パープルの「ブラック・ナイト」だ」と言われ、結局いろいろな曲の元ネタになったものなのではという話になりました。

9曲目
「思い出のガーデン・パーティ Garden Party」リック・ネルソンとストーン・キャニオン・バンド Rick Nelson & The Stone Canyon Band (1972)

だんだんカントリーに傾倒していく彼が、マディソン・スクエア・ガーデンで開催されたカントリーのイベントでローリング・ストーンズの「カントリー・ホンク」を歌ったところ、ブリティッシュ・インヴェイジョンが面白くない観客から大ブーイングが飛び、そのままステージを下りてしまったことを歌っている曲です。ちなみにストーン・キャニオン・バンドには、一時期イーグルスに加入する前のランディ・マイズナーも在籍しておりました。

さてもう一人、オーティス・レディング、彼も1967年12月10日に飛行機事故で亡くなりました。バーケイズのメンバーも一緒だったのですが、トランぺッターだけ助かりました。

10曲目「ドック・オブ・ベイ The Dock Of The Bay」オーティス・レディング Otis Redding (1968)

飛行機事故の3日前に録音された曲が、翌年3月にはNo.1まで上り詰めます。

ここからはバディ・ホリーのオリジナルとカヴァー曲の聴き比べ3題です。

11曲目
「ノット・フェイド・アウェイNot Fade Away」バディ・ホリー Buddy Holly (1958)

12曲目
「ノット・フェイド・アウェイNot Fade Away」ローリング・ストーンズ The Rolling Stones (1965)

「スタート・ミー・アップ」のヒットが出るまで、ストーンズのライヴではオープニングの定番曲でした。ボ・ディッドリーのジャングル・ビート・スタイルの格好いい曲です。10インチ盤の「The Sessions」というシリーズからご紹介しました。

13曲目
「ウェル・オール・ライト Well … Alright」バディ・ホリー Buddy Holly (1958)

14曲目
「オール・ライト Well All Right」ブラインド・フェイス Blind Faith (1969)

エリック・クラプトンとスティーヴ・ウィンウッドが在籍した短命バンドのカヴァーです。

そして最後は代表曲ですね。

15曲目
「ザットル・ビー・ザ・デイ That’ll Be The Day」バディ・ホリー Buddy Holly (1957)

ラストになりますが、多くの人がカヴァーした中でやはり一番これがポピュラーかということで、リンダ・ロンシュタットを選びました。放送ではわりとすぐにフェイドアウトしてしまいました。少ししゃべり過ぎました。申し訳ありません。

16曲目
「ザットル・ビー・ザ・デイ That’ll Be The Day」リンダ・ロンシュタット Linda Ronstadt (1976)

次回はリクエスト特集を起点としたデトロイト特集です。お楽しみに。
番組へのご意見やお便りをください。
voice@fm840.jp


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